令和3年5月20日
山陽新聞(さんデジ)にリンク
岡山県は20日、新型コロナウイルスの感染急拡大で自宅や宿泊療養施設で過ごす患者が増えていることを踏まえ、
入院が必要な患者向けの病床を新たに70床確保し、計482床としたことを明らかにした。
直近1週間(12~18日)の感染状況も公表し、入院病床使用率は84・5%と前週(5~11日)より13・4ポイント悪化した。
同日開かれた新型コロナの県対策本部会議で報告した。
入院病床使用率以外の感染状況は重症者病床使用率が76・7%(前週比16・3ポイント増)、10万人当たり療養者が79・1人(同17・3人増)と前週よりいずれも悪化。
感染経路不明割合を除く指標5項目で前週を上回り、切迫度が最も高い「ステージ4(爆発的感染拡大)」に該当している。
増床分のうち12床は重症者用で、重篤化しやすい変異株の特性に備えた。
県によると、県からの要請を受け、これまでに病床を整えていた49医療機関に3医療機関が加わり、
一般入院患者を転院させて病床を確保したり、一般病床をコロナ病床に振り分けたりして用意したという。
また、搬送先が決まらないコロナ患者の一時的な受け入れ施設について、県精神科医療センター(岡山市北区鹿田本町)の敷地内に5月下旬、開設することも公表。
午後5時~午前10時の運営を予定し、5床(状況によって10床まで増床)を医師、看護師、県職員ら5人程度で対応していく。
会議後、伊原木隆太知事は「医療機関はかなり無理をして病床を確保してくれた。
ただ、新規感染者を減らさない限り、岡山の医療が危機的状況にあるのは変わりない。
県民、事業者の皆さんにはぜひ協力をお願いしたい」と述べた。