入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’22年「秋」(8)

2022年08月10日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 昨夜は毛布1枚では足らず寒さで何度か目が覚めた。猛暑に耐えてる人たちには申し訳ない贅沢な話だが、布団を掛けず、窓を閉め忘れて寝てしまったせいだろう。今、太陽は輝いているが、その光りにかつての刃のような鋭さを感じない。午前8時、気温21度。
 
 きょうは牛たちの中間検査の日だ。昨日の中にホルスが6頭ほど上がってきて、パドックに通ずる柵の中で待機している。それまで第1牧区にいた牛たちも全頭を大型の囲い罠の中に移した。この牛たちの中には出産を控えて里に下るのもいれば、代わって新たにきょう入牧する牛もいる。
 
 和牛は殆どが除角してないから、集団でいると近寄りがたく感じてしまうかも知れない。しかしこの牛たちは扱いやすくて、昨日も塩場で軽トラの警笛を鳴らしてから、林の中に移動していた乳牛の群れの様子を見て戻ってきたら、もう殆どの牛が待っていた。雷電様の放牧地にいたようだった。
 それから軽トラに乗ったまま群を追い上げ坂の頭まで連れていこうとすると、全頭が素直にぞろぞろと後を付いてきた。犬並みの調教の成果だろう。電牧に関してもこの牛たちはちゃんと学習していて、余程のことがない限り触れたり、切ることもない。
 相変わらず群れの中では和牛とホルスの交配によるF-1の態度が大きいが、群を主導しているのはこの牛ではない。別の和牛で、このF-1はホルスの血が入っているから、ただ体格がいいというだけのことだ。それと、食い意地が張っているという特徴もある。

 予定していた検査が終わり、今牛たちは囲い罠の中にいる。盆が終わるまでこのままにしておいて、隣の第4牧区へ移すつもりだが、牧草の状況次第ではさらに一部の和牛は第1牧区へ戻すことも考えている。というのも、このまま牛をあの牧区に戻さず、ただ鹿を太らせるだけだとしたら気が済まない。それと、第4牧区は電気牧柵にかなりの部分を頼ることになるから、管理が難しい。これも鹿が関係する問題である。
 第4牧区の電気牧柵の立ち上げは、一部を昨日農業実習に来た農協職員と行った。ところが、昨日彼らが帰ってから調べてみたら、電圧が上がらない。これから不良個所の点検と修理をするために出掛ける。

 遠し番号を間違えたり、平仮名から漢字への変換の誤りなどを後になって気付く。これらはしかし、決して忙しさのせいだけではないだろう。嗚呼。
 
 キャンプ場を含む「入笠牧場の宿泊施設のご案内」は下線部をクリックしてご覧ください。
 本日はこの辺で。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする