ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

風と木の詩 竹宮恵子

2009-09-01 13:20:00 | 
私はいわゆる男子校というやつに通ったことがない。

小学校から高校まで公立であったので、自然と男女共学であったから当然だが、そもそも最初っから男子校を選択することは考えていなかった。

自然な成り行きであると思うが、今にして思うと無意識に男子校を避けていたようだ。

別に男嫌いでもなく、また女好きで共学でなければ嫌だったわけでもない。ただ、なんとなく男子校には行きたいと思わなかった。

確信している訳でもないが、もしかしたら表題の漫画を読んだことが影響しているかもしれない。

私は活字中毒といっていいほどの本好きだが、漫画も同じくらい好きだ。少年漫画だけでなく、少女漫画にも目を通している。これは妹が二人居たので、姉妹がいない男の子に比べると少女漫画を読む機会に恵まれていたからでもある。

ただ、基本的には少女向けの漫画には、それほど関心を持てなかった。積極的に読みたいとは思わなかったが、反面少年漫画とは異なる世界に、いささかの違和感と不思議さを感じていたのは確かだった。

なかでも驚愕するほどの衝撃だったのが表題の作品だ。見てはいけない世界を知ってしまったかのような驚きに困惑した。まだ性の知識、経験が乏しかったせいもあるが、本能的にこれは危ない世界だと警戒した。

SF漫画での破壊的な武器による悲惨な場面や、ホラー漫画の陰惨な恐怖に怯えるよりも、同性間の怪しい感情の揺らめきに驚き恐れるのだから、私の感性も妙なものだ。

十代の頃には、それほど意識していなかったが、私が男子校を避けたのは、おそらくはこの漫画の影響だと思う。ちなみに高校受験の時、本命は共学の都立で、すべりどめに私立男子校を受験したが、行く気は全くなかった。漫画の影響力おそるべしである。

知識に関しては雑食性の私ですが、世の中知らないままで良い事って絶対あると思う。この分野については、現状維持のままで私は十分ですね。
コメント (6)
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