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つい先ほど「雨は昼ごろには止むような予報だったが、それは里のことか」などと独り言ちながら小屋へ戻ってきた。雨対策を充分にしないで仕事に出たのでかなり濡れた。濡れたが、第4牧区、いわゆる「まき牛牧区」の電牧のうち横線を張り終えた。着替えのついでに美味くもない出来合いの弁当を食べ、午後は小入笠の頭までの縦線を張り終えたいと思っている。
とかなんとか呟いているうちに、有難いことに雨が止んだようだ。
牛の写真はもういいと言われそうだが、分かるだろうか干し草を巻き状態のまま囲いの中に入れたら、それを牛が転がし、まるでカーペットでも敷いたようになっているのが。草を一か所にまとめると、力のある牛ばかりが餌にありつけるだけで、特に和牛に比べると弱いホルスタインは指をくわえることになってしまう。こんなふうになれば、かなり均等に餌は行き渡ったはずだ。
その牛共、明日の午前中には草の豊富な広いな第4牧区へ出すことにした。明日もう一度きょう立ち上げた電気牧柵と、有刺鉄線の牧柵の最終点検及び補修を済ませ、その後でということになる。
管理上はまだいろいろと問題は残るが、やむを得ない。狭い、と言っても畜舎に比べれば広いし自由もあるが、毎日一緒では牛も疲れるだろう。気の合った同士で群れを作ればいいし、マッキーも気分一新して仕事が捗るかも分からない。彼の仕事を当て込んで23頭の牛がここにいるわけで、まただからデカイ面をさせ、気を遣っている。結構、彼なりに行動はしてはいるようだが、何故か目下のところあまり相手にされていない。
O里さん、久しぶり。本は楽しみにしてますが、進捗状況は如何ですか。学生が休みになったら、出掛けてきませんか。
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