入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’19年「夏」 (25)

2019年07月26日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 ご覧のように、第1牧区までイノシシの被害が出てしまった。こんなことは初めてのことで、昨日の朝、風呂に入っていたら久しぶりにやってきたTDS君は、梅雨寒のせいではないかと言っていた。確かに、長く続いた雨で気温が上がらず、森にはイノシシの食べる物がなくなってしまったのかも分からない。
 
 昨夜は上に泊まった。入笠旅館組合の組合長に呼ばれ、9時ごろまで話し込んでしまったせいだ。こんな生活が続くから、里では用事があると早朝に足を運んでくれる人が増えた。ところがこれから家に帰れない日がもっと続くようになると、今以上に里の暮らしとの調整が難しくなる。1日を閉じる2,3時間の祭りのためにわざわざ山道を1時間以上もかけて下るわけだが、それができなくなりそうだ。
 都会で暮らしていたころ、残業が深更まで続き、近くのビジネスホテルに泊まることもあったが、やはりそれは味気なく、できれば寝るだけであっても狭い我が家へ帰ろうとしたものだ。「塒(ねぐら)」は人にも動物にとっても特別な場所で、どれほど粗末であれ、散らかっていようが、自分の肌感覚に一番近い所だと言えるだろう。
 遊子となってあの歌人や俳人のように、土ぼこりの舞いたつ野良道を幾つもの山を越え、川を渡る行方の定まらぬ旅に憧れたこともある。しかし、自らを落ち栗になぞらえ、転がった先を己の最終の場所と決めた俳人のように、旅を棲み処とした大酒飲みのあの歌人も、終幕を意識すれば安住の地を求めた晩年であっただろう。
 粗末ながら塒はあるが、まだ定まるまでに至ってない。あまり先のこととは思えないが。
 
 もうすぐ5時、カーテンの隙間から見たら、いつの間にか夜が明けていた。牧場(まきば)の朝だが、まだ頭の中は眠れぬままチビリ、チビリと飲んだウイスキーのせいで、新しい朝を迎えるに相応しくない。
欧州は、猛暑で40度を超える日々が続いているらしい。「温暖化」などという言葉では済まなくなる。

 小屋は、当面ですが8月は9日から12日、14日から17日(予備の仮押さえ)、21日から23日、そして9月は4日から6日、が貸切りで埋まっています。どうしてもという場合、他に10畳2間あります。また変更の可能性もあり、予約時に確認願います。

 営業案内 「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」およびその(2)です。下線部をクリックしてご覧の上、どうぞご利用ください。
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