好天が続いている。午前8時、気温15度。この晴れの周期がどれほど続くか分からないが、予測は当てにならず、何となくだが、あの人たちが期待している日はまた天気が崩れるような予感がする。
ここの温度計は、それ以上は上昇しないように仕組まれているはずもないが、暑いと感じる日でも大体26度くらいで止まる。猛暑の都会とは標高差が約1700㍍だから、10度くらいの気温差はほぼ妥当と言えるだろう。それに昨日から、ここはもう季節は秋と見做すことにしたから、大空や草原を渡っていく風は秋風ということになり、そういう目で眺めれば、きょうの深い青空にも秋色を感じなくもない。
遠い昔の小学生のころ、旧盆が過ぎれば夏休みは終わり、子供心にも天竜川の流れの音や水の色に秋の気配を感じ、短いひと夏の間に聞こえていた仲間の声が川面から消えてしまったことを淋しく思ったものだ。
誰に教えられたわけでもなく自然と身に付いた水泳、その能力についてプールなどのない時代だったから距離にしてどのくらいを泳ぐことができるのかを知りたかった。また、海水では浮力が増すということを耳にしてから、どこかの海へ行ってそれを実際に体感してみたいと願いつ、憧れた。
とにかく、夏はひたすら水泳ばかりに熱中した。隠れて天竜川で泳いだのがバレて、校長室の前で正座させられたこともあった。大人になってから、まさか赤道を越えたインド洋で、異国の人に混じって泳ぐことになるなどとは、自分の人生の中でも最も予測できなかったことの一つとして挙げてもいいくらいだ。(8月2日記)
昨日は里に下った。予想以上の暑さに閉口して、用事を済ますとまた夜の山道をここまで帰ってきた。伊那谷はフェーン現象とやらで37度くらいまで気温が上がったらしい。それと、長く放置している草ぼうぼうの陋屋の庭から、何とかしろと訴えられているような気がして、取り敢えず逃れたかった。
信州では自分で車を運転する時は冷房は使わないことにしている。ずっとそうしてきた。家にはもちろん冷房機器などないが、その必要を感ずることもなくきた。しかし昨日の猛暑には驚き、閉口した。
午前6時、気温15度、快晴。東の空に日が昇り出した。いい朝だ。好天はしばらく続くらしい。
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本日はこの辺で。明日は沈黙します。