ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

PCの修理

2012-11-09 13:47:00 | 日記
今やパソコンが日常生活の必需品であることは否定しがたい。

だからこそ、その故障には悩まされる。これまで何度か故障を経験しているが、電話による相談などで解決することもあったが、近年はメーカーに送っての修理が多い。購入した大手量販店に持ち込んでも、十分な対応はされないことが多く、時間と手間をかけてメーカーに配送する。

それで直ればいいが、満足な結果が得られず、結局買いなおしたこともある。そんな経験をした方は少なくないと思う。

実のところ、これはパソコンに限らず、多くの家電製品が簡単に修理されなくなって久しい。簡単に買い替えることは出来るが、使い慣れた機器を直せないストレスは確実にある。どこが工業大国なのだと怒りたくなるほどだ。

先月のことだが、ある経営者の方と秋葉原に行った。海外生活の長い方なので、英語版のwinが入ったPCが欲しいとかで、たまたま私が知っていたので案内することになったからだ。

秋葉原の駅から数分にあるその店は、経営者がシナ人で従業員はシナ人だけでなく、東南アジア系と思われる人たちが忙しそうに動き回っている。片言ながら日本語は通じるので、要件を伝え店内を案内してもらう。

希望のPCはすぐに見つかり、その場でセットアップしてもらう。その際、私が持参した壊れたPCの修理が可能かどうか聞いてみると、その場でチェックしてくれて、リカバーすれば大丈夫だと言うので、さっそく頼むことにする。

ただ時間がかかるので、私たちは食事に行くことにして、その場を離れた。そして3時間後に店に戻ると、新しいPCはすぐに使える状態にしてあり、壊れたPCの修理も終わっていた。ちなみに修理代は3500円だった。

正直、驚いた。

同じようなケースで私は、某大手量販店に持ち込んでダメで、メーカーに連絡して壊れたPCを送り、直してもらって返送されるのに二週間かかった。しかも料金は2万円前後かかった。

今回修理を担当してくれたのは、おそらくパキスタンもしくはバングラデッシュの人だと思う。日本語こそ片言であったが、その技術は確かなようだ。小さな店ではあるが、お客さんはひっきりなしで、せわしないぐらいだ。

私は考え込まざるを得なかった。

日本の技術力って、こんなに底が浅いのか。家電量販店がその場での修理を嫌がるのは、おそらくリスクを恐れてだろう。PCという奴はブラックボックスに似ていて、なにが起こるか分からない浮ウがある。

メーカーによらない修理で、故障が直らず修理の範囲が拡がった場合の責任の所在を恐れて、多くの家電量販店が修理を厭うのも分からないではない。それなのに、この秋葉原の小さなお店では、新品の販売から中古PCの販売、修理まで手鰍ッている。

私がこの店を知ったのも、某在日外国人からの口コミであった。時折彼らから聞かされる、日本のPC販売店舗のサービスの融通の無さというものが、良く分かった。そして、この店のマニュアル的でない対応に、ある種の爽快感を感じたほどだ。

浅黒い肌の店員さんが片言の日本語で「すぐに修理出来ますけど、保証はできません。それでいいですか?」と訊いてきた。もちろんOKです、そのすぐという返事が欲しかったのですから。当然、大事な情報の多くはバックアップ済みであり、あとは失われても仕方ないと覚悟を決めていた。

一応書いておくと、私が耳にした口コミのなかには、あの店で修理をするとメーカーの保証は受けられないことや、修理が失敗した話もあった。それを知りつつ依頼したのだから、駄目になることも覚悟の上であった。

私は100%を求めたりしない。自分に出来ないことをしてもらうのに完璧を求めるほど傲慢にはなれない。だからリスクがあることは重々承知していた。ちなみに件のPCだが、現在も快調に動いている。今のところ、別段おかしなところはなく満足している。

その数週間後のことだが、件の社長さん、今度はWifiの機器が故障して、事業者に連絡したらやたらと面唐ナ嫌になり、さっそくに秋葉原のあの店へ持ち込んだら、あっという間に分解して破断したコードを直してもらい大満足。

「お客さん、Wifiは精密機械ですよ、乱暴ダメね」と叱られましたよと、嬉しそうに笑っていた。

技術大国、日本なんて言ってられないと痛感しましたね。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする