ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

同窓会

2011-09-09 12:13:00 | 日記
誰が誰だか、さっぱり分らない。

8月の末に、高校の同窓会があった。卒業以来、ほぼ30年ぶりとなる。大学の頃までは、仲の良かった連中とは、連絡を取り合っていたのだが、社会人になると自然と疎遠になっていた。

5年ほど前、渋谷のパチンコ屋の前で、遊び仲間の一人と再会し、それを契機に当時の遊び仲間とは毎年忘年会や新年会などで飲むようになっていた。

髪が薄くなったり、二周り以上太ったり、外見の変化も激しいが、飲み出せばあっという間に昔の感覚が戻ってくる。相変わらずというか、バカで楽しい酒の席となる。

その仲間から、他の同窓生の噂話などは耳にしていたのだが、お互い腰が重くて、なかなか再会の場を設けることは出来なかった。

きっかけはネット上での思わぬ再会であった。見知らぬハンドルネームの方から挨拶されて、よくよく聞き出してみたら、二年生の時のクラスメイトだった。現在、アメリカ在住であり8月に一時帰国するので、その際みんなに会いたいから協力して欲しいとのこと。

私の高校時代は、この二年の時のクラスが中心だった。まだ、ぎこちなくも初々しい1年の時よりも、高校生活に慣れて、上手に遊ぶ要領をつかんだ二年の時こそ、一番楽しいものだった。

冷静に思い出すと、ちょっと異常なクラスでもあった。なにせ喫煙率は男子で9割近く、女子だって3割以上は喫煙者だった。制服がないことをいいことに、放課後は飲み屋、パチンコ屋、ディスコと遊び放題だった。

たいして金もないのに、一晩中遊んでいたことも珍しくなかった。もっとも、クラスは幾つかのグループに分かれていた。目立つのは音楽系の奴らであったが、人数的には私の遊び仲間グループが一番多いうえに、まとまっていた。

勉強はほどほどに、部活は一生懸命、でも放課後は羽目をはずして楽しく過ごした。一癖、二癖ある奴らが多く、やれば出来るのであろう勉強は手抜きしても、遊ぶことには熱心。でも留年するほど、はまりはしない要領のいい、あるいは無難に遊ぶ連中でもあった。

三年に進級してバラバラになっても、このグループはばらけることなく、まとまっていた。私はこのグループの幹事役をやっていたので、皆の連絡先を確保してあった。おかげで卒業後20年以上たっても、一人を除いて全員を集めることができた。

もう一つ、音楽系のグループの一人と連絡を取り合い、打合せと称した飲み会を3~4回重ねて、いよいよ8月の同窓会が決まった。まったく私的な同窓会であり、せいぜい3~40人程度集まれば上出来くらいに考えていた。

ところが、予想外に参加希望連絡があり、実質二ヶ月程度の準備で80人以上の名簿が作られた。もっとも、夏休みに日程を決めたせいで、実際の参加者は70名ほどとなった。

で、当日品川プリンスの一室を借りた会場に行ってみたのだが、誰が誰だかさっぱり分らない。特に参加者の半数以上は女性であり、余計に分らない。

だいたいが、自分が三年の時、なん組であったかさえ忘れてた。そういえば、三年の時は午前中はパチンコ、午後になって登校して、夕方からは予備校に通っていたせいで、クラスの印象がまったくない。

まァ、野球部の顧問であった担任と仲が悪かったせいでもある。授業には出席することに意義があるとのたまうA先生に対し、出席したって授業の内容を理解せねば、出席の意味がないと反論していた私である。おまけに野球部の予算を減らす活動に暗躍していた私は、間違いなくA先生には嫌われていた。

おかげで、三年の時のクラスには、あまり良い印象はない。成績だけなら学年でもトップクラスだった私だが、出席日数というか、遅刻の数が異常に多かったせいで、A先生直々に「お前には推薦はやらん」と断言されていた。

だから、学校の授業よりも予備校の講義を優先していたので、なおさら三年のクラスの印象が薄い。そんな訳で、同窓会でも三年のクラス別に呼び出されて、ようやくクラスメイトの顔が分る始末である。

時々集まって飲んでいた遊び仲間と異なり、このクラスメイトとは、なかなか馴染めない。当時の記憶を辿りながらの、ぎこちない会話を重ねると、次第に当時のことを思い出してきた。

見知らぬ他人が、懐かしい顔に変貌していく不思議さ。その思いは誰もが抱いていたようで、2時から始まった同窓会は5時でお開きとなったが、ほとんどが2次会に参加。夜11時過ぎに三次会を終えた時でさえ20人以上が残っていた。

女性は大半が家族持ちだが、既に子育ても終盤であり、久々の夜遊びに弾けていたらしく、朝まで飲もうと言い出して、翌日仕事の男性陣を怯えさせていた。

卒業して30年、既に数人が亡くなっていたようだが、これを機に仕事以外の楽しみが増えたように思う。学校にはあまり熱心に通わず、勉強だけ優等生であった、ひねくれものの私だが、それでも久々に懐かしい時を楽しめました。やっぱり仕事の絡まない酒は美味しいね。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする