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昨日、予定した第4牧区の電気牧柵の立ち上げを終えて下に来た。すると、囲いから第4牧区へ通ずるゲートの前に、1頭の和牛がまるでここから出してくれ、と言わんばかりに恨めしそうな姿で立っていた。電気牧柵は一応済んだが、まだ通常牧柵の点検は完全には終わってなかったから、牛を同牧区へ移動するのはそれが終わってからにするつもりでいた。
ところがその牛の訴えるような仕草に負けて扉を開けてやろうとしたら、他の牛たちも気付いて走ってきた。どれも和牛で、この牛たちの調教はできているし、電気牧柵に触れたらどうなるかも分かっている。たとえ新しい放牧地へ移ってもあの広さなら、早々に脱柵をするとは思えず、牛たちの好きなようにさせることにした。
今朝、真っ先に囲いの中の牛の様子を見にいけば、まだホルスと2,3頭の和牛がそこに残留し、激しい風雨に耐えていた。第4へ出れば、雨や風を凌げる林や場所もあるし、何より充分な草がある。この雨は昼近くにはいったん上がると見ているから、そうしたら残った牛の誘導をすることに決めた。
それにしても、遠くから見れば雨は次から次と放牧地を襲う多量の枚数の粗いレースのように見え、それらが風に乗り夥しい量の雨を地上にもたらす。雨が降る、などという生易しい言葉とは明らかに違う。
一昨日立ち上げた電牧は、早くも翌日には1箇所アルミ線が切られ、碍子もなくなっていた。鹿の仕業である。きょうも通常の牧柵に加え、電牧や、電圧は点検確認するが、悪天、鹿の害、狂乱の季節はまだまだ終わりそうもない。
いつの間にかこの独り言は、天気と言うよりか予報に対する不満、それと鹿への恨みつらみが続き、いまだ終わらない。この独り言を聞いてくれてる人の大半は、鹿の害などとは全く縁なく暮らしている人ばかりっで、そういう人たちにダラダラとこんなことを牛のナントカのように呟くのもどうかと思う。また、この呟きを聞いても、キャンプや周囲の状況などあまり伝わってこないかも知れない。それでも、あまり反省もなく10年以上も続けてきた。
ともかく今後も、風が吹いた、小鳥の声がする、紅葉が始まった、夜空の星々が美しい、などなどと独り言ちつつ、ますます呟きの本人は浮世から遠ざかっていくだろうし、それが本望である。
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