ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

電子申告の普及

2007-01-05 13:35:35 | 経済・金融・税制
最近、TVやらなんやらで、やたらと「電子申告」のコマーシャルが目に付く。いや、鼻に付く。

昨年は税務署と税理士会支部の会合があると、その度に署の幹部たちから電子申告の推進への協力を頼まれた。支部の幹部も、当然にそれに右に倣えだ。なにしろ、多額の税金(一説には2千億円!)を投入して構築された電子申告のシステムだ。無駄には出来ないのだろう。

でもねえ・・・使い勝手は悪いし、添付資料は郵送だし、正直積極的に導入する気になれない。そもそも必然性がない。

電子申告が普及しているのは、カナダやオーストラリアといった広大な国土を持つ国だ。なにせ広い、広すぎる。家から近所の家まで数十キロ、町までなら飛行機で行くお国柄だけに、電子申告は必然性があった。

しかし、我が日本はそのような環境ではない。無理に導入する環境でないのに、導入を迫られても困る。もっと使い勝手の良い、利便性の高いシステムにしないと、導入する気になれない。せめて、JRのスイカ並みの使い勝手を考えて欲しいものだ。今のままでは、ETCにはるかに劣ると思う。

どうも霞ヶ関のお偉方は、自分達の考えに国民は従って当然と思い込んでいる。国民の公僕などという意識など欠片も感じない。だから使い勝手の悪いシステムを、平気で導入できるのだろう。そして、彼らは決して間違いを認めない。だから反省などする必要がない。もちろん責任問題など、生じる余地はない。

とはいえ、国民と霞ヶ関のお偉方に挟まれた税務署の職員たちはたまったものではない。電子申告に対して、諦め顔でため息ついている。税務調査のおりに、雑談でこの話題をふると、喜んで不満を吐き出す職員の何と多いことか。やっぱり公務員は大変なのだなあ~

予想通り、全国各地の税務職員の不満の声が、少しずつ霞ヶ関を動かしているようです。多分、少しずつ、ちょっとずつ改良されて、使いやすくなると思う。

それまでは、私も様子見です。慌てない、慌てない~
コメント (4)
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