続きです。
「小豆洗い(茨城県・佐渡島)」と言う妖怪は日本全国にいる様です。福島県では「小豆とぎ」、岩手では「小豆あげ」、岡山では「小豆さらさら」、その他もろもろです。
一般的には小男の爺様の姿をしていますが、「小豆婆」と言う婆様の小豆洗いもいる様です。
どんな事をするかと言うと、ただ単に小豆をサクサクと磨ぐ音がするが家から外に出て確かめても何もいないと言うのが大半みたいです。
中には良い小豆洗いもいます。この小豆洗いはやっぱり背が低く目が大きい法師の姿をしていて、娘がいる母親が小豆をもって川に出かけると来ると笑いながら小豆を洗っているそうです。その姿をみたら娘に良縁が舞い込むそうです。
恐ろしい小豆洗いもいます。大分の小豆洗いは「小豆洗おか、人取って喰おか」と歌いながら小豆を洗っている。この小豆洗いは姿が見えず、その歌に気を取られていたら知らぬ間に川に誘導され落とされるそうです。
ここら辺はウキペディアの丸写しです。そして小豆洗いの正体については、イタチが尻尾で小豆の音を立てている。イタチの鳴き声。イタチが口を鳴らす音。ワイサコキイタチと言う悪戯イタチの仕業等々、イタチ説が多い様です。
他に小豆洗い狐と言う狐が川原で小豆の音を立てている。シクマ狸と言う化け狸の仕業。狸が小豆を磨いている。カワウソだ、ムジナだとも言われている。
まだあります。秋田県ではガマガエルが体を震わせている。福島県ではヒキガエルが背と背を擦れあっている。人間の足音。
江戸時代では小豆洗虫の仕業とされていますが、正体はチャタテムシやスカシチャタテムシだそうです。どんな虫かは知りませんけど。
私はこの小豆洗いは日本の地主神の成れの果てと言うが、蔑まれ落とされた姿だと考えます。
だとしたら誰なのか。当然、川で小豆を洗っているのですから川の神であり水神ま筈です。
川渡餅の行事では「あんころ餅」、「おはぎ」等々、小豆で出来たアンコの餅を投げている。川渡餅は水神や河童に「あんころ餅」を投げつけるのです。やっぱり小豆に秘密があると思いますね。
前回の記事のコメントで「やみてらすさん」が、「あんころ餅、ぼた餅、おはぎ」の呼び名に秘密があるのではとアドバイス下さいました。
あんころ餅は「アンコを転がした餅」。ぼた餅は「ぼたっとした餅」だと思っていましたが違ってました。あんころ餅は「アンコを衣にした餅」。ぼた餅は「餅にアンコをまぶした形が牡丹に似ている」。つまり「牡丹の形をしている餅」がぼた餅だそうです。
ここで注目はぼた餅の由来の「牡丹」ですね。牡丹は毒のある花としては有名ですから。つまり「毒餅」。毒で水神や河童を調伏させようと考えたのか。
「おはぎ」は萩の花が小豆に似ているから「萩餅」。それが「おはぎ」と呼ばれる様になった由来だそうです。
これっ、ちょっと気になりますね。
続く。