時として、怒鳴りたくなる。
電話が鳴ったので自ら取る。私は可能な限り、電話には自分で出るように心がけている。ベルがなったら三回以内に、必ず受話器をとる。新人の頃から叩き込まれたビジネスマナーでもある。
16年前、なにも知らずにこの業界に入り、この事務所で働くようになった時、一番に心がけたのは電話を最初に取ることだった。当然になにも分らないので、相手名を聞いて、他のスタッフに回すだけ。
それだけだが、おかげで担当以外のクライアントにも声を覚えてもらった。この小さな努力が、後に事務所を引き継ぐときに活きた。顔は知らなくても、私の声を覚えてくれていたクライアントが多かったので、顧客の脱落を防ぐことにつながったからだ。
ただ、事務所にかかってくる電話には営業電話が少なくない。コピー機や電話機のリース、商品先物取引、未公開株取引と枚挙に暇が無い。
なかでも嫌なのが、政治がらみの電話だ。一時、石原慎太郎・衆議院議員(当時)の秘書を名乗るA氏は、折に触れ電話をしてきて、胡散臭い話をするだけして、おねだりを求めてきた。私たちスタッフは閉口していたが、故・佐藤先生はなにか思惑があるのか、くだらぬ話に適当に付き合っていた。
後で訊いたら、面識があり、また自宅のご近所なので無下にできないだけだと、いささか不満げに教えてくれた。ちなみに、秘書は秘書でも私設秘書であり、当時既に石原事務所を辞めている(確認済み)のだが、それでも石原事務所の人間を匂わすことは止めなかった。
最近だと、選挙のたび、いろいろと電話がかかってくる。これは私が税理士政治連盟の支部幹事に名を連ねているからだろう。私はこの税政連を通じてしか献金はしないので、失礼にならない程度に対応している。
政治や選挙がらみの相手は、敵に回すと面唐ネので、そうならないよう気をつかう。しかし、そうはいっても、本気で腹が立つ電話もある。
「先生、○○です。お世話様です」
はて、失礼だが記憶にないのだけど、どちら様でしたっけ?
「先生、人権のために戦っている△□○×委員会の○○ですよ。今年は人権を守るための戦いが・・・」
電話機を耳から離して、かすかな雑音程度にしておく。とりあえず、喋らしておく。すると
「先生、聞いてますか!」
ええ、一応は・・・すみませんが忙しいので
「先生、人権ですよ、人権!人権を守るための・・・」
すいませんが、来客が見えたので失礼します。ガチャン。
本当は怒鳴りつけたかった。人権をたてにして声高に正義振りを口にする輩の胡散臭さが、電話の受話器からプンプンと漂ってくる。どうせ、人権をおとりにつかった金目当てだろう。
すると再び電話が。私が出ると「・・・」無言電話である。つまらぬ仕返しをしてくる輩である。警戒しているのか、それ以上はなにもしてこなかった。憂さを晴らしているつもりらしい。下種な輩である。
以前だと、同和か在日か、はたまた反原爆あたりが、この手の輩の看板だったのだが、現・民主党政権に倣ったのか、人権を口上に、たかりに走っているようだ。まったくもって、いやらしい奴らだ。
電話が鳴ったので自ら取る。私は可能な限り、電話には自分で出るように心がけている。ベルがなったら三回以内に、必ず受話器をとる。新人の頃から叩き込まれたビジネスマナーでもある。
16年前、なにも知らずにこの業界に入り、この事務所で働くようになった時、一番に心がけたのは電話を最初に取ることだった。当然になにも分らないので、相手名を聞いて、他のスタッフに回すだけ。
それだけだが、おかげで担当以外のクライアントにも声を覚えてもらった。この小さな努力が、後に事務所を引き継ぐときに活きた。顔は知らなくても、私の声を覚えてくれていたクライアントが多かったので、顧客の脱落を防ぐことにつながったからだ。
ただ、事務所にかかってくる電話には営業電話が少なくない。コピー機や電話機のリース、商品先物取引、未公開株取引と枚挙に暇が無い。
なかでも嫌なのが、政治がらみの電話だ。一時、石原慎太郎・衆議院議員(当時)の秘書を名乗るA氏は、折に触れ電話をしてきて、胡散臭い話をするだけして、おねだりを求めてきた。私たちスタッフは閉口していたが、故・佐藤先生はなにか思惑があるのか、くだらぬ話に適当に付き合っていた。
後で訊いたら、面識があり、また自宅のご近所なので無下にできないだけだと、いささか不満げに教えてくれた。ちなみに、秘書は秘書でも私設秘書であり、当時既に石原事務所を辞めている(確認済み)のだが、それでも石原事務所の人間を匂わすことは止めなかった。
最近だと、選挙のたび、いろいろと電話がかかってくる。これは私が税理士政治連盟の支部幹事に名を連ねているからだろう。私はこの税政連を通じてしか献金はしないので、失礼にならない程度に対応している。
政治や選挙がらみの相手は、敵に回すと面唐ネので、そうならないよう気をつかう。しかし、そうはいっても、本気で腹が立つ電話もある。
「先生、○○です。お世話様です」
はて、失礼だが記憶にないのだけど、どちら様でしたっけ?
「先生、人権のために戦っている△□○×委員会の○○ですよ。今年は人権を守るための戦いが・・・」
電話機を耳から離して、かすかな雑音程度にしておく。とりあえず、喋らしておく。すると
「先生、聞いてますか!」
ええ、一応は・・・すみませんが忙しいので
「先生、人権ですよ、人権!人権を守るための・・・」
すいませんが、来客が見えたので失礼します。ガチャン。
本当は怒鳴りつけたかった。人権をたてにして声高に正義振りを口にする輩の胡散臭さが、電話の受話器からプンプンと漂ってくる。どうせ、人権をおとりにつかった金目当てだろう。
すると再び電話が。私が出ると「・・・」無言電話である。つまらぬ仕返しをしてくる輩である。警戒しているのか、それ以上はなにもしてこなかった。憂さを晴らしているつもりらしい。下種な輩である。
以前だと、同和か在日か、はたまた反原爆あたりが、この手の輩の看板だったのだが、現・民主党政権に倣ったのか、人権を口上に、たかりに走っているようだ。まったくもって、いやらしい奴らだ。