久々に電車を降りるのを躊躇ったのは確かだ。
表題の書、予備知識なしで買ったのだが、当初は苛ついた。女性のベテラン刑事が主人公なのだが、過去のトラウマに引きずられて、とてもベテランとは思えない遅々たる捜査ぶりが気になった。
だが、終盤になると加速度的に捜査は進展して、もうすぐ犯人にたどり着く。そこへ電車が下車駅に到着するとのアナウンスが流れる。一瞬、そのまま乗り続けて、読書を続けるかどうかを迷う。
でも即断して下車。買い物もそこそこに帰宅して、すぐに夕食を作り出す。私の場合、食欲>読書 なのだ。
でも、食後皿洗いを速攻で片づけ、風呂を沸かしている間に布団に寝転んでの読書再開である。最後まで一気に読み切った。出来のイイ、ミステリーは読後が爽快だ。
ただ冷静に鑑みると、どうもこの作品、シリーズものであるらしい。最後の最後で明かされた主人公の過去のトラウマに繋がる謎解きが気になって仕方ない。でも続編、未だ刊行されていないようだ。
気になって調べてみたら、この作品の著者は北欧の国デンマークではミステリーの女王の異名をとる人気作家であるようだ。当然にこの主人公の作品も数冊でているらしい。
ただ原作がデンマーク語なので、日本ではあまり知られていないらしい。おまけにあの早川が一部の作品の権利を取得しているようだ。むぅ・・・続編出るのかな?
この作品自体はけっこう面白いのだが、我が国の出版業界の事情が続編刊行の最大の壁になりそうな予感。
なんだかなァ~