9月以降、不況が本格化している。
在庫に動きがなく、新規の設備投資も乏しく、不動産取引も低迷している。景気の底割れだと私は判じている。
そんな矢先、またしても日銀がやらかしてくれた。二か月連続しての金融緩和11兆円の市場投入だと新聞は報じている。
馬鹿も休み休み、やって欲しい。
この小役人が保身のためにやらかす、言い訳的金融緩和は、むしろ事態を悪化させる。
私は日銀の金融政策だけで景気が回復するなんて、毛ほども思ってはいない。だが、お金は経済の血脈であり、金の流れを円滑にすることは重要であることは言うまでもない。
白川・日銀総裁は本当は10兆円で抑えたかったらしい。しかし、野田政権の意向を汲んで1兆円追加しての大盤振る舞いだと云いたいようだ。
私が小耳にはさんでいた話では、野田政権の意向は最低でも20兆円であり、IMFの理事たちはその数倍の金融緩和を求めていたらしい。
当然だと思う。ヨーロッパの金融危機はまだ途上であり、今後も不良債権は膨らむ一方。アメリカは大統領選の最中であり、大きな景気対策は望めない。中国経済は既に失速状態にあり、アジア経済も低調である。
今現在、大きな景気浮揚策を打ち出せるのは、先進国では唯一日本だけなのだ。アメリカやEUの本音は、日本に多額の資金拠出をして欲しいであり、そのためにも数千億ドルでの金融緩和を望んでいたはずなのだ。ぶっちゃけ、EUの金融危機を埋める資金は、日本しか出しえない。
11兆円では、まったく足りない。
おそらく年末までに日銀は、更なる金融緩和を求められて応じざる得ないだろう。
これは湾岸戦争の時の日本政府の対応とまったく同じ。国際的な危機にあたり、前例踏襲の日本国内専用基準で対応し、小出し小出しの資金供出が国際社会から侮蔑の対象となり、結果的に90億ドルの大規模な数字を拠出したにもかかわらず、まるで感謝されなかった。
あの時とまったく同じ対応を繰り返している。
せっかくクエートがイラクから解放されても、日本の援助は無視された。この国際的屈辱に対して、小出し援助で済ませた日本政府の役人は誰一人責任をとらなかった。間違いはなかったと失敗を認めなかった。だから誰も責任をとらないし、今後に活かすための反省すらしなかった。
今回もまったく同じ構図を描いている。
私の予測だと、日銀は最終的には累積で100兆円以上の金融緩和をやるだろうと思う。ただし、小出し小出しでやるので、得られるはずの目的(円高是正と国際金融不安の解消)は得られない可能性が高い。
戦史を学んだ人なら常識なのだが、戦力の小出しは効果がなく、やるならば一挙に戦力投入するべきなのです。これは経済の世界でも同じで、安売りセールをするのにも、小出しの値下げでは集客力は弱く、目玉商品の大幅値下げなくして安売りセールは成功しない。
こんなこと、町の八百屋さんだって知っている。でも最高学府を優秀な成績で卒業したエリート様には分からない。これが日本の学校教育の限界。経済を教科書でしか知らないエリートなんて、こんなもんです。
一部の新聞が、大規模な金融緩和を求める政府に、日銀はその独立性を守ったなんて提灯記事が出てましたが、はっきり言って木を観て森を観ずの典型。野田政権は断固、日銀に強い態度で挑むべきだったのに、やらなかった。この責任は重い。
今、世界が求めている大規模な財政支出に対応できる唯一の国、日本の不作為は世界恐慌の原因とされかねない愚かなことです。まァ、なにもしないこと=失敗をしないこと=出世への道だと思っている日本の役人には理解できないでしょうがね。
在庫に動きがなく、新規の設備投資も乏しく、不動産取引も低迷している。景気の底割れだと私は判じている。
そんな矢先、またしても日銀がやらかしてくれた。二か月連続しての金融緩和11兆円の市場投入だと新聞は報じている。
馬鹿も休み休み、やって欲しい。
この小役人が保身のためにやらかす、言い訳的金融緩和は、むしろ事態を悪化させる。
私は日銀の金融政策だけで景気が回復するなんて、毛ほども思ってはいない。だが、お金は経済の血脈であり、金の流れを円滑にすることは重要であることは言うまでもない。
白川・日銀総裁は本当は10兆円で抑えたかったらしい。しかし、野田政権の意向を汲んで1兆円追加しての大盤振る舞いだと云いたいようだ。
私が小耳にはさんでいた話では、野田政権の意向は最低でも20兆円であり、IMFの理事たちはその数倍の金融緩和を求めていたらしい。
当然だと思う。ヨーロッパの金融危機はまだ途上であり、今後も不良債権は膨らむ一方。アメリカは大統領選の最中であり、大きな景気対策は望めない。中国経済は既に失速状態にあり、アジア経済も低調である。
今現在、大きな景気浮揚策を打ち出せるのは、先進国では唯一日本だけなのだ。アメリカやEUの本音は、日本に多額の資金拠出をして欲しいであり、そのためにも数千億ドルでの金融緩和を望んでいたはずなのだ。ぶっちゃけ、EUの金融危機を埋める資金は、日本しか出しえない。
11兆円では、まったく足りない。
おそらく年末までに日銀は、更なる金融緩和を求められて応じざる得ないだろう。
これは湾岸戦争の時の日本政府の対応とまったく同じ。国際的な危機にあたり、前例踏襲の日本国内専用基準で対応し、小出し小出しの資金供出が国際社会から侮蔑の対象となり、結果的に90億ドルの大規模な数字を拠出したにもかかわらず、まるで感謝されなかった。
あの時とまったく同じ対応を繰り返している。
せっかくクエートがイラクから解放されても、日本の援助は無視された。この国際的屈辱に対して、小出し援助で済ませた日本政府の役人は誰一人責任をとらなかった。間違いはなかったと失敗を認めなかった。だから誰も責任をとらないし、今後に活かすための反省すらしなかった。
今回もまったく同じ構図を描いている。
私の予測だと、日銀は最終的には累積で100兆円以上の金融緩和をやるだろうと思う。ただし、小出し小出しでやるので、得られるはずの目的(円高是正と国際金融不安の解消)は得られない可能性が高い。
戦史を学んだ人なら常識なのだが、戦力の小出しは効果がなく、やるならば一挙に戦力投入するべきなのです。これは経済の世界でも同じで、安売りセールをするのにも、小出しの値下げでは集客力は弱く、目玉商品の大幅値下げなくして安売りセールは成功しない。
こんなこと、町の八百屋さんだって知っている。でも最高学府を優秀な成績で卒業したエリート様には分からない。これが日本の学校教育の限界。経済を教科書でしか知らないエリートなんて、こんなもんです。
一部の新聞が、大規模な金融緩和を求める政府に、日銀はその独立性を守ったなんて提灯記事が出てましたが、はっきり言って木を観て森を観ずの典型。野田政権は断固、日銀に強い態度で挑むべきだったのに、やらなかった。この責任は重い。
今、世界が求めている大規模な財政支出に対応できる唯一の国、日本の不作為は世界恐慌の原因とされかねない愚かなことです。まァ、なにもしないこと=失敗をしないこと=出世への道だと思っている日本の役人には理解できないでしょうがね。