ヌマンタの書斎

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平和のための軍事知識 その三

2020-03-17 12:20:00 | 社会・政治・一般

繰り返すが、軍事力の価値は相対的なものだ。

相手が100の軍事力をもっていたと仮定したならば、自国を守るためだけならば100を用意する必要はない。多少劣ったとしても、相手は容易には攻め込んでこない。何故なら他の相手から攻め込まれる可能性を恐れ警戒するからだ。

とりわけシナは潜在的敵国が多い。日本に対して全軍事力を投じる訳にはいかない。対ロシア、対アメリカ、対インドなどを考えれば、対日本に投じられる軍事力は、せいぜい2割程度だろう。そのように想定すれば、日本が対シナに準備すべき軍事力は現在のものでも決して不足とはいえない。しかし、日本には別の問題がある。

21世紀の日本は人口が縮小していくことは既定の路線である。減っていく人材を軍事力に投じることは、なるべく避けたい。有人戦闘機であるF3に拘る必要はない。

少子化が進む日本に於いて、一人っ子家庭は増えるばかり。その子供が軍隊に入り、戦死したのならば残された家族の悲しみは癒すことの出来ぬ傷となる。如何に名誉(勲章)と慰霊金を渡しても、決して残された家族の悲しみと怒りが癒えることはない。

だからこそ、21世紀の日本に必要とされるのは無人兵器である。アメリカでさえ戦死者遺族の怒りと哀しみに耐えかね、無人兵器の活用を積極的に進めている。

現在、アメリカが実戦に登用している無人兵器は、主に偵察任務が中心であった。しかしイランの革命防衛隊のトップを無人兵器で殺害したように、徐々に戦闘兵器としての無人兵器の活用を推し進めている。

無人兵器のメリットは、なにより危険な任務に人命を危険にさらすことなく投入できることだ。それだけではない。無人兵器の操縦や運用は、非力な女性兵士でも出来ることだ。このメリットは大きい。

軍隊の世界が長い間、男性中心であった最大の理由は、兵器が重く相対的に筋力の弱い女性では十分活用できなかったからだ。しかし技術の進歩により女性でも使いこなせる無人兵器の活用は、今まで以上に拡大すると予測される。

女性を戦場の最前線に投じることへの危惧も薄れるし、なにより真面目で成績優秀な女性をこれまで以上に活用できるメリットは、無人兵器の活用にこそ活かされるべきだ。

現在、防衛省が推し進めようとしている純国産の戦闘機F3には数百億円の開発資金が必要とされる。これから高齢化社会により経済規模自体が縮小する日本の未来を考えるならば、有人兵器よりも無人兵器の開発にこそ資金を投じるべきだ。

そのためには、どの程度の軍事力を想定するのか。それは仮想敵国の軍事力次第である。だからこそ、シナやロシアの軍事情報が重要になる。ところが日本では、平和を愛する市民ほど軍事情報を軽視する。

平和を守ることの意味をはき違えているとしか言いようがない。マスコミ及び教育関係者には、平和を守るためにこそ適切な軍事情報が必要であることを、よくよく認識して欲しいものである。

え?北及び南コリア・・・これ書くと、お笑い軍事知識になってしまうので今回は割愛します。

コメント
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