Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

今回製作のフォノケーブルの音質

2011年06月02日 | ピュアオーディオ

今回制作したフォノケーブルの音質について述べたいと思います。オリンパスシステムと自宅SP-707Jシステムに使ったフォノケーブルは同じケーブルと同じRCAプラグ(フォノイコ側)を使っていますが、トーンアーム側の仕様により5PINプラグとRCAプラグに分かれます。

1)オリンパスシステムでの音質変化(5PINフォノケーブル)・・・1S仕様

 従来使っていたフォノケーブルはフルテックのAg仕様のものでした。このフォノケーブルから今回製作したフォノケーブルに交換して

 ①SN比が更に良くなっている
 ②音圧アップを少ししている。
 ③音のヌケ・キレ・ノビが格段に良くなっている。
 ④音のまろやかさと音数の増加で音像空間を広く感じる。特に前後方向の拡大。

  結果として、CDよりAD(LP)の音質が良くなった。(従来はCDの方が上)

2)自宅SP-707Jシステムでの変化(RCA/RCA フォノケーブル)・・・2S仕様

 従来使っていたフォノケーブルはSME#3012Rオリジナルのものでした。このフォノケーブルから今回製作したフォノケーブルに交換して

 ①SN比はCDと変わらないかそれ以上。
 ②大幅な音圧アップをした。
 ③音のヌケ・キレ・ノビが激変レベルに良くなっている。
 ④音のまろやかさと圧倒的な音数の増加で音像空間が広い。
 ⑤センターにSPが有るかのように音の密度が濃い。

  結果として、CDより圧倒的に音質が良い。(従来はCDの方が上)「劇的」に感じたのは従来フォノケーブルとの格差が大きかったからと思う。

3)自宅SP-707Jシステムでの変化(RCA/RCA フォノケーブル)・・・3S仕様

 比較フォノケーブルは上述のS2仕様。このフォノケーブルから今回製作したS3仕様に交換して

 ①SN比はS2仕様と変わらないかそれ以上。
 ②2S仕様より更に音圧アップをした。
 ③2S仕様より音の明瞭度(分解能・音の粒立ち)が更に上がっている。
 ④低域のエネルギー感や中域の豊かさ、高域のヌケ切ったサウンドが更に良くなっている。
 ⑤音がまろやかで圧倒的な音数の増加、音像空間が更に拡大。
 ⑤音が面で出てくる印象。

  結果として、ほぼ求めていたサウンドが出て来た。低域の粒立ちの良さとアタック感(エネルギー感)、分厚い中域、透明感高い高域、そして耳障りの無いまろやかでさわやかなサウンド。

いずれの場合でもCDの音質を越えてアナログの良さが前面に出ている。このサウンドをブラインドして聴かせれば、誰もADプレーヤーの音だとは判らない程SN比が良く音数も多い。

今までのアナログのサウンドは「ベール」をかぶった音の様に感じます。今回制作のフォノケーブルではこの「ベール」を剥ぎとった様です。


今回制作のフォノケーブルの概要

2011年06月02日 | ピュアオーディオ

アナログの音質アップの一環で、今まで「トレース能力」のアップに注力していました。Y31さんのターンテーブルシート(約¥5万円)や純毛マット(約¥2000円)でかなりのトレース能力のアップを獲得していました。この前提があって「フォノケーブル」に進んだのです。

アナログは、マイクロSX-8000やトーレンス リファレンス、EMT#930等の高級プレーヤーの影響からターンテーブルの重要性やトーンアームの性能・デザイン等で選択されているように思います。私も例に漏れず、SMEのアームの性能の良さとデザインの良さに憑かれ愛用しています。

今回フォノケーブルを作成して感じたのは「フォノケーブル」の重要性です。フォノケーブルには ①5PIN(DIN)/RCA (多数のメーカー採用) と②RCA/RCA (SME#3012・3010等) ③ シェル直出し配線 の三種類に分けられると思います。

今回作成したのは
1)5PIN/RCA ・・・1本仕様・・・オリンパスで使用中
2)RCA/RCA ・・・2本仕様・・・自宅でテスト済み
3)RCA/RCA ・・・3本仕様・・・自宅で使用中

の3種類。

1本仕様(以後1S)はプラス・マイナスにAケーブルを各1本づつ使った物。
2本仕様(以後2S)はプラス・マイナスにAケーブルを各2本づつ使った物。
3本仕様(以後3S)はプラス・マイナスにAケーブルを各3本づつ使った物。

になります。このケーブルの使用本数で「音数」や「エネルギー感」が大きく変化してきます。上の試作例の場合「断面積」が単純に2倍・3倍になって来ます。断面積が大きくなるほど「高音質」になります。ただ、ラインケーブルや電源ケーブル程は扱う信号量が大きくないので、そこまでの太さ(断面積)は必要ない事は従来の実験で判っています。

5PINタイプではソケットのサイズから1Sでしか使えません。これに対しRCA/RCAタイプははじめから2Sで使えます。無理して3Sを作って見ました。(自宅用) RCA/RCAのフォノケーブルの方が音質を高くできる可能性が大きいと言えます。

RCA/RCAのフォノケーブルが使えるアームを捜してみたのですが、SMEの#3012Rや3010Rぐらいしか探せません。海外メーカーも国産メーカーもほとんどが5PIN(DIN)端子を使った物ばかりです。いまさらアームの接続部をRCAソケットに変更できませんので、5PIN仕様のフォノケーブルを作る事になるでしょう。

オリンパスで使用中の5PIN仕様のフォノケーブル(1S)でも、相当な音質アップをしていますのでお客様の期待に答える事が出来るでしょう。これからアナログを聴く回数が増えて行くと思います。