Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

音の質感について

2014年06月02日 | ピュアオーディオ

この頃はトールボーイ型のSPばかりでチッとも欲しくない。新しいSPユニットは「歪率計」を使った設計になっているので、音は奇麗だけれど何か物足りない。

周波数的に再生帯域は20Hz~20000Hzが可聴帯域と云われている。しかし、30Hz以下の低音を出せるSPは非常に少ない。また20Hzくらいの帯域は「騒音」の部類で音楽の帯域ではない様に思う。この低音を再生するユニットは殆どがコーン型(ダイナミック型)のユニットで、そろそろ他の方式が出て来ても良い様に思う。

中音域は400Hz~8000Hzくらいだと思う。この帯域なら今ではコーン型やドーム型ユニットで簡単に出す事が出来る様になっている。しかし、「質感」がコンプレッションドライバーのサウンドにはかなわない。以前SP-LE8Tを仕上げて、非常に良いバランスで鳴っていたのだが、ひとたびコンプレッションドライバーの音を聴いたら「粗い」と感じてしまう。空気感がまるで違うのだ。コンプレッションドライバー+ホーンの世界の味を知ったら、コーン型やドーム型の中・高音は聴けなくなってしまう。

コンプレッションドライバー+ホーンの世界は「鳴らすスキル」を使い手に要求する。能率もJBL#375に至っては118dbも有る。90dbのSPを鳴らす事を考えたら1/512以下の出力で鳴る計算だ。

現代のSPは、SPの能率を下げてアンプのパワーで鳴らす方法で、イージーに「物量」を注ぎ込めば鳴る様になっている。イージーさでは片付けられない問題がオーディオには有る。