ひびレビ

特撮・アニメの感想や、日々のことを書いてます。
当ブログの記事をコピーした、怪しいサイトにご注意ください。

”氷菓 第4話“をもう一度

2023-09-05 07:24:15 | 2012年アニメ
 氷菓、第4話は「栄光ある古典部の昔日」。千反田が里志と摩耶花にも協力を願い出て、古典部全員で45年前の出来事について議論を交わす話です。

・千反田のくしゃみ
 恐らくですが、第3話から冒頭の下校シーンが地続きであることを示すために入れられたのかなと。

・「僕が貶める時には、君は無色だっていうよ」(里志)
 手芸部や総務部、古典部に所属し高校生活を満喫する里志を「ショッキングピンク」に例えた奉太郎。対する里志は奉太郎を「灰色」に例えつつも貶めているわけではないといい、その後このセリフが発せられました。
 無色だからこそどんな色にも染まれるという利点はあるにせよ、そんな人間が里志同様に色々な部活に入部した場合、多くの色が混ざり合って自分が何色か、自分がどうしたいのか分からなくなってしまうかもしれません。他人の言葉に耳を貸すのも大切ですが、それでも譲れない自分の色を持つことも大切なんでしょうね。また、灰色が灰色であり続けなければならない理由もなく……

・千反田家までの道のり
 車が行きかう町の中心部?らしき場所から、少しずつ郊外に向かっているのが背景から読み取れます。何なら同じ背景を映すか、この後の推論のシーンのようにイメージ図が展開されていても本筋に支障は無いのですが、千反田が普段自転車通学しているのにも納得がいきますし、季節を感じられますから、こういうところも凝って作ってくださっているのは本当に嬉しいですね。

・千反田の推論と奉太郎の反論
 「金目のものがなければ文化祭荒らしは寄ってこないのでは」と反論する奉太郎でしたが、あっさり返されて二の句が継げず。奉太郎も決して万能ではないということが示されるのと同時に、千反田も奉太郎の発言を何でもかんでも鵜吞みにするわけではないことが描写されています。奉太郎を頼ってこそいるが、イエスマンにはなり下がらない。里志の反対意見等があって千反田の推測は取り下げられますが、このように奉太郎一人で全てを解決できるわけではないってのが良いんですよね。

・庭の池
 なんかテンション上がるのわかるわかる……

・縁側にて
 向かって左から千反田、里志、奉太郎、摩耶花の順に座っています。里志と奉太郎の位置に若干の違和感を覚えましたが、庭の池について一番興味をもってそうな里志が、家主である千反田の隣で説明を受けていた、という感じですかね?奉太郎が隣に来た時の摩耶花の反応が気になります(笑。

・摩耶花の推論
 千反田や里志の推論のイメージ図と比べると、登場人物がアニメや漫画のキャラクターっぽい感じにデザインされており、摩耶花らしいイメージ図になっているんだなと今更ながらに気づかされました。やっぱ何回でも見ても面白いわ……

・俺たちの部長が黒髪ロングのポニーテールで手作りおにぎりを振舞ってくれる件について
 ポニテ千反田、良いよね……里志の推論の後ろでせっせと作っているのも良いよね……そんな千反田の手作りおにぎりをウキウキしながら頬張ろうとする里志に対して嫉妬する摩耶花も良いよね……
 あと本筋と全く関係ないですが、ちょくちょく出てくる麦茶のポット。祖父母の家にもあんな感じのがあったので懐かしかったです(笑。

・「僕の資料だと摩耶花の説が部分否定されるんだ。言い忘れてたよ」「そうそう、それが言いたかったんだ。さすが摩耶花だね」(里志)
 前者は推論を話す前、後者は後の里志の言葉。摩耶花が推論を話している最中に「部分否定」しなかったのは、摩耶花に最後まで話をさせてやりたいがため……だったんですかね?そして摩耶花の説を部分否定しつつも、彼女ならば自分の言いたいことに気づいてくれると期待し、敢えて最後まで話さなかったようにも思えます。

・急いで取り込まないと(しいたけを)
 取り込むものにも千反田らしさが出ているの好き。

・「こんなに調べてたか……少しは頭を使ってみるか」(奉太郎)
 用意した資料は以前手にした学校史という点からして、省エネ主義らしさが感じられます。直前になってやらなければならないことかと迷い、一時は流そうとした奉太郎でしたが、千反田の机の上に置かれた資料を見るや否や考えを改めました。
 千反田がいくら調べていようとも、直接的には関わりの無い話。後に里志も語りますが、ここで何かしらの結論を出せなくても奉太郎だけの責任にはならない。それなのに頭を使おうとするあたり、千反田の存在が奉太郎に大きな影響を与えているのが伺えますね。

・奉太郎の推論
 どこか抽象的な描写だったこれまでの推論に対し、人物像がくっきりとしているあたり「まるで見てきたかのよう」な描写がなされていたのだなと気づかされました。しかしこれで全てが終わったわけではない。まだ千反田からの最初の依頼は果たされていない。その真相は次回明らかに。


・摩耶花はいずこ?
 奉太郎は傘を借り、里志は用意周到に雨合羽を装着して帰路についていましたが……摩耶花はどうしたのでしょうか?奉太郎たちと同じ中学校ということは、自転車で行き来できる距離とも考えられるわけで。行きは別々でも帰りは同じであってもおかしくはないはず。それなのに一人ということは、親に送り迎えしてもらったとか?


 そんなこんなで氷菓第4話でした。それぞれの推論描写に個性があったことに気づけたのは大きな収穫です。
コメント

“氷菓 第3話”をもう一度

2023-09-01 06:42:14 | 2012年アニメ
 「氷菓」再視聴感想、第3話は「事情ある古典部の末裔」。これまで「一身上の都合」とだけ語られてきた千反田の入部理由が明らかとなるお話です。

・薔薇色から日常へ
 第2話ラストで「俺に告白でもするつもりか」と冗談を言ったつもりの奉太郎でしたが、想定外の千反田の反応を前に奉太郎の視界は一気に薔薇色に色づき初め、時計の振り子もハート型に見えてしまうほどに奉太郎の胸は高鳴っていました。振り子時計は揺れ動く奉太郎の心境を表すのにもぴったりでしたね。


・「私がその伯父(関谷純)から何を聴いたのか思い出させて欲しいんです!」「よくわからんのだが」(千反田/奉太郎)
 後の文化祭の時もそうですが、千反田は過程を省いて結論から先に話しがちですね。特に焦っている時ほどそうなりがちに思えます。
 結論から先に話すのは解説時には有用だと思いますが、相手に頼みごとをする際には突拍子もない話だと思われてしまいかねませんから、状況に応じた使い分けが必要なのかなと。
 それにしても「省く」……良い響きです(笑。


・「そして勧誘メモの時もです!」(千反田)
 第1話の里志曰く「今日の屈託は意外と高くつくかもしれない」。その言葉どおりとなりました。
 音楽室の謎は「現場を見れば簡単に推測できること」であり、出向いていたらそれほどの驚きも無いままに終わったことでしょう。しかし「数多くある掲示板の中から一枚の小さな勧誘メモを見つける」のは誰にでも出来るものではない。結果として千反田が奉太郎を頼るきっかけを作ってしまったのは奉太郎自身ということで、里志の推測は当たっていたわけですね。


・穴を掘り続ける幼い千反田を見つめる奉太郎
 幼い頃の記憶を頼りに、「何か」を一心不乱に探し続ける千反田。同じ場所を掘り続けても見つかるとは限らず、かといってどこに埋まっているかも分からない。もしかすると、今までに掘った穴を更に掘りすすめれば見つかるかもしれない。あての無い、言ってしまえば「エネルギー効率の悪い探索」を延々と続ける千反田に対し、それを黙ってベンチで見つめる省エネ主義の奉太郎。好奇心の塊と省エネ主義の対比に思えます。


・「それでよければ手伝わせてもらう」(奉太郎)
 責任はとれないが、手助けは出来る。そんな奉太郎が最終回ではあんなことを思うようになるの、良いよね……


・テスト期間中の奉太郎
 テスト期間が進むに連れて、部屋も汚くなっていくのがリアルで好き。特に掃除用のコロコロローラーがポイント高いです(笑。で、そのタウンページらしきものは一体何に使うつもりで置いてあるので……?


・姉・供恵からの手紙
 テスト終了直後で疲れているにも関わらず、姉からの手紙はきっちり読む奉太郎。バイクの音が聞こえただけで、自分あての手紙とも限らないだろうに、余程楽しみにしていたのか、はたまた早めに読んでおかないと何を言われるか分からないという姉からのプレッシャーを感じたのか。いずれにしろ、奉太郎とは異なり非常に活発的、言い換えれば最も身近な薔薇色の存在である姉の手紙を読んで、胸を躍らせたかったりするのかなぁ……と。


・「ちーちゃん」(摩耶花)
 テスト期間中に一緒に勉強したと思しき千反田と摩耶花。第2話では初対面故に「千反田さん」「伊原さん」だったのが「ちーちゃん」「摩耶花さん」とあだ名・下の名前に呼び方が変わっています……その瞬間を見せて欲しかったなぁ!?……そういえば伊原って里志を「ふくちゃん」と呼んでますから、男女問わず親しい相手は「○○ちゃん」呼びする感じですかね?奉太郎を呼ぶとすれば「おれちゃん」「ほうちゃん」……うーん、違和感(汗。


・遠垣内先輩
 部室近くの廊下に見慣れぬ物体、鍵のかかった部室、匂いを嗅いだ奉太郎をにらみつける、相手が千反田家の人間だと知るや否や動揺する……改めて見ると、隠す気あるんですかね、この先輩(汗。見慣れぬ物体について先生から問い詰められた際、何と答えるつもりだったのやら。


・摩耶花のありがたみ
 千反田と奉太郎の「お願い」だけでは、あと一歩押しに欠けていたかもしれませんう。ここで摩耶花が「部室である前に教室」と正論を唱えたからこそ、遠垣内先輩も分が悪いと見たのでしょうね。強気な摩耶花にしか出来ない、ナイスフォローだったと思います。


・奉太郎の説得と遠垣内先輩の同様
 ここ、奉太郎の口調だけで「本心で脅しているわけではなく、ただ文集が欲しいだけ」感が伝わってくるのが素晴らしいですね。棒読みとはまた違う、感情こそ籠っていないが明確な意思を感じる口調に聞きほれます。
 また、遠垣内先輩の動揺っぷりも見事であり、「それは、ダメだ」のちょっと裏返った感じの声とか最高でした。自分の行為を看破されているのは間違いないが、かといって口に出すわけにもいかない。「脅しているのか」と言ってしまえば、千反田家の前で墓穴を掘ることに等しい。奉太郎があの口調だったからこそ、遠垣内先輩も折れてくれたんだろうなと。
 なお、この後第15話「十文字事件」で先輩は再登場します。今回の一件で懲りたと思いたいところですが、果たして……?


・伯父の手元にあった「氷菓 第二号」
 この号は千反田の伯父「関谷先輩」が去ってから一年後に発刊されたもの。それが伯父の手元にあったというのも不思議な話。
 退学した学校の文化祭に自ら訪れるとは考えにくいため、人づてに手に入れたものだとは思いますが、これを渡した人物はどのような心境で渡したのか、受け取った伯父は前文を読んで何を思ったのか。そして、それを捨てずに取っていたということは、自身の経験を忘れないためなんですかね……


・「時効ってことさ」(奉太郎)
 知らない方がいい真実もあるのではと戸惑う千反田に対する一言。ここで千反田の意見に従い真相の追及をやめることも出来たはずなのに、千反田のために調べられる理由を差し出す奉太郎の優しさが印象的です。


 といった感じの第3話でした。やっぱ面白いよなぁ、氷菓。感想書くために何度か見返してますが、全く飽きがこないって素晴らしいわ……
コメント

”氷菓 第2話”をもう一度

2023-08-30 08:17:31 | 2012年アニメ
 というわけで昨日に引き続きの氷菓再視聴です。今回は第2話「名誉ある古典部の活動」。伝統ある古典部の文集作りのために、バックナンバーを探す奉太郎と千反田。部室内では見つからなかったため図書室に行くと、奉太郎と里志の知り合いである摩耶花から「愛なき愛読書」の話を聞かされて……という話。

・波紋
 冒頭の供恵の手紙やOPでは波紋の表現が多用されています。省エネ主義故に凪いでいた奉太郎の心が、供恵や千反田らによって少しずつ動き始める……といった意味の描写でしょうか?

・「聞いた話だと……」(供恵)
 遠く離れた地にいるはずの姉・供恵。だというのに一体誰から古典部廃部の話を聞いたのか……「愚者のエンドロール」編を見るに、やはりあの人ですかね?

・「ひょっとしてダジャレですか?」(千反田)
 「不毛です」に対し「一年に二回植えるやつか」と自分でボケておきながら、若干顔を赤らめる奉太郎が可愛らしいシーンです(笑。

・文集を探す千反田と奉太郎
 千反田は戸棚や箱の中を探す一方で、奉太郎は開けた棚を指さし確認しています。何が入っているかどうかも分からない棚や箱の中を探すよりも、ぱっと見で有無が確認できそうな棚を探すあたり、省エネ主義らしさが出ているなと感じたシーンです。

・奉太郎と里志と摩耶花
 小学校以来の長い付き合いである二人だからこそなせる悪態の付き合いは心地良いものですね。何も知らない人から見れば「ベストカップル」と言いたくなるのもうなずけますが、それを里志から言われるのは摩耶花にとっては耐え難く……
 里志と摩耶花の関係については、原作よりも甘さマシマシのアニメ版においてもほろ苦さが残る第21話「手作りチョコレート事件」で深く掘り下げられることとなります。そしてこの二人の関係性が奉太郎にも……

・愛なき愛読書
 「毎週金曜日に借りられ、同日中に返却される学校史」を見事に表現した里志。この表現の上手さもあってか、千反田の目はより一層キラキラしてました。里志は相手に関心を持たせる言葉選びが上手いですね。

・奉太郎の前に学校史を差し出す千反田
 今回一番好きなシーンです。距離が、距離が近い!傍から見たらそれこそベストカップルにしか見えませんね(笑。
 一度摩耶花に注意された後も、チラチラと奉太郎の方を見つつ、徐々に距離を詰めていく千反田もまた可愛らしい。この頃はここまで接近しても照れや恥じらいは無いんですよね…… 

・”沢木口美崎”
 学校史を借りた人物の中には「愚者のエンドロール」編以降も時折登場する先輩の名前が。字体から彼女の性格が溢れ出していますね。

・「大事なのは真実ではない。千反田が納得することなのだ」(奉太郎)
 今回は真実にたどり着きましたが、後に本当に「真実」よりも「納得」を優先することになろうとは……今回と後の出来事とでは状況が異なりますが。

・千反田の嗅覚
 次回においても重要な意味をもつ千反田の嗅覚。大好きな謎の匂いを嗅ぎつけたら一直線!……まさしく犬ですね。

・灰色コースと薔薇色コース
 「保留」「拒絶」「安寧」などが入り混じる灰色コースと、「厄介」「やりがい」「疲労」などが散りばめられた薔薇色コース。灰色だからネガティブ、薔薇色だからポジティブな単語だらけかといえばそうでもなく。いずれにしても精神的に疲れてしまうことは間違いないですが、ここで即座に灰色を選ぼうとしないあたり、奉太郎の本心が伺えますね。

・目を輝かせる千反田、と摩耶花
 千反田のこういうシーンは珍しくありませんが、摩耶花のは珍しいですね。長年付き合ってきた腐れ縁の幼馴染の意外な一面を見た!という驚きからでしょうか。摩耶花も奉太郎を毛嫌いしているわけではなく、礼を言う時は言う間柄。多少悪態を付き合っても心底嫌っているわけではないのは互いに分かっている。気軽に接することが出来る女友達感あっていいですよね、摩耶花。

・「違う。ここが違う。こんなふうに俺はならない。何が違う、何が……」(奉太郎)
 謎が解けて喜んだり悔しがったりする千反田たちを、灰色の渦の中から見つめる奉太郎。鍵や秘密クラブ、愛なき愛読書の謎が解けても、最も身近な自分と他者の違いは解けない。どこか距離を感じてしまい、そのまま立ち去ろうとする奉太郎を引き留めたのは他でもない千反田でした。それは文集を探すという本来の目的を思い出させるためでしたが、後期OP同様、いつだって色のついた世界から手を差し伸べてくれるのは千反田なんだなと感じられるシーンでもありました。

・糸魚川養子先生
 分かりやすい……!実写版で設定が大きく変わっていた先生だったように記憶しています。

・「遅い」(奉太郎)
 時計を見れば概ね13時30分。そこへ急いだ様子の千反田(私服・ポニテ)が現われた……となると、約束は13時だったのでしょうか?
 奉太郎にどう話を切り出すか、理解してもらえるか、頼っていいのか。そんな戸惑いがあったが故に遅くなったのかもしれませんが、個人的にはどんな装いで行けばいいのか迷った説も推したいところです(笑。

・「俺に告白でもするつもりか」(奉太郎)
 奉太郎にしては割と大胆なジョークですよね。摩耶花相手ならば言ってもおかしくなさそうではありますが、冒頭のやり取りでもあったように冗談を真に受ける千反田には不向きな内容。そして「そんなことあるわけがない」という前提で言ったら、思いのほか真剣な反応が返ってきて戸惑う奉太郎が良い味を出しています。

・まどろみの約束(ED)
 ぶっちゃけ「氷菓の雰囲気に合ってるんか、これ……?」と思った、妙に色っぽいEDです。今でも思わなくもないです(苦笑。何でここまで色っぽくなったんですかね?


 といった感じの第2話でした。やっぱ千反田可愛いなぁ!未だに佐藤聡美さんの声を聴くたびに「氷菓見てぇなぁ」と思うくらいには印象的なキャラクターです。
コメント

”氷菓 第1話”をもう一度

2023-08-29 07:38:25 | 2012年アニメ
 アニメ「氷菓」が放送されて早10年。放送当初から原作小説を読むぐらいに好きだった作品ですが、以前再放送されて以来、事あるごとに見返すようになりまして。

 主人公は神山高校一年生・折木奉太郎。「やらなくてもいいことはやらない。やらなければいけないことなら手短に」を信条とする折木奉太郎が、古典部入部をきっかけに知り合った千反田えるとの出会いから、彼女の好奇心に手を取られ、様々な謎に身を投じることになる物語。

 さて第1話「伝統ある古典部の再生」は古典部に入部することになった奉太郎と千反田の出会い、後半は千反田相手に不慣れな奉太郎の様子が描かれています。

<前半>
・薔薇色と灰色
 今でこそ灰色の奉太郎。それは省エネ主義故のものでもありますが、かといって薔薇色を毛嫌いしているわけではないことは第2話の謎が解けた時の描写で伝わってきますね。

・「特別棟の4階。最果てだな」(奉太郎)
 古典部の立地が悪いことが説明されています。ここでは「省エネ主義の奉太郎が、わざわざ最果ての部室にまで足を伸ばす」ことで、「古典部入部は彼にとってやらなければならないこと」だと伝える程度でしょうけれども、この配置が後々重要な意味を持つことになろうとは。

・初対面……?
 奉太郎の顔を見るや否や、クラスと名前を言い当てる千反田。会話もしていない相手の名前を把握する好奇心旺盛っぷりはさすがですが、対する奉太郎も千反田のクラスを聴いてすぐに「選択科目か?」と思い至れるあたり、頭の回転が速いのが伺えるシーンですね。

・「お前」と「千反田さん」
 ほぼ初対面の千反田を相手に「お前」呼びは失礼だと感じ、すぐさま「千反田さん」と言い直す奉太郎。ですが「何故鍵がかけられた部室に、鍵を持たない千反田はいたのか」という謎を前に目を輝かせ、ぐいぐいと迫って来る千反田相手に「お前」呼びに戻っています(笑。瞬く間に奉太郎の素を引き出せる、距離を詰められるのは千反田がなせる技なのかなと。
 また、鍵の謎を解いている最中再度「千反田さん」呼びをしていますが、これは推論を立てている最中に冷静さを取り戻したから、でしょうか。まぁ、振りむいたら千反田の顔が思ったよりも近くて動揺するのですが(笑。

・桁上がりの四名家
 十文字家、百日紅家、千反田家、万人橋家……うち十文字家は物語に登場し、万人橋家も会話の中で登場しますが、百日紅家って出てきたことありましたっけ……?

・「私、気になります!」(千反田)
 帰ろうとする奉太郎の手を取り引き留める千反田。ここで彼女の頬が若干赤くなっています。気になることがあるからといって、異性の手を取るのは彼女にとってそれ相応に勇気がいることだったのかもしれません。
 しかし、今は好奇心が勝る時。奉太郎のみならず、部屋中至るところに髪が伸び、絡み、その所々で鮮やかな好奇心の花が咲く。今は鍵の謎が最優先ですが、至るところに好奇心の種が蒔かれている……そんなイメージに感じられました。

・奉太郎は部長に打ってつけ?
 帰り際「部長は誰にするか」を話している際、千反田は奉太郎がうってつけだと思ったと話しています。里志はすぐさま否定しますが、実際のところ部長職を与えられたら「部長としてやらなければならないこと」を手短に済ませようとする可能性も考えられます。実際「文集を探すために学校中を歩き回る」という状況に陥りかけた時には、それを回避するべく行動していましたから、千反田の見立ても的外れでは無いのかもしれませんね。


<後半>
・奉太郎の筆の進み具合と作文の内容
 「ピアノの謎」が千反田から里志に伝わったと知るや否や、それまで遅々として進んでいなかった奉太郎の筆が一転して速さを増すと同時に焦りも見せています。いつ千反田がやってくるか分からない、里志に頼んだ「女郎蜘蛛の会」に食いつくかも分からない。そんな焦りの中で、奉太郎はどうにか作文を書きあげますが……
 「古典部の再興に尽力」「粉骨砕身」など、奉太郎に似つかわしくない言葉が並んでいますね。言い方は悪いですが「大人受けが良さそうな文章」だと感じました(苦笑。タイトルと話の流れからして、「入学して一カ月経って、部活が活発なのに驚いた」的な話が前段に書かれているのかな?

・千反田の友人が所属する占い研究会
 部活動の多さは「クドリャフカの順番」で大きな意味を持つことになりますが、この時点で「アカペラ部」「占い研究会」は出ていたんだなと。個人的にアカペラ部から盗まれたものの改変は上手いなと今でも思います。

・「女郎蜘蛛の会」の勧誘メモ
 字体がカクカクしているのは奉太郎によるものだとバレないための細工でしょう。千反田は奉太郎直筆の入部届を受け取っていますから、気づかれる可能性が無いとは言い切れません。そこを問われたら「秘密クラブ故に筆跡を隠している」という最もな理由もでっち上げられますし、一石二鳥ですね。
 
・「あれは現状に対するただの保留だね」(里志)
 奉太郎自身、千反田を拒絶するかのような己の行為に複雑な心境を抱いていましたが、里志のこの言葉をきっかけにパッと表情が変わります。「保留」という言葉はさながら雨の日に差された傘の如く、雨を遮るアーケードの如く、奉太郎の心を守ってくれました。
 今はまだ、何故千反田をそっけなく突き放すことが出来ないのかは分からない。そんな奉太郎が最終回で自分の感情に行きつく瞬間の、何とも鮮やかな「薔薇色」たるや……少しずつ明るさを増していく灰色の第1話と、鮮やかに咲き誇る薔薇色の最終回は対になるように描かれていたのかなと。


 といった感じの第1話でした。いやー何回見ても良い作品ですねぇ!奉太郎の落ち着いた語り口調は安心できるし、千反田は大人しいかと思いきや活発で可愛らしいし……私が一番好きなのは奉太郎と千反田しか出てこない第19話「心あたりのある者は」なんですが、里志や摩耶花も好きなんですよね……文化祭後のやり取り、良いよね……

 というわけで、今後もちまちま振り返っていこうと思います。
コメント

氷菓 第11.5話「持つべきものは」

2017-05-04 07:20:40 | 2012年アニメ
氷菓 第11.5話「持つべきものは」

 女帝・入須冬実の依頼を解決して以降、省エネ主義の折木奉太郎は普段以上にやる気が感じられず、返事も気のないものばかり。姉の供恵に勧められるがままにプールの監視員のバイトを引き受けることになった奉太郎を見に、同じ古典部の千反田える、福部里志、伊原摩耶花の3人がやってきても、奉太郎の反応は薄いまま。
 しかし、千反田との会話を経て、千反田が持ち込んできた「気になること」を解決しようとしているうちに、次第に奉太郎にも変化が現われ始め・・・


 放送開始から早数年。ずっと気になっていた11.5話をようやく視聴しました。

 11.5話ということで、「愚者のエンドロール」と「クドリャフカの順番」の間に収まる物語です。「愚者のエンドロール」において結果としては入須先輩の良いように扱われてしまった奉太郎は、「頭を使いたくない」ということで新聞ではなくテレビを見たり、里志たちに何を言われても反応は凄くあっさりしたものでした。

 そんな奉太郎の気持ちを変えたのは、他でもない千反田でした。一般論としての「普通」と「特別」にこだわっているというか、何か思うところのある奉太郎に対し「折木さんは特別ですよ!私にとって」「主観じゃダメですか!?周りと比べて普通とか特別とか、そんなこと気にしなくたっていいじゃないですか。誰か1人でもいい。特別だと思ってくれる人がいれば、私はそれで十分だと思うんです」と正面から告げる千反田が印象に残ります。

 例えば、入須先輩のような人は、奉太郎のいう一般論としての「特別」な人だと思います。「女帝」の異名をもつのは伊達ではないことは「愚者のエンドロール」においても遺憾なく発揮されていました。
 しかし、その女帝にしたって千反田と関われば、不意を突かれて素っ頓狂な声をあげることもあり、文化祭で可愛いものを見つければ購入し、純粋に雛のルートが変わったことに興味を持ったりもする。そうした「普通」の人であることも描かれていたと思います。

 奉太郎も数々の事件を解決してはいるものの、迷いもすれば悩みもある「普通」の人間です。でも、千反田にとっては叔父の事件と長年の謎を解決してくれた「特別」な存在。誰からも、ではなく、誰か1人からでも頼られることは、それだけで特別であり、喜ぶべきことなんだと感じました。


 そんな千反田の言葉や、奉太郎のモットーを把握した里志の励まし、摩耶花の腐れ縁感ある励ましで無事に立ち直れた奉太郎。最後には千反田から、彼女が気になっていた「白いもの」の正体が分かったのかと問われて
 「簡単だ。ここには他に白いものが無い・・・あ、もう1つあったか・・・」
 と返しています。その視線の先には白い水着を着た千反田が・・・前半の苦さからこの甘さ。最高でした(笑。これより前に千反田は「私、気になります!」といつもの調子で奉太郎の手を取り、自分の胸のあたりに持ってきています。その時、奉太郎がめちゃくちゃ恥ずかしがっているのに対し、千反田は特に気にしている様子はありませんでした。
 が、この言葉を告げられた後は、千反田も自分がちゃんと見られていたことに気づき、気恥ずかしそうにしていました。この変化がまた最高に可愛らしく、青春してるなぁと感じたシーンでしたね。
 こうしたことがあってからの、文化祭でコスプレ写真を見られて照れる千反田、というのにも納得がいきます。
 
 また、プールに千反田たち3人が姿を見せた時も、奉太郎の視線はすぐに千反田の水着姿に移動していました。里志の水着には興味ないでしょうし、摩耶花の水着も、言ってしまえば腐れ縁ですから授業で見る機会はあったでしょう。だからこそ、初めて見るであろう千反田の水着に目がいったのは当然といえば当然です。
 そんなわけで本編中では描かれることのなかった水着回でしたが、個人的には水着よりも、水着の上にパーカーを羽織っている千反田が可愛い回でした(笑。


 そんなこんなで氷菓の番外編、楽しませてもらいました。

 ちなみにゲスト出演の赤い水着の女性の声を聞いた瞬間に「あ、悠木さんだ」と気づきました(笑。
コメント (4)

今期終了アニメ(12月終了作品)の評価をしてみないかい?19

2013-02-21 00:00:57 | 2012年アニメ
ピッコロさんのブログ「ゲームやアニメについてぼそぼそと語る人」で開催されている「今期終了アニメ(12月終了作品)の評価をしてみないかい?19」に参加させていただきました。いつもありがとうございます。


・となりの怪物くん
ストーリー:3
キャラクター性:3
画:3
演出:3
音楽:4
総合的な評価:3
合計:19
付き合うまでが長いのはともかく、互いの思いが分かっていながら微妙な距離感があるのは珍しいなと。そのため、毎度毎度やきもきさせられて、夏目やヤマケンの行く末の方が気になってしまいました。


・中二病でも恋がしたい!
ストーリー:2
キャラクター性:4
画:3
演出:4
音楽:3
総合的な評価:3
合計:19
面白いけど納得がいかない!な最終回でした。家族に対する言及が無かったのは個人的にいただけませんでした。未収録話で描かれたとしても、買う予定は無いですし、そもそもあまりそのやり方は好きではないので・・・キャラクターが個性豊かだっただけに、残念です。


・ひだまりスケッチ×ハニカム
ストーリー:4
キャラクター性:5
画:4
演出:4
音楽:4
総合的な評価:4
合計:25
安定のひだまり空間でした。時系列順になって、いよいよ卒業間近ということを感じさせられた第4期。昨年の文化祭で完成できなかった思いを、今年の作品への情熱に変えたゆの。普段とは違う顔が見れたらしい宮子。涙を流すヒロ、やっとひだまり荘に来れた夏目など、登場人物たちにも変化がありましたが、それでもいつも通りのひだまりが見ました。


・ベストキャラクター賞:丹生谷森夏(中二病でも恋がしたい!)
・ベストOP賞:おーぷん☆きゃんばす(ひだまりスケッチ×ハニカム)
・ベストED賞:該当なし
・ベスト声優賞・男性:福山潤(中二病でも恋がしたい!)
・ベスト声優賞・女性:後藤邑子(ひだまりスケッチ×ハニカム)


以上です。思った以上に12月終了分は視聴数が少なかったですね・・・武装神姫も見たかったな―と思いつつ、終わってしまいました。視聴していた作品も途中で切ったりしてますし、最近は視聴数と感想数が減りつつありますね。ジャイロゼッターやリトバスは停滞中。まぁその一方で戦国コレクションを一気に見ていたのは気にするな!無料放送見たらはまって、全話視聴してしまいました(笑。ブルーレイをまずは1巻買ってしまうほど面白いアニメを見逃していたとは不覚・・・!
コメント (4)

2012年アニメアウォーズ!

2012-12-26 07:00:33 | 2012年アニメ
「おちゃつのちょっとマイルドなblog」様で開催されている「2012年アニメアウォーズ!」に参加させていただきました。毎年お疲れ様です。

・最優秀作品
「戦姫絶唱シンフォギア」
やはり今年の作品と言えばシンフォギアァァァ!!です。
「歌いながら戦う」といったスタイルを最後まで崩さず、その場で歌っているからこその盛り上がりも感じられました。響のどこまでも真っ直ぐな思いや、翼さんの防人魂、クリスの歌が変わった場面など、なかなかに熱い展開ばかりで終始燃えさせていただきました。言葉は通じなくとも、歌で思いを響かせる事が出来る。命は尽きても、思いは受け継がれていく。熱く、楽しい作品でした。


・特別賞(捨てがたいものや大穴だったものなど)
「氷菓」
甘く、ほろ苦い青春の一幕を描いてくれた作品でした。ちょっと甘さ増量な感じや、原作でほろ苦く終わらせた部分に救いを持たせるといった描写もなされていたのも印象的です。また、夕暮れのシーンを綺麗に描いてくれていたのも嬉しかったです。夕焼けが綺麗な作品は素敵だと思います。
次点で「キルミーベイベー」「境界線上のホライゾンⅡ」「DOG DAYS'」といったところです。キルミーは30分が異様に長い番組でしたが、最終回でホロッと来た記憶が強いです。ホライゾンⅡは1期同様BGMが素晴らしい作品でした。


・キャラ部門・男性
風鳴弦十郎(戦姫絶唱シンフォギア)
あれやこれやでインパクトが大きすぎた司令。完全聖遺物に同等以上の戦いしてみせるって、何なんですか本当に。隙を作られなかったら、あそこでシンフォギアは終わってたんじゃなかろうか(汗。


・キャラ部門・女性
青木れいか(スマイルプリキュア!)
まだ放送は終了していませんが、スマプリよりれいかさん。最初はチームの頭脳として活躍するかと思えば、真面目すぎるために深く考え込んでしまったり、時折天然なのかと思うような行動があったりと、可愛らしい一面も多く見せてくれました。間違いなく、今年№1キャラクターです。
次点は・・・立花響、風鳴翼、雪音クリス(戦姫絶唱シンフォギア)、星空みゆき(スマイルプリキュア!)、山乃檸檬(あの夏で待ってる)、小鳥遊ひな、織田莱香(パパのいうことを聞きなさい!)、新子憧、松実宥(咲-saki- 阿智賀編)、ニャルラトホテプ(這いよれ!ニャル子さん)、千反田える、入須冬実(氷菓)、エリザベス、メアリ(境界線上のホライゾンⅡ)、Y(人類は衰退しました)、クーベル・E・パスティヤージュ(DOG DAYS')、丹生谷森夏、凸守早苗(中二病でも恋がしたい!)、宮本来夏(TARI TARI)といったところです。


・OP部門(映像込みの評価でお願いします) 
「太陽曰く燃えよカオス」(這いよれ!ニャル子さん)
うー!にゃー!うー!にゃー!ひたすらにノリが良くて、よく動いて楽しいOPでした。ネットで公開された「中二病でも恋がしたい! Lite」のOP「君へ」もかなり良い感じでした。

・ED部門 (同上) 
「Square Panic Serenade」(咲-saki- 阿知賀編 episode of side-A)
こちらも見て良し聞いて良しの楽しいEDでした。「じょしらく」のEDも良かったですね。


と、いった2012年となりました。今年はシンフォギア、スマプリと年明けから盛り上がったなぁ。特にシンフォギアは、今でもたまに見返しますし、劇中歌も聞きなおすくらい好きになるとは自分でも思っていませんでした。
今年はこれまでと比べて感想を書いた量は少なめでしたが、見たアニメの数はあまり変わらなかったかな。

これまで書いた内容を読み返していたのですが、毎年深く考えた作品よりも、あまり考えずに楽しく見た作品を挙げていることが多いなと。普段の記事からして、他の方々のように深く考察はしていない私ですので、単純に見ていて楽しい!と思える作品が好きなんだと感じます。もちろん、考えたりするのも好きですけど、朝の短い時間でまとめるのはなかなか難しいです(苦笑。
どの作品も見終わった後に何らかの感想は抱けたので、それだけでも見た価値はある作品ばかりでした。

来年も元気をもらえるような、笑顔になれるような作品に出会いたいですね。今年も楽しい企画をありがとうございました!
コメント (10)

超速変形ジャイロゼッター 第12話「完成!ライバードHS」

2012-12-22 07:57:47 | 2012年アニメ
超速変形ジャイロゼッター 第12話「完成!ライバードHS」

今回のジャイロゼッターは!ライバード・ハイパースペックが「完成」しました!・・・ギルティスEXとの決着回だと思ったら、あっという間に終わって、馬鹿でかいドラグノスが現れるとは思ってもみませんでした。更に来週は、もう1体の巨大なジャイロゼッター・グレートクラーケンが襲来。ハイパースペックの活躍は来週でしょうか。

ゼノンがアルカディアを狙う理由にも検討がつき始めていましたが、どうもエネルギー産業の問題のようですね。このままアルカディアがメビウスエンジンという新しいエネルギーを開発してしまうと、ゼタレイトをほぼ独占しているエネルクス社がやばい。
ゼノンとエネルクス社は裏と表のような存在なのでしょうか。ゴートにはゴートの、個人的な目的があるのかな。イレイザーは近々仲間になりそうな予感。

そんな組織の対立はひとまず置いといて、12話にして初めてまともな変形シーンが描かれる事に!ライバードHSの全身像が映ったカットはとても良かったですね。ただ、変形はしているものの、まだまだ動きも少ないので、他の車種がパワーアップされる際には、より頑張ってもらいたいと思います。個人的には手のひらを握り締めるシーンがあると燃えます。あと蒸気。
ライバードHSも、イレイザーには所詮強化パーツ扱いされてましたが、なかなかカッコよくなったと思います。ただ、もう少し、もう少しだけで良いから無人機にも日の目を当ててやってください(涙。
対するゼノン側には、合体ジャイロゼッター・ドラグノス。これでもカッコいいとは思いますが、せっかくの建機合体なんだし、カッコいいから胸に虎の頭つけようぜ!w

次回はグレートクラーケンの悪夢・・・あれ?ドラグノスは?
コメント

ひだまりスケッチ×ハニカム 第12話(最終回)

2012-12-21 07:28:45 | 2012年アニメ
ひだまりスケッチ×ハニカム 第12話(最終回)

前回に引き続き、夏目の出番があって何よりです!あの友人たちなら、夏目がきっと沙英と会えて、一緒に初日の出を観ているんだろうなと思っていてくれてるはず。相変わらず素直になりきれてませんが、それもまた夏目の魅力でしょう。

大晦日から初日の出までを描いた12話。そして、沙英とヒロの受験がいよいよ近づいてくるまでを描いてくれたひだまりスケッチ4期。何よりも後藤さんの復帰が心配でしたが、4期もヒロさんが後藤さんで本当に良かったと思います。ヒロが悩む話は、4期まで一緒に歩んでくださった後藤さんが演じてくださったからこそ、より一層感動できたのだと思います。

いつものように日々が過ぎていく中で、今までとはちょっと違う話もあった4期。同じようでいて、少しずつ変化を感じさせられ、そして2人の受験が近づいているんだなと思いました。以前のような時系列シャッフルも面白いですが、こういった時の流れを感じさせてくれる展開も、やはり良いものです。それが普通なんでしょうけども(汗。
沙英&ヒロの卒業ばかりに目がいってましたが、今度はゆの&宮子が3年生に。ひだまり荘での、やまぶき高校での3年間が果たしてどういった形に結び着いていくのか。今後とも、原作共々、様々な展開を楽しみにしています。

4期、本当にお疲れ様でした。ありがとうございました!
コメント (2)

中二病でも恋がしたい! 第12話(最終回)「終天の契約」

2012-12-20 07:29:45 | 2012年アニメ
中二病でも恋がしたい! 第12話(最終回)「終天の契約」

最終回は凸守がツインテ解いたら美少女だったり、森夏が本当に良い女だったりと、良い場面もあったのですが・・・

・・・不完全燃焼です。もう1話と言わないまでも、10分ぐらい欲しかった。

つまらないリアルを受け入れるだけでなく、リアルを変えようと六花を誘った勇太。父への別れを告げた後、六花は再び中二病に。ただ、今度の中二病は一時的な守りではなく、父の死を受け入れた上での、リアルを変えようとする意思の強さの表れとも感じました。リアルを受け入れられずに変えようとするのと、受け入れた上で変えようとするのは違うでしょう。

人はいつも何かを患っている。そう簡単に中二病もやめられるものではない。それはそれとして、今後の母や祖父母との関係や、向こうにいる十花への連絡など、そういった場面も描いて欲しかったです。十花は六花の今後が心配だったわけですから、こうして死を受け入れて、現実を観ているのならば、中二病を趣味のようなものとして受け入れてくれるのかな。

人は一生中二病。中二病じゃなかったとしても、何かしらのイメージに捕らわれて、病を患っているとは森夏の談。自分だけがこの事実に気づけている!というのは、何となくテンション上がりますしね。夢想や想像、妄想を全くしないなんて人はいるのでしょうか。こうありたい、そうなりたい、ああだったら良いな。そういった思いは中二病では無いにしろ、似たような部分もある気がします。
妄想を行動に移せば、自分が動けば世界は変わるかもしれないですね。


終わってみれば本編&Lite、大半を楽しませてもらいました。森夏が世話焼きで良いキャラだったり、凸守がツインテを解こうが解くまいが可愛かったり。あの美少女には目を疑いました(汗。何気にOPでの踊りも一番好きですし、何だかんだで六花よりも好きなような(汗。でも六花の中二病っぷりは、毎回楽しく見させてもらいました。

ただ、最終回だけはどこか物足りなさを感じざるを得ません。悪くはないけど、モヤモヤする感じがぬぐいきれません。多分、小鳥遊家の今後に関するモヤモヤだとは思う。悪い方に転がることは無いでしょうけども・・・うーむ。

ともあれ、ありがとうございました!
コメント (2)