これは今から23年ほど前、総会屋系の経済誌で編集記者をしていた時の話です。
私はまさか総会屋系の経済誌とは知らずに入社。それでも編集職として勤務。しかし、暫くして会社主幹且つ社長且つ編集長から、「幹部待遇としての仕事もして欲しい」と依頼。つまり総会屋的な仕事もしろと言われ、断固として断り退社した次第です。
主幹からは前言撤回で続けてと欲しいと言われてましたが、副編集長も辞めて実家の長崎県長崎市に帰ると言うし、私も何時後ろに手が回るかも知れません。仕事は楽しかったのですが、長く続ける仕事ではないし、後ろめたい。丁度1年でしたが、辞め時だと思いました。
続けていたら、何れ後ろに手が回り警察に捕まっていたかも。いやいや東京湾に浮かんでいたかも知れません。色々と政界・経済界の闇の部分を見てしまいましたからね。
そこまでして私も仕事なんかしたくない。幹部とか言われ、給料が少々上がったとしても全然嬉しくないです。犯罪の片棒担がされるなんて御免ですからね。
まっ、私が勤めていた総会屋系経済誌は間違いなくダークな会社でしたが、日本のマスコミは多少の例外はあるでしょうが、大抵はダークな部分はあります。
大新聞社だって発行部数を大幅に偽って広告を取ってます。某タブロイド紙なんか、公称100万部発行と言ってますが、10万部以上売れたのはオウム真理教騒ぎの時のみ。実際は数万部しか読まれてません。いや、私が勤務していたタブロイド紙(半年で廃刊)などは、公称70数万部としながら、実質は創刊号で1万部。通常では2000~4000部しか売れてませんでした。
こんなタブロイド紙に広告出したって、商品の購買力には余り繋がりません。何故、詐欺で捕まらないのか不思議です。酷いもんです。
「ペンは剣より強し」なんて言いますが、どの口が言うのかと思いますよ。正義を語っているが、騙さなければ給料は得られない。そんな部分が少なからず日本のマスコミにはあると思いますね。
さて、そろそろ本題に入ります。某経済誌で成人病を特集することになりました。建前で。本音は某大学病院に出入りしている業者に広告を出させるのが目的です。
それにはどうするか。簡単です。病院側に紹介して貰えば良いのです。取材費と言う名の賄賂を送って。
某大学病院へは私と「課長・島耕作」似の副編集長、そして営業部長とで向かいました。そして私と副編集長は、糖尿病と癌の権威と言われていた先生に取材。営業部長は事務局長から出入り業者のリストを受け取ります。
取材費と言う名の賄賂は糖尿病、癌の権威にそれぞれ4万円。事務局長には10万円支払いました。
取材を終えて事務局長と暫し歓談。その時に聞いたのです。とんでもない話を。
続く。