かつてアメリカの下院議員にリチャード・ゲッパートという人物がいた。
苦学して弁護士になり成功して、アメリカ下院議員になったのだが、その名が全国に知られたのは「アルメニア人虐殺に対するトルコ非難決議」を主導したからである。その後、対日強硬派として名を挙げて、いつのまにやら大物議員に成りあがった。
ちなみに下野後は、トルコのロビイストとなる節操のなさを批判されている。言っちゃなんだが、この人を大物に仕立て上げた要因の一つは、日本がこの口先野郎を過大に評価したことも一因である。
それはさておき、私が今少し気になっているのが隣国の国会議長である。なんでも慰安婦(と言う名の売春婦)に天皇(日王だと言い張ってますけどね)は土下座して謝罪しろと主張している人物です。
日本史を学んだ方なら常識ですけど、実権を握っていた天皇なんて、後醍醐天皇が最後であり、6世紀以上、政治的な権力を握った天皇はいません。明治維新により天皇は最高主権者の地位に祭り上げられましたが、実際は形式的なもので、実権は薩長が握っていました。
つまり天皇は戦前から、君臨すれども統治せずといったイギリスの王のような存在でした。戦争の始まりも、終わりも承認するだけで、天皇本人の意思とは無関係な動きです。
ましてや、従軍慰安婦などという虚構の存在に謝罪する義務も必要もない。まったくもって、不愉快な話です。不愉快ではありますが、この人のことを過剰に取り上げるのは、止めた方が良いと思います。
想像ですけど、この人、おそらく次の大統領選挙を睨んでの反日発言だと思えるからです。現大統領はやること、なすこと上手くいかず、支持率は下がるばかり。唯一、点が稼げるのが反日。
これで生き延びて、南北統一という実績を残すことを夢見ているようですけど、その前に国内経済が破綻しそう。そこで、そろそろ次の大統領選を目指しての、この国会議長さんが「天皇に土下座させろ」と大衆受けする反日発言をし出したのだと思えるのです。
ここで、無名に近かったゲッパート議員を大物に仕立て上げた一因が、日本の過剰反応であったことを思い出して欲しい。この反日議員さんを過剰に取り上げると、むしろ支援することにつながると思うのです。
冷たく無視するのが、良いと思います。