諸行無常なる日々。或いは鬼渡神と神々の源流。

呪われた家系を生きる私の人生観や日常。それに立ち向かう為の神道的な考え。そして因縁の鬼渡神、神々の源流について考えます。

最初で最後の豪華な晩餐。その1 【すていき小次郎編】

2016年07月01日 00時37分18秒 | 思い出

1986年10月某日。今から約30年前。出たんです。普通のサラリーマンでは見ることも聞くことも出来ないものが。

その出たものとは一体何なのか。判りますか。判らないでしょうねぇー。

しょうがない。ヒントを出します。当時の私は証券会社の新入社員でした。どうです、判りましたか。まだ判らないですか。それは無理もありません。今の私も信じられませんもん。

それでは回答を申し上げます。その出たものとは何とボーナスです。知っていましたか、当時の証券会社は秋もボーナスが出ていたって。

っとは言っても新入社員の私に出た秋のボーナスは4万円です。その一年先輩は8万円。そのまた一年先輩で12万円。その一年先輩の主任が21万円だったと思います。その上の課長、次長、支店長は不明ですが、結構出たと思います。夏・冬のボーナスに比べれば大分低いでしょうけど。

因みに私が新入社員で最初に貰った冬のボーナスが確か86万数千円でした。22歳の中堅証券会社の新入社員でこの金額ですから、トップの野村證券となればいくら出たのか検討も付かないです。凄い時代でしたねぇー。因みに因みに27歳の主任で270万円です。

さらに因みに22歳で貰った86万円のボーナスが私の人生の最高金額のボーナスであります。その後は精々10万円程度。こんなものですよ私の人生は。

さてさて、話はここからです。連隊長・・・・・じゃなかった支店長がとんでもない事を言い出したのです。

「証券マンはエグゼクティブな人間と付き合う様にならなければダメだ。それには本当の高級を知らねばならん。そこで秋のボーナスで超高級店で食事をする」と。

私は「超高級店だから1万円くらいする店かな」と思ったら、新入社員は「4万円でいいよ」と。

「ええっーーー4万円。秋のボーナス全部!? 一体何を喰うんだよ」。私は目の前が真っ白になりました。「まさか4万円も取られるなんて信じられない。どこで何を喰うんだよ。何を考えているんだよ一体・・・・・・」。

当時、私の手取りは10万円台でした。保険も入っていたので。それなのに一回の食事で4万円。信じられない。500円のラーメンだったら80杯も食べれるでしょ。どうかしてるぜ、本当によ。

私は子供の頃から新聞配達をしていました。一時間働いて500円でした。それなのに一回の食事で4万円なんて卒倒しそうでした。何だかなぁー。何か物凄い罪悪感です。そんな贅沢して何になるんだよ。馬鹿だろ。何を考えているんだよ支店長は。

実は私、株が好きで高校生から株を勉強していました。高校時代の日経平均が7000円台。そしてブラックマンデー前年の当時で17000円台です。私はそろそろバブルが弾けると思っていたのです。

こんな贅沢して何になるんだ。良い事なんて続かないのに。何がエグゼクティブだ。こんな事しても何にもならない。贅沢していてるヤツは大抵落ちぶれる。それを子供の頃から知っていました。本当にこの支店長は馬鹿だわと思いました。

当時、給料は手渡しでした。秋のボーナスも本来は手渡しで貰える筈でした。それが取り上げられ食事に。本当に嫌でした。でも当時の証券会社は軍隊です。上司の命令は絶対。嫌とは言えません。諦めるしかない。

そして嫌々連れて行かれた店。それが「すていき小次郎」でありました。

 

続く。

 

 

 

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