ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

異世界居酒屋げん 原作・蝉川夏哉/作画・碓井ツカサ

2020-03-03 12:00:00 | 

いささか風呂敷広げ過ぎなのだが、まァ楽しければ良いかも。

TVドラマ化も予定され、けっこうな人気作となっている「異世界居酒屋のぶ」からスピンアウトして登場したのが表題の作品。

まァ要するに、日本の居酒屋料理が異国の人たちにウケるのを楽しむだけの漫画である。だからストーリーは似たり寄ったりになる。あからさまな魔法とか怪物が出てこないので、特に異世界に舞台をもってくる必要性は薄い様に思う。

私は特に海外旅行が趣味という訳でもなく、それほど渡航経験が多い訳でもない。だがその数少ない経験からいっても、どこの国でも酒の肴はけっこう美味しい。

食事が不味いと定評のあるイギリスですら、パブで出された料理はおいしかった。もっとも私はロンドン市内しか知らないが、夜更けにふらふらと街を彷徨ってい時のこと。美味しそうな匂いがする店に入ったら、それがビア(ビールとは聴こえなかった)酒場であった。

白人だらけであったが、傍の男性と同じようにビールを頼み、ついでに美味しそうな匂いのする煮込み料理を指さして注文した。その場ですぐに代金を支払うシステムであったので、見よう見まねでの注文でもなんとかなった。

頼んだ料理の名前は分からないが、麦の薫りが濃厚なビアに良く合う煮込み料理であった。ついでに、隣の客が食べていたサンドイッチを軽く焼いたようなパンを頼んだ。揚げた魚を挟んだパンであったが、これまた美味しかった。

誰だ、イギリス料理が不味いとか言っていたのは。いや、昼間、大英博物館の近くのレストランで食べたランチは、確かに不味いと断言できるものでしたけどね。なんで、ブロッコリーを黄色くなるまで煮込むのか、理解に苦しむよ。

でも同じロンドン市内で食べたパブの料理はおいしかった。間違いなくビールに合う味付けだったと思う。やっぱり、酒は美味しく飲みたいし、そのためには酒の肴の料理って大事なのは世界共通なのかもね。

ちなみに白人だらけの店で、有色人種の私は完全に浮いていることだけは、周囲の視線から読み取れた。多分、ケチをつけられなかったのは、私が他の人と同じ酒を飲み、同じ料理を食べ、しかも美味しそうに寛いでいたからだと思う。

数人、なにやら早口の英語(多分、これが普通なのだろうけど)で話しかけてきたが、その口調から「おい、ビール美味いだろう」とか「この料理もいけるだろう」といった感じだった。

英会話に疎い私は、「GOOD」とか「VERY NICE」などと単語を並べてニコニコしていたので、特に疎まれることなく、美味しい時間を過ごせた。

ちなみにブリュッセルでは英語でやって失敗したので、観光ガイド本の巻末にあったトラベル用語集から「美味しい」とか「あの皿と同じものが欲しい」と片言のフランデルン語(ベルギーの公用語)でやって、やはり上手く飲み食いできた。

やはりご当地の言葉って大事である。っつうか、英語、どんだけ嫌われているんだと呆れたものだ。

なんにせよ、何時の時代、どこの国でも、美味しい酒と美味しい料理で時間を楽しむのは世界共通なのだと思います。

コメント
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