
冬の雨には気持ちが塞ぐ。週末の夜から昨日まで、そんな雨が続いた。特に夜中、降り続ける単調な雨音を聞きながら、その執拗さに気がつまった。
ところが昨夜、寝る前に外へ出てみたら、雲のない夜空に凍れる月と冬の星々が輝いていて、久しくやっていない夜の散歩のことを思い出した。
冬の夜の里山周辺を歩き、足元の瀬を流れる冷たい水音を聞き、見上げる冬の夜空、眼下に広がる夜景・・・、こんなことを呟いているときょうにも再開したくなる。あれも一種の心のラジオ体操に繋がる部分があるに違いない。
入笠、牧場、そして周辺とも、細い糸とはいえ繋がっている。きょうも、大幅に遅れていたが、昨夏7月に観客を入れて開催した平澤真希さんのピアノコンサートの録画編集がようやく仕上がり、その検討を行うことになっている。
一応、「ネイチャーピアノチーム」という支援者の集まりがあるようだが、あくまでも牧場管理人の立場で参加していた。裏方でいるつもりだった。
ところが、乏しい予算のやりくりを目にし、何やかやと手を貸し足を貸すようになると、口も出るし、文句も言いたくなる。友人、知人も巻き込み、ついにはキャンプの馴染客や、初めて来て翌週も駆けつけてくれたS髭さんのような人もその中にいた。
牛の尻を追っている者が、もっと言えば高校時代の音楽「1」の評価を下された者が、タイスがどうした、ブラームスがこうだと言うのだから、この企画の信用問題になったかも知れない。それでも結構の好評を博した。
前々から、入笠の伊那側は牧場も含めて、個人的には過度の観光地化には積極的になれないと発言してきた。だからと言って、そんな一管理人の思いなど、いざとなれば通用しないことも承知している。すでに充分にそういうことを経験したと言ってもいい。
もう、あまり時間が残っていない。望むこと、できることは、少しでも牧場を存続させることによりここの環境守ることで、「混雑させないキャンプ場」も、撮影も、そしてコンサートも、あくまでもそのためだと思ってやっている。
本日はこの辺で。