今年は子年です。そんな今年の干支の山へ行ってきました。場所は岐阜県飛騨市の神岡町の山之村です。ここには天蓋山が有り、大鼠山は天蓋山の東側に対峙しています。
大鼠山の名は、諸説ありますが、山の形がネズミに似ているためとも伝えられます。また、この山のネズミにまつわる話ではありませんが、隣の上宝村双六には、鼠の模様が浮かぶ「鼠石」と言う石も有るそうです。また、木曽五木の中にネズコと言う木が有ります。山にネズコが多く有ったのだろうか。ネズコの木も関係が有るのかも知れません。
私、今年は年男です。そんな年男で、干支の山に登ることが出来たのは嬉しい事です。
往路の林道歩きが約2時間で、復路は深洞湿原から林道入口まで約1.5時間でした。休憩時間を含む全体の時間が5時間半。その中の林道歩きが3時間半だったのです。
林道は始めは勾配が少し有りましたが、高度が増すにつれて緩い勾配になって行きました。
提供して貰ったGPS軌跡図です。
直線は電波が途絶えてしまって、飛んだのです。
(08:55)
森茂北ノ俣林道の入口です。
ここから長い林道歩きが始まります。この先にゲートが有りました。
俯いて咲いていた路傍の白い花。
花の名が分かりません。
長い林道歩きで何度もミスジチョウを見ました。
花の世界では、まず梅が咲いて次に桜。そしてハナミズキへと開花時期が推移して行きます。
Wikipediaはミスジチョウを検索すると初夏に発生するとなっています。ギフチョウを春の妖精と言う呼び方をします。蝶の世界ではギフチョウそしてアゲハチョウ。順々に登場する蝶たち。そしてミスジチョウの番となります。また、ギフチョウがカンアオイを食べて成長するように、Wikipediaにはミスジチョウの食樹はイタヤカエデと有ります。イタヤカエデを検索すると北海道、秋田に自生するとなっています。という事は北方系で、東海地方からすると高地の場所となります。
何羽も乱舞していたミスジチョウ。
生まれたばかりなのかも知れません。
07年06月に宇津江四十八滝で。08年06月に七々頭ヶ岳でミスジチョウを見かけました。いずれも初夏の時期でやや高地の場所。
ミスジチョウの知識が深まりました。
(10:21)
長い林道歩きです。
始めのうちは、やや勾配が有りましたが、高度が増してくるにつれて勾配が緩くなりました。
ヤグルマソウ。
その名の通り、葉が鯉のぼりの竿の先端に付ける矢車の形をしています。
(10:30)
林道を歩いて行く途中、樹間の開けた場所が有りました。
右はズームで撮影したものです。
何処の山だろう。
木と木の間、下の方。構築物が見えます。
コナスビ花です。
林道の砂利道に咲いていました。
(10:51)
大鼠山登山口に着きました。
白い標柱が目印です。
この標柱が無かったら通り過ぎていました。
でも、この先へ行った所に眺望が良い場所があるようです。
山頂への登山道は藪の中。
それでも薄く道は付いていましたので、前に進めました。
ユキザサ。
花が終わり、赤い実を付けています。
大木です。
何という木だろう。
山頂への道で、このような大きな木が何本も有りました。
(11:11)
最高地点に到着です。
あまり広い場所では有りませんが、少人数での昼食には差し障りが有りません。
お昼に少し早い時間でしたが、昼食の時間としました。
大鼠山のプレートと山頂指標です。
足元に花の終わったツバメオモトとツクバネソウが有りました。
エンレイソウだと思いましたが、ツクバネそうだと教えて貰いました。よく似た花の後なのですが、葉の数が異なります。
それに赤い実を付けたフッキソウ。花期の終わったショウジョウバカマも有りました。
その時期、その時期の花が楽しめると思います。
(11:44)
これから三角点へ向かいます。
三角点へは少し下ります。
足元に薄くなった道は有りますが、繁茂した草木を搔き分けて進まなければなりません。
(11:49)
200メートルほど下り、三角点へ来ました。
埋もれた三角点、それに大鼠山のプレートが下がっていました。
三角点からの眺望です。
木々が邪魔をしていて眺望は開けません。
大鼠山の東方に薬師岳、北ノ俣岳、野口五郎岳、三俣蓮華岳の山々が点在します。
三角点からの眺望。
枝が邪魔していますが、三角形の山。
何山だろう。
三角点からの眺望。
木が邪魔ですが、残雪の山が見えます。
(11:56)
三角点へ戻ります。
この周囲。太い木が多かったです。
(12:06)
最高点に戻ってきました。
(12:23)
最高点から林道へ戻ってきました。
もう直ぐ林道へ出ます。
林道に出てきました。
この先が深洞湿原です。
(12:24)
湿原の入口です。
この標柱の右横から入って行きます。
湿原内の道を歩きます。
足元で、こちらでも、ユキザサの花が咲いています。
ユキザサの花。
同じ山で、同じ花でも赤い実を付けたのと開花しているものが有りました。
種類が違うのだろうか。
ゴゼンタチバナの群生。
花のジュータンのようになっています。
こちらは、マイヅルソウ。
密集状態です。
花が小さくなっています。
もう、終期なのかも知れません。
密集と言う言葉を使い、今年の漢字は「蜜」ではなかろうか。
(12:37)
木道沿いの木。
チョウセンゴヨウと言う木札が下がっていました。
歩いて来て、所々にミズバショウが見えだしました。
木道のすぐ横にミズバショウが生えていました。
ミズバショウは終わっていましたが、開花時期は花を愛でることが出来たのでしょう。
大きな葉のミズバショウはタバコの葉に似ています。
緩い流れの深洞川。
この辺りにイワナが居たようです。
コースのすぐ横が深洞川です。
木道が先まで続いていきます。
一面の、ワタスゲ。
その奥にはニッコウキスゲが咲いています。
そして、木道近くにはレンゲツツジが咲いていました。
木道のすぐ近く。
レンゲツツジが咲いていました。
こちらはニッコウキスゲです。
木道から少し離れていましたが、何とか撮影できました。
ニッコウキスゲの向こう側がレンゲツツジです。
木道の横。
ミズバショウです。
花が終わったサンカヨウ。
実が成っています。
木材を使い階段が整備してありますが、人が通らないので草が繁茂しだしています。
(13:02)
林道が見えるところまで、出てきました。
林道を下って行きます。
樹木に巻き付く花。
私はこの花に気が付きませんでしたが、花が有ると教えて貰いました。
この花、ツルアジサイです。
林道を下って行く途中、向こうに山が見えます。
天蓋山だと思います。
オダマキとササユリ。
清楚な感じがします。
下山してきて、この辺りでヨツバシオガマを見かけました。
まだ、花は咲いていません。
ヨツバシオガマが有ると言う事は開花時期にアサギマダラが来るのでしょう。
(14:25)
ゲートの場所まで戻ってきました。
山の恵み
山の恵みには春の山菜。秋のキノコやナメコなどが有ります。
下山途中に朴葉の木を見かけました。
朴葉を採るKオジサン。
朴葉を採って帰り、朴葉寿司を作ってみようと思ったのです。
翌日、朴葉寿司を作ってみました。
Kオジサンの気の向くまま
男の料理 朴葉寿司
https://blog.goo.ne.jp/gifu2212/e/17f90332ef8e0d71a4d235a40c9f003f
男の料理で大雑把なものでしたが、結果的には美味しいものが出来ました。
花の移り変わり
私たちは6月13日に大鼠山へ向かう予定でしたが雨で断念しました。そして、2週間後の6月27日に出かけました。大鼠山のサイトを検索したらこんなのが有りました。
「はるみん日記」大鼠山と深洞湿原~岐阜県神岡町~
https://blog.goo.ne.jp/harumi0114/e/82fb631db474b4cd18a2a26c6c1dd3be
はるみんさんは6月17日に深洞湿原を訪ねています。
はるみんの湿原の画像ですが、10日前のものなのでしょう。ワタスゲは有りますがニッコウキスゲが咲いていないように見えます。
山の花が10日で姿を変える。
私たちは2週間前に行く予定でしたが、向かうのが遅れたことにより、ニッコウキスゲを愛でることが出来たのはラッキーなことです。
最後に
長い林道を歩かなければ行けない山では有りましたが、林道歩きでミスジチョウを知るきっかけとなりました。また、ツルアジサイはYさんに教えて貰ったものです。林道歩きで、それを見ることが出来ました。
この山の一番良い時期はミズバショウが咲く頃なのでしょう。山頂辺りの葉が繁り出す前なら眺望が良く、北ノ俣岳や三俣蓮華岳などの山々の姿が見れることでしょう。
長い林道歩きが有りましたが、いろいろの花々。そして湿原。林道歩きの苦よりも、色々の花々を楽しめる楽が有ったと思います。
変わる山の姿、面白いですね。
今は純粋な山登りから次第に花探しに変りつつありますので、何か特別な花でも有れば足が向くかも知れませんね。
黄色い花はコナスビかと。エンレイソウはツクバネソウですね。
お久しぶりですね。趣味人で以前、バクというHMでしたが、病気をしまして一度退会しました。
天蓋山は登ったことがありますが、大鼠山?行った気分で拝見しました。
いつも楽しく拝見しています。
初夏の頃の朴葉。
山の恵みだと思います。
男の料理で大雑把ですが、カミさんが手伝ってくれて上手く出来ました。
コメント有難うございました。
花の名のご教示有難うございました。
長い林道歩きは誰でも閉口します。
今回、ミスジチヨウの事を知ることが出来ました。
こんな事。林道歩きのおかげだと思いました。
コメント、有難うございました。
朴葉の木は毎年、葉を採られて高い場所となっています。
ここの朴葉は手の届くところに有り、無理なく採れました。
コメント有難うございました。