ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

PAN

2015-11-05 14:14:00 | 映画

原作を知らなければ、もっと楽しめたと思う。

ディズニーのアニメの印象があまりに強すぎるピーターパンではあるが、過去に何度も映画化されている。10年くらい前にも実写化された映画が公開されている。

技術の進歩とは恐ろしいもので、たかだか10年前の映画と比べても、現在の映像技術は格段に優れた映像を見させてくれる。この映画でも、妖精やピーターパンの飛行場面の描写は一段と楽しいと断言できる。

ただ、今回の映画化における最大の問題はシナリオであろう。ヒュー・ジャックマン演じる怪しげな黒ひげが敵役なのはともかく、問題はフック船長である。いいのか、この描き方で?

また問題点というより美点なのだが、ピーターパンのママの描写は悪くない。多くの観客は、ママとの再会の場面を楽しめるだろう。ただ、私のように原作を知っていると、素直に喜び難い。

そう、今回の映画化はシナリオが相当に斬新なものとなっている。昨今のハリウッド映画の流行が、古典的なおとぎ話の現代風リニューアルであるのは、先刻ご承知の通りだと思う。

新解釈を一概に悪いとは云わないが、正直戸惑うし、素直に楽しめないことも多々ある。著作権など当に切れている原作だから、どう変えようと、それは自由だとは思う。

そう思うけど、やはり「シンデレラ」のように、古典的ストーリーも大切にして欲しいと思ってしまった。ただし、新機軸としての新たなピーターパンの物語として観れば、かなり楽しい作品ではあるのですがね。

コメント
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