続きです。
遮光器土偶は縄文時代の産物です。そして縄文とはその名の通り縄で模様付けをした土器です。その縄は何を意味するか。それは蛇です。縄文時代は蛇神信仰。そして今の神道も蛇神信仰です。
実は遮光器土偶にも蛇が感じられる特徴があります。縄目での模様が蛇の鱗を表している。つまり遮光器土偶は蛇人間。否、遮光器土偶は蛇神ではないでしょうか。
蛇は別名「くちなわ」と言いますが、その意味は「朽ち縄」。朽ちた縄です。その点からも縄文時代は蛇神信仰が伺えると思います(チョット苦しいか)。
更に山の先住民は蛇です。山も蛇。川も蛇。自然そのものが蛇。そして先祖が蛇です。私の故郷の福島県、そして現在住んでいる宮城県は白鳥信仰の地で、死んだ祖先は鳥になると信じられていた土地ですが、縄文人は蛇の地を借りている。或いは奪って暮らしいて罪悪感から蛇への信仰が生まれた。蛇が先祖と考えた。
遮光器土偶を死んだ祖先が蛇人間になった姿、蛇神だとしましたが、一つ蛇と違う特徴があります。目です。遮光器土偶は細目、もしくは目を瞑っている。しかし蛇は目を瞑らない。見開いたまま。それが気になっていました。
その答えですが、何時もコメントいただいている柚子房さんの話と紹介された本で理解しました。死んだ祖先なのですから目を瞑っている。死んでいるのだから目を瞑っている。その意味を抽象的に表現したいから瞑った目を強調しているのだと思います。
蛇であることは間違いないと思います。遮光器土偶の顔は蛇と同じく横長ですから。それと遮光器土偶は大抵片足です。故意に壊しているから呪術的なものと考えられていますが、では何故足に集中するのかが疑問ですね。
縄文人が足を怪我して、その治癒のために遮光器に肩代わりして貰う為に足を壊しているとする説が有力ですが、縄文人が足ばかり怪我をするのも変です。私は蛇神だから一本足なのだと思います。
たとえば大歳神を祀る神社では、同じ向きの小さな草鞋を二つ奉納します。右なら右足様のできるだけ小さく作った草鞋を二つ奉納するのです。
これは大歳神は夫婦の蛇神である事を示していると考えられます。私は大歳神も遮光器土偶の一人だと思います。
足に問題がある神はもう一人います。恵比寿様です。イザナギ命・イザナミ命の最初の子??である蛭子神は三年経っても立つ事が出来なかった。だからボートら乗せて流されてしまいましたが、蛇神で一本足だから立つ事が出来ないと考えられます。そして蛭子はエビスと読める。
更に恵比寿様は三島溝咋姫の島にボートで通っていて、ニワトリが何時もより早く鳴いて焦って帰った。オールを流してしまい足でボートを漕いでいたら鰐に足を噛まれたとされています。
現に恵比寿様の像は大抵真鯛を抱え、釣竿を持って岩場に座っています。立っている恵比寿様は滅多にありません。私は恵比寿様は足が悪い。もしくは一本足だから立つ事が出来ないのだと考えます。
一本足と言うと田圃の案山子が浮かびます。案山子は諸説ありますが、「カカ」は蛇を意味します。つまり案山子は「蛇の子」と考えられます。だから一本足なのです。その事も踏まえ、私は恵比寿様が遮光器土偶のモデルではないかと思うのです。
大国主は俵の上に座っている。恵比寿様は釣竿を持っている。これは大国主は弥生系、恵比寿様は縄文系を示していると考えます。
そして恵比寿様は国譲りの最終決定者であり、最後は呪いの拍手を打って入水しています。つまり霊界に去った。。つまり死んでいる。
海の底は霊界。だから深海に住んでいる真鯛を恵比寿様が手に持っている事は、霊界の住人である事を証明していると思います。
私の家のリビングには大黒天と恵比寿様の顔を飾っています。どちらも笑顔です。ここで疑問ですが、どうして笑っている恵比寿さんだけ恵比須顔と言うのでしょうか。何で大黒天顔と言わないのでしょうか。
水死体や打ち上げられた鯨を恵比寿様と言って、丁重に埋葬すると良い事が起きるとされています。恵比寿様は恨みを持って死んでいます。私は恨みをもって死んだ恵比寿様を供養し、安らかな死に顔になる事が恵比須顔ではないかと考えます。
そして遮光器土偶は安らかに眠ってもらう前の姿。祀り上げる事で安らかに眠ってもらう前の姿。つまり遮光器土偶は祀られ恵比須顔になる前の恵比寿様ではないかと思うのです。
ここで疑問が一つ。遮光器土偶は明らかに女性です。そして恵比寿様は男。性別が違う。何故なのか。
恵比寿様の別名・事代主は「巫女のリーダー、巫女に詔を述べる者」を意味します。つまり女神の可能性があると思えます。
大体、大国主と恵比寿様は親子ですが、北朝鮮の金親子ではあるまいし、親子で並べて祀られるっ変です。多分、政略結婚だと思いますが、夫婦神の可能性が高いのではないでしょうか。
そういうことで遮光器土偶は恵比寿様ではないかとこじ付けで書いて見ました。正直、突っ込みどころ満載だと思います。遮光器土偶も恵比寿様も謎が多すぎますから、そう簡単に結論なんか出ません。これが精一杯です。すみません。
また機会があったら考えを練り直して書いてみたいと思います。
ではでは。