やはり昨日、つい帰りを急いだため、Wi-Fiのルーターを持ち帰えるのを忘れた。仕方なく今朝、雪が凍っているうちの方がいいだろうと6時半に家を出て、前日に帰ってきたばかりの入笠へまた行くはめになった。
いくら気を付けていても、こういうことが決まったように起こる。年のせいもあるかも知れないが、電気やガス、戸締りを気にするあまり、そっちの方へ注意が過度に行くと、こうした私物への関心が弛むのか。
以前にもやはり冬期、携帯を忘れたことがある。この時は雪のため車で行けずに往復とも歩きだったから、再度登り直す気力を失って、思案の末に富士見まで車を飛ばした。そして、ゴンドラを利用して、確か山頂駅から牧場まで1時間少々で往復したはずだ。
ゴンドラの営業が終わってしまったら歩いて下るつもりだったが、かろうじて間に合ったという苦い記憶を、その時に流した汗とともに覚えている。
今朝は県下どこも寒く、特に志賀高原だったか、零下20度以下まで下がったとラジオのニュースが報じていた。確かに入笠も、前夜はかなり気温が下がったようだった。路面には雪ではなく、夜間に水の凍結した氷の路面が幾つも目に付いて、そういう低い気温を想像し、また思い出しながら車を走らせた。
上に出ると、遠くの山々は朝日を浴びて神々しいまでに輝き、特に中アの駒ケ岳は前岳も中岳も本峰も陰影を濃くして、その純白をより一層際立たせて見えていた。
不思議なもので、そういう眺めに触れてしまうと自分への腹立たしさが消えて、逆にまた来られて良かった思うのだからいい歳をしてこれでは病気だろう。
朝8時の小屋の外にある寒暖計は零下11度と、それほどのことはなかった。
誰もいない小屋、見放されたような小屋、そこに年末から間を置いて7泊した。その時に見た笑い顔をしていた小屋と、泣き顔ほどにも違うきょうの小屋の印象に、思いを残して帰ってきた。
また行くから、法華道を歩いてナ。
本日はこの辺で。