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日本国内から物創りが消えていく・・・
この懸念を抱き続けている多くの人がいると思います・・・
昨年から、弊社へも国産にこだわりを持ち、色々と試作を繰り返し依頼されている会社があります。
しかしながら、なかなかそれが実を結ばないというのが現実なのですが・・・
弊社への依頼をされてる会社の常務さんもそうなのですが、
30歳代の方達が、国内生産にこだわり続けて下さっていることに少なからず希望を見いだしています。
このような若い方達がいるという日本は必ずや再生出来ると信じています。
今朝は、そんな試みを続けているブランドを紹介してみようと思います。
~以下、3月29日読売新聞朝刊より抜粋~
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職 人 の 心 ス ニ | カ | に |
革を使ったスニーカーを手がける大阪のブランド「blueover(ブルーオーバー)」は、1足が完成するまでの製造工程をすべて国内で行っている。今年4月でブランド設立から2年。全国で取扱店舗は約40点に広がっている。
blueover
生活用品などのデザイナー、渡利ヒトシさん(33)が、「大量製造、大量消費の流れに違和感を感じた」のがきっかけだった。デザインした多くの製品はコストが低い海外で形になる一方、国内の工場が疲弊していくように思えた。「日本のものづくりの現場を残したい」。考えに共感した同年代の靴職人やウェブデザイナーら5人が集まった。商品に選んだのは、10歳代の頃、おしゃれに欠かせなかったスニーカー。重視したのは靴のシルエットを決める木型の設計だ。全員で徹底的に話し合い、日本人の足に多い幅広で甲高な形になじむ木型を追求した。履き口周りや爪先の丸みも気を配った。装飾を極力省き、シャツやジャケットに合うシンプルで品のあるデザインにした。
だが、大切なのはものづくりの現場を守ること。「一点ものを作るオーダーメードではなく、国内の靴工場を稼働させるために、一定の数を生産することが可能なマニュファクチャー(工場制手工業)を目指した」と渡利さんは言う。奈良や神戸など別々の工場が、革の裁断や縫製、底付けなどの工程を分業して仕上げている。どの工程でも技術と経験を持った職人の手が入る靴作りの精神が息づく。
そうやって作り上げた最初のモデル「マイキー」は、ブランドを代表する定番商品だ。革の風合いが楽しめるように、つなぎ目がほとんどない一枚革を使い、靴底はランニングシューズにも使われるクッション性の高い素材を用いた。
デザインや販売、宣伝、ウェブ制作などを、5人で分担している。それぞれの専門分野を生かしてブランドに関わる様子は、多くの職人の手を経て仕上がる靴に重なって見える。メンバーの一人で、直営店「struct(ストラクト)」(大阪市福島区)マネージャーの本屋敷隼人さん(31)は広報担当も務める。「靴に込めた思いや長く履くための手入れ方法を紹介していきたい」
渡利さんは「これからも海外で生産することはない。むしろ、いつかは海外で履いてもらえるようになれば」という。様々な意味を込めたというブランド名。「青い海を越えていく」とのメッセージもその一つだ。
(岡本久美子)