嫌々ながらであったが、とにかく引っ越してきた新しい街は、閑静な住宅街であった。
綺麗な邸宅が数多く立ち並ぶ高級といっていいほどの住宅街。でも、新居はオンボロ家屋。まあ、この人の稼ぎじゃ、相応しいといえば、相応しい。庭は広いし、遊ぶ場所には困らないと思っていたら、とんでもない事件に見舞われた。
首筋を一刺しして、その遺体を放置する恐るべき凶悪犯が徘徊していることが分かったのだ。
だが、恐怖心より興味心が勝るボクは、さっそくに捜査を開始する。新たに出来た友達の青髭や、パスカルたちと協力しながら地道な調査を開始した。
オンボロ家屋の地下から見つけ出したおぞましき日記から、事件の背景が浮かび上がり、遂にクリスマスの夜に凶悪犯と対面することになる。
さあ、どうしよう。
ちょっと毛色の変わったミステリーを楽しみたいと思ったら、恰好の一冊です。本当に毛色が違いますから、猫好きに限らず楽しんでもらいたいですね。