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上の写真は辰野町にある射場での、有害動物駆除の講習会の帰りに写した射撃風景。確かに若い人は少ないが、それでもまだまだ意欲的な人たちがたくさんいて、講習会は上伊那の猟友会々員を対象に地域ごとに分けて行う最初の日だったが、会場はほぼ満席のようだった。
講習会において昨年度は、長野県内では事故もなくまずまずだったという話のあとで、他県の驚愕すべき事故例を聞かされた。この件は、昨年も語られた記憶があるが、こういう常識では考えられないトンデモナイ人間が、本当にいたらしい。
一昨年の狩猟期間中のことのようだが、ある地元の猟師が犬を連れて森に猟に入ったときに、事件は起きた。しばらくして猟師は、付いてくるはずの犬の姿が見えないことに気付き、どうしたことかと案じていると、やがて遠くの方で声がする。行ってみると、犬はくくり罠に掛かってしまっていた。
罠をはずしてやろうとしているとそこへ、罠を掛けた本人もやってきた。見れば狩猟用の罠の径は12センチであるはずなのにどうもそれよりも大分大きく、また罠を掛けた場合は近くの木の枝などの目に付く場所に、掛けた者の氏名や電場番号などを記した規定の表示板を、取り付けなければならない定めになっているが、それもなかった。
で、口論になったのだろう。しかしことはそれでは済まず、罠掛けの不備を指摘された側の男は頭に血が上り、手に持っていた鎌を振り上げて襲ってこようとしたらしい。たまらず鉄砲を担いで逃げ出すと、なおも”鎌男”はそのあとを追いかけて来て、あろうことかその逃げる男の銃を奪いとり、ズドンと撃ったというのである。
まさしくナントカに刃物であるが、鎌を振り上げられた場合、振り上げられた側は銃で応戦するということもありえた。法律的にはどうであれ、凶器を持つということはやはり人間を狂わせ、非日常的な事件にも繋げてしまうようだ。
わが国では宗教法人の優遇課税にメスを入れるのは至難であるように(あまり関係ないか)、アメリカで全米ライフル協会とやらの反対を押し切って、銃の所持規制を強化することもこれまた同じように至難のようだ。しかし、鉄砲や刀を持てばなにもアメリカの話だけでなく、当然それを頼りにしたくなる場面というのは、平和な日本でも、ないとは言い切れないだろうと思う。持てば使う、ということで、銃刀法の規制の厳しいことも納得すべきだろう。
コメントありがとう。そう、いろいろな山に登ったんだね。また、そんな山の話を聞かせてもらいたいから、ぜひいらっしゃい。