
疲労困憊、きょうのPHに添える言葉がなかなか出てこない。
写真の右手に湿地帯を抜けると「舞台」、そしてさらに一段低い場所には「どん底」がある。昨日はこの風景に霧が湧き、ゆっくりと流れていた。時折、強い風が吹き、雨も降った。
正面の奥に見える林の中、15頭の牛を確認するには歩いて探したわけだが、それを格別億劫とも感じない。山が好きだというだけでなく、こんな山の中の一人でやるこんな仕事が、やはり向いているのだと思う。13年も続いたが、ただ、若いころだったら分からない。あのころも、山小屋の小屋番とかを考えたりしたものだが、果たしてどうだったか・・・。
そんなことを考えながら、雨で水量を増やした沢を渡り、白樺と落葉松の混生している林の中でようやく、牛に出会えた。1頭足りないと思ったら、ジャージー牛5番が群れの中から顔を覗かせた。ジャージーは顔が可愛いから、みんなに愛されて育てられたのだろう、結構人懐っこい。


中央の牛が、4年に1回開かれる牛の全国規模の品評会で、長野県代表に選ばれた名牛12番。そして次の写真も同じくその名牛だが、彼女の名誉のために言っておく。午前中は、囲いの牛たちに大量の干し草を持ち込んだが、草はすでに発酵しているから独特の臭いが運んだ人間にも車にも残る。その何とも言えない甘酸っぱい臭いに誘われて、それでつい、こんな表情を見せてしまったという次第。除角されていないが愛嬌もあるし、調教されているから、あの種牛に対するように警戒する必要はない。
さて、きょうから7月。今年も半分が過ぎ、タイトルも「夏」に。夏休みの計画なんぞに夢中になっていたころもあった。各位におかれては如何に?
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