現在BS日テレで再放送中の「宮廷女官 チャングムの誓い」が大詰めを迎えております。月~金と週5話ずつ放送されているので、全54話でもあっという間の終盤です。でも序盤見逃したので、もう1回やってくれませんかね(笑。
以前書いたとおり2006年頃に見てはいたものの、久々に見ると新鮮な驚きが随所にありました。
中でも特に驚いたのは医女編における先輩・ヨリの存在です。最初は「見習いであるチャングムたちの意見も聞いて精進しようとする立派な先輩」という印象だったのですが、話が進むに連れてチャングムをあの手この手で貶めようとしてくる強敵になるとは夢にも思いませんでした。料理人時代にも嫌がらせはあったものの、近くにハン尚宮やヨンセンなどの理解者がいました。が、ヨリは周囲からの信頼も厚く、下手に反論すればチャングムの方が追い込まれてしまいます。
普段は温厚なチャングムも我慢の限界。ヨリに怒りを顕わにしたものの、傍から見ればチャングムがヨリに辛く当たっているように見える構図……それを目撃したのがチャングムの師の一人・シン先生というのが何とも辛かったです。そして疫病?発生時におけるヨリの行動は言うまでもなく。どんどん孤独に追い込まれていき、心を折られそうになるチャングムは見ていられませんでした。まぁ、そこから逆転するからこその楽しさというのもありましたし、ヨリの意外な素性も明らかになった時の驚きも楽しめました。
また、序盤からチャングムや師匠ハン尚宮と対立していたチェ尚宮の最期は印象的でしたね。
一族を重んじ、地位に執着し、囚われの身となってもその目は死なず、絶体絶命の状況に陥っても毅然とした態度で状況を打開しようと試みたチェ尚宮。苛烈に生き続けた彼女の末路は、どこか寂しさや儚さが残るものでした。様々な敵を作り、葬り続けたチェ尚宮ですが、最初に手にかけてしまった人物がよりにもよって……だっただけに、ここで引き返したら彼女を殺した意味すら失われてしまうと考えてしまったからこそ、ああも苛烈だったんだろうなと。
ハン尚宮とは対立こそすれ、最後は共に弟子を助けようと試みるなど、同じ志を抱いたところもあったでしょうに……最後に彼女の脳裏によぎったのが幼い頃の楽しい記憶だったのは、彼女も戻れるものなら戻りたいと、ずっと願っていたのかなって……そんなチェ尚宮がいなくなったことを寂しく思う人物の一方で、決して許されないことをしたと怒りを顕わにする人物も描写されたのは好印象でした。如何に最期が寂しいものだったとしても、それで彼女の行為を美化してはならないのだと認識させられましたね。
あとは……時代や場所が影響しているのかもしれませんが、それぞれが真意を胸にしまってしまう場面が多々あったなと。言いたくても言えない。下手に何か言えば地位や命に関わってしまう。それが例え今の価値基準から考えれば正しいこと、真っ当なことに思えても、劇中ではそれが許されない。
それはチャングムに限らず、王様も同じこと。現在は王様が自身の意思を貫こうとしても、部下や母(皇太后)からの誤解や反発を受けてしまい、思うようにいかないもどかしさも描かれています。
自身の誓いを果たすには、一人では成しえず、様々な人々の協力や理解を得ることが大切。しかし正しいことを貫くのは難しく、目の前には権力や常識、慣例が立ちはだかる。そうした中で如何に理解者を得て前へと進んでいけるか……そういったことが描かれていた作品だと感じました。
残り2話。堪能させていただきます。
……しかし、1日1話ずつ見ていると、主題歌の脳内ループの機会も増えますねぇ……家事をしながらつい口ずさんでしまいます(苦笑。
以前書いたとおり2006年頃に見てはいたものの、久々に見ると新鮮な驚きが随所にありました。
中でも特に驚いたのは医女編における先輩・ヨリの存在です。最初は「見習いであるチャングムたちの意見も聞いて精進しようとする立派な先輩」という印象だったのですが、話が進むに連れてチャングムをあの手この手で貶めようとしてくる強敵になるとは夢にも思いませんでした。料理人時代にも嫌がらせはあったものの、近くにハン尚宮やヨンセンなどの理解者がいました。が、ヨリは周囲からの信頼も厚く、下手に反論すればチャングムの方が追い込まれてしまいます。
普段は温厚なチャングムも我慢の限界。ヨリに怒りを顕わにしたものの、傍から見ればチャングムがヨリに辛く当たっているように見える構図……それを目撃したのがチャングムの師の一人・シン先生というのが何とも辛かったです。そして疫病?発生時におけるヨリの行動は言うまでもなく。どんどん孤独に追い込まれていき、心を折られそうになるチャングムは見ていられませんでした。まぁ、そこから逆転するからこその楽しさというのもありましたし、ヨリの意外な素性も明らかになった時の驚きも楽しめました。
また、序盤からチャングムや師匠ハン尚宮と対立していたチェ尚宮の最期は印象的でしたね。
一族を重んじ、地位に執着し、囚われの身となってもその目は死なず、絶体絶命の状況に陥っても毅然とした態度で状況を打開しようと試みたチェ尚宮。苛烈に生き続けた彼女の末路は、どこか寂しさや儚さが残るものでした。様々な敵を作り、葬り続けたチェ尚宮ですが、最初に手にかけてしまった人物がよりにもよって……だっただけに、ここで引き返したら彼女を殺した意味すら失われてしまうと考えてしまったからこそ、ああも苛烈だったんだろうなと。
ハン尚宮とは対立こそすれ、最後は共に弟子を助けようと試みるなど、同じ志を抱いたところもあったでしょうに……最後に彼女の脳裏によぎったのが幼い頃の楽しい記憶だったのは、彼女も戻れるものなら戻りたいと、ずっと願っていたのかなって……そんなチェ尚宮がいなくなったことを寂しく思う人物の一方で、決して許されないことをしたと怒りを顕わにする人物も描写されたのは好印象でした。如何に最期が寂しいものだったとしても、それで彼女の行為を美化してはならないのだと認識させられましたね。
あとは……時代や場所が影響しているのかもしれませんが、それぞれが真意を胸にしまってしまう場面が多々あったなと。言いたくても言えない。下手に何か言えば地位や命に関わってしまう。それが例え今の価値基準から考えれば正しいこと、真っ当なことに思えても、劇中ではそれが許されない。
それはチャングムに限らず、王様も同じこと。現在は王様が自身の意思を貫こうとしても、部下や母(皇太后)からの誤解や反発を受けてしまい、思うようにいかないもどかしさも描かれています。
自身の誓いを果たすには、一人では成しえず、様々な人々の協力や理解を得ることが大切。しかし正しいことを貫くのは難しく、目の前には権力や常識、慣例が立ちはだかる。そうした中で如何に理解者を得て前へと進んでいけるか……そういったことが描かれていた作品だと感じました。
残り2話。堪能させていただきます。
……しかし、1日1話ずつ見ていると、主題歌の脳内ループの機会も増えますねぇ……家事をしながらつい口ずさんでしまいます(苦笑。