
Photo by Ume氏
昨夜から今朝にかけて、気温は一段と下がったらしく、午前7時30分でも零下3,4度、室内も零下だった。先週末はキャンプの予約が入っていたので水道を落としてなかったが、もう限界だろう。水道の水が止まれば生活は一変し、炊事など必要な時には外にある取水場まで水汲みに行くという不便を覚悟しなければならない。
因みに、伊那有線放送から頂戴した資料によると、昨年11月の最低気温は11日の5時10分、零下5.7度だった。ここまで気温が下がると、いくら水道を流しっぱなしにしておいても凍結するだろう。
実はもう、ここにいてもすることはあまりない。後は水回り、小屋や管理棟の整理整頓と冬支度、まだ若干残っている枝打ちの整備ぐらいか。
約半年をここで暮らしたことになる。持ち込んだ物は食料や衣服だけではない。本もある。今後はこれらを里に戻し、冷蔵庫の中を整理し、いつの間にか増えていったたくさんのゴミや、酒壜やビール缶を里に持っていかねば、などと考えれば苦手な引っ越しのようなものだ。
いや、今思い出したが、きょう15日から狩猟が解禁になる。例年だとそれに合わせて囲い罠の使用を中止するが、今年はもう少し続けろと下から指示が来ている。また、19日で契約は切れるが、週末には月蝕とプレアデス星団の共演が見られるようだから、できればそれも見ておくつもりだ。
そんなふうに、7か月の労働契約は切れ、仕事はもうすぐ終りを迎えるが、それで入笠や牧場との縁が切れてしまうわけではない。折に触れてまた上に来て、小屋や、周囲の様子を見て回ることになる。HALはもういないが、この冬の間にも車が無理となれば、一人で雪の法華道を上がってくることがあるだろう。
昨夜はまたしても牧場の夜空が冴えわたり、半分よりか少し膨らんだ上弦の月だったが、「凍れる月」の放つ光は眩しいほどで、それでもオリオン座を始め幾つかの冬を代表する星座や星は確認できた。
いい天気だ。里に下るのは勿体ないほどだが、しかし、きょうは幾つかの用事があってこれから帰る。
ここを昨日の早朝に立った番長さま裏番長さまはお揃いで、初冬の経ヶ岳登山を楽しめた由、何よりでした。また、同日は鹿嶺高原から高座岩、テイ沢、入笠山頂、牧場を経由して再び出発地の鹿嶺までと、約25キロ、健脚の人もいた。かんとさんからは月蝕に関する資料も届いた。写真まで撮ることができるかどうか分からないが、昨夜の強い月の光の中でもあの星団は確認できたから、あとは好天を期待したい。本日はこの辺で。