入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’19年「冬」 (24)

2019年01月26日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 これからHALを連れて、入笠へ行ってくる。里は昨夜から朝にかけて少し雪が降ったようだが、いつまでも残るような量ではない。長野県の北部には大雪警報が出てているが、南北に長い信州は、北と、南部のこの辺りとでは全く天気は違ってくる。そういうことは当然分かった上の予報のはずだが、時には疑わしく思うこともある。ともかく、前回から1週間が過ぎて、上ではその間に二度ばかり降雪があったはずだ。それなりの準備はして行く。スコップ、山靴、スノーシューズ、ストック、羽毛服、手袋、スパッツ等々。

 昼少し前に牧場管理小屋着。天気は時折日が射すも荒れ気味、積雪約15センチ、気温マイナス5度。
 芝平の県道が市道に変わる第1堰堤より先にきょう、車の通過した形跡はなかった。積雪は、さほど苦にならない程度。オオダオ(芝平峠)まで上がると、諏訪側から来たと思われる轍が「枯れ木の頭」と入笠方向へと両方向にあった。その轍も、焼合わせからは左の未舗装道路へと向かっていて、牧場方向には新雪がそのまま荒らされずに待っていてくれた。この辺りから雪は増えたが、雪に車輪を取られることもなく、ド(弩)日陰も問題なく通過できた。
 新雪が降る前に通った車の轍がうっすらと何本か見えて、特に大きな曲がりでは何故こんなに進路を外すのかと訝しく思うようなものを多数目にした。雪道のカーブはハンドルの切り方を甘目にし、遅れ気味にと言ってもいいが、雪の抵抗と、ハンドルの遊びを利用すれば、それで車は比較的素直に進んでくれるものだが、これは言うほど簡単でなく、経験が要る。それはともかく、人気のない山の中の処女雪の上を、スキーで行くような爽快感を味わえたのは良かった。
 これで雪がもう一降りあれば、それでもう、車で牧場まで行くことは困難になるだろう。来週末の入笠行はどうするか。もう少し様子を見ることにするが、オオダオか池の平まで車で行ければ、スキーに登場してもらうつもりだ。サテ、どうなるか。
 
 小屋ではあまり長居せず、必要な点検を済ませて、まだ降り足りなそうな雪雲に見送られて帰ってきた。
 かんとさん、了解、奥方とローマのバカンスをお楽しみあれ。

 予約、2月の第1週(、土、日)、3名になりました。ともかく、入笠牧場へは行きます。募る、便乗者。後悔はさせない
冬の営業案内」をご覧ください(下線部を左クリックしてください)。予約は早めに頂ければさいわいです。





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     ’19年「冬」 (23)

2019年01月25日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 寒い。今朝起きた時の7時の気温は0度、もちろん室内温度がである。それから3時間、現在は13度で、17畳用の石油ストーブは巡行運転に入った。もう1台、デッカ能無しの電気ストーブも併用している。昨日会った友人のMは、室内温度の設定は24度だと聞き呆れたら、逆にこっちが同情されてしまった。身体を温めるために朝風呂によく入るが、東京の友人からは、室内と浴室の温度差に気を付けろと、有難い注意助言を電話でもらったばかりだ。友人のAは、連れ合いがニュージーランド人のため、彼女も一緒に2月から1ヶ月、現在は夏の同国に行くのだと言っていた。そんなに遠国ではなくても、小笠原諸島にでも避寒の旅に出ようかとも考えたりするのだが、思い止まっている。
 本当は単なる出不精に過ぎないのだが、表向きは信州の寒さに負けたり、入笠の冬を裏切ってはいけないと言い聞かせているのだ。すでに今冬は、何人もの人に入笠牧場は無視され、その上ここで管理人までが逃げ出してはならぬと、もっぱら瘦せ我慢の日々である。
 入笠よ、お前はそんな切ないまでのこっちの気持ちを知ってくれているのだろうか、知るまい。それにしてもこの片思いは長い。長過ぎて揺れる。石の上にも3年と言うが、牧草の上に早12年が過ぎた。

 まぁ、そんなことを言いつつも明日、入笠のあの心安らぐ寝顔(「山眠る」だから)を見に、また上へいってみようかと思っている。最早これは入笠への愛というより、中毒である。そういうアルコールだかニコチンだかに似た魔力が、あそこにはあるとしか思えない。なお、ここで呟く「入笠」とはひとえに、一途に、ひたすら、伊那側の牧場とその周辺だけを思い浮かべて発信しているのだということをご承知願いたい。
「恋をしたっけ素晴らしい/美人だったあの人も/今では会えない他人(ひと)の妻/みんな、みんな、今はいない、/嗚呼、懐かしい古い顔」。歌詞が少し違うかも知れないが、山の歌。こういうふうに諦念を込めて歌う日が、やがて来るのだろうか。

 予約、2月の第1週(、土、日)、2名になりました。それでもともかく、入笠牧場へは行きます。募る、便乗者。後悔はさせない
冬の営業案内」をご覧ください(下線部を左クリックしてください)。予約は早めに頂ければさいわいです。




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     ’19年「冬」 (22) 

2019年01月24日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 牧場南側、小黒川林道へ下る手前に二つのゲートが設置されている。そのうちの一か所は普段も閉じたままにしてある。牛の脱走を防ぐ以外にもそうしておかなければならないのだが、時には登山者を混乱させてしまうことになる。
 前回、北原のお師匠と一緒に行った時も、そういう人がいた。小屋の前の日溜りで二人で憩っていたら、正面の大型囲い罠の中に鹿ならぬ二人の人影が突如現れた。後から聞けば、どうやらテイ沢を下り、林道を上がってきたまでは順調だったのに、南ゲートまで来てその先が分からなくなったのだと。牧場内には入れないと思って、右手の入笠山方向にある作業道へ進んで、ここにも柵があるのだが、猟師か誰かの足跡に釣られるままに登っていってしまったらしい。よく注意をすれば、ゲートの左端に簡単な案内を置いてあるが、見落とした。中年の気の良さそうな夫婦だった。
 確かに伊那側は、道路標識が充分に整備されているとは言えない。最低限のことはしてあるつもりだが、それでもこういうことが起こる。と言って、では入笠から鹿嶺高原までの12キロほどの縦走路にあるような、1キロごとにあと何キロと表示した案内板までが、果たして必要だろうか。10年くらい前に、市が主催して年1回「入笠トレッキング」と銘打ち、入笠から鹿嶺高原までを歩く催しが開かれた。たくさんの標識はその名残だ。残念なことにその催しは2,3年で終わってしまったが、いざとなれば行政はここまでのことをする。それでも初回、半対峠で迷った子供が出たようだから、関係者にとっては心配は尽きないということだったのだろう。あれは林道がやたら増えたせいと、標識の設置に際して要所をつかめなかったからで、今でもあそこで迷う人がいる。
 個人的な好みを言えば、案内板や道標があまり多い山道は好きではない。迷えと勧めるわけではないが、運悪く迷っても、その方が面白い経験をすることもある。方向を検討し、地図を眺め、現在位置を推定しながら進むのは山の楽しさ、醍醐味でもあると思う。山に来る人も、情報が溢れ、手軽に入手できるせいか、自分で考えずにすぐに人に聞いてくる。獣のように山を彷徨(さまよ)え、ナンテ。

 20日(19)で「弘妙寺」の「弘」を誤記したことをUme氏から指摘されました。お詫びして、訂正します。

 予約、かんとさん1名、2月の第1週(金、土、日)に加え、さらに2名増えました。かんとさんは天気次第ですが、ともかくそのため入笠牧場へは行きます。募る、便乗者。後悔はさせない
冬の営業案内」をご覧ください(下線部を左クリックしてください)。予約は早めに頂ければさいわいです。






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     ’19年「冬」 (21)

2019年01月23日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

Photo by Ume氏
 入笠が来るなとでも言っているのか、朝から雪が降っている。天気予報は外れたようだ。こんな天気の中、きょうは入笠ではなく、これから山中湖まで行ってくる。あんな場所に今の季節、一体何をしに行くのかと尋ねられても、それは言わないでおく。「冬の富士山を間近から眺めるため」というくらいにしておきたい。(1月22日記)

 昨夜は山中湖に同行したM上君と、辰野町で飲んだ。車を家に戻し、それから飯田線に乗っていき、帰りも、やはりそうした。この町はホタルで知られ、さらに最近は「日本のヘソ」とかで話題にもなっているようだが、夜の街は灯火も少なく、うらぶれ廃れた商家がやたらと目に付いた。朝まで降った雪が、そんな殺風景な街路にはそこかしこに残っていて、人気のない寒い夜をさらに寒くさせていた。二軒ほど回り大分日本酒を飲み、あれこれと話して帰ってきた。そして昨夜も、駅を降りてから、天竜川に架かった橋をゆっくりと渡った。しばらく身震いするような冷たい川音を聞いていると、懐かしさやら諸々の感情が湧いてきた。寒い夜、ここを超える酒の「仕舞い」とする場所はない。

 M田殿、いつもこの呟きを聞いてくれて有難く思っています。三浦氏の登山(失敗)についての感想をと聞かれれば、どちらが言い出した企画かは分からないけれど、あれは一種のテレビドラマのようなもので、氏はその主役を演じたということではないですか。個人的な好みでは、年配の女性が厚化粧していつまでもブラウン管から消えていかないのと同じで、あまり評価しません。登山の質としてもです。ただ、彼のプロスキーヤーとしての実績は、一時代の先端を走ったとは思います。

 昨年の夏、牧場の山小屋に10日以上も滞在し、地衣類の調査研究を行った筑波大学3年のM君の論文が優秀賞を得たという連絡を貰った。全く嬉しい限りだ。少しばかりだが協力した甲斐があった。今後の研究に役立つなら、いくらでも利用して欲しい。これも、入笠周辺の自然の実力、底力と言いつつ、やはり、彼の熱心な努力の賜物だと称えたい。本当に、おめでとう!

  予約、かんとさん1名、2月の第1週(金、土、日)に加え、さらに2名増えた。かんとさんは天気次第だが、ともかく週末、そのため入笠牧場へは行く。募る、便乗者。後悔はさせない
冬の営業案内」をご覧ください(下線部を左クリックしてください)。予約は早めに頂ければさいわいです。




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     ’19年「冬」 (20)

2019年01月21日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など




 上の写真は、おととい19日で、その下は、約1年前の1月26日に写したもの。時季はそれほど変わらないが、年によって雪の量がこれほども違う。
 
 ところで、この古い写真がきっかけで、’17年から’18年にかけての「越年客ゼロ」というのは、記憶違いだったことが分かった。実は5名の登山者が越年で来てくれて、少ない雪ながらそれでも雪洞を作って、それを楽しんでいる写真までが出てきた。たった1年前のことなのにうっかりして、折角来てくれた人たちに大変に申し訳ないことをした。準備も兼ねて30日から上がり、元旦に帰ってきたとこの独り言でも呟いていた。フムー、覚えている。あれは越年だったのか。

 昨日は明け方まで雪が降っていたようだった。日中は雨になったが、入笠はどうだっただろう。きょうは晴れていても、朝から風が強い。一度ドカッと降れば、上はもうこの寒さなら、それで根雪になる。風景は一変し、沈思していた山は雪に埋もれて深い眠りに入るだろう。今週末も、一応念のため山スキーかスノーシューズを車に積んで、出掛けてみるつもりでいる。まだ大丈夫だろうが、これから先、雪の状態ではオオダオ(芝平峠)まで行けないこともあるし、「焼合わせ」や「ド日陰」で諦めたこともある。
 雪の状態に加えて、雪の山道を走ろうとしてそれなりの装備(チェーン、太いタイヤ))をしたつもりの車が、何台も車列を組んでやって来ることがある。ところが、そうした車が残す雪道は荒れ放題となり、そのために通行できなくなることがある。これにはまったく閉口する。天下の道路だから誰が走ろうと文句は言えないとはいえ、走行には技術や経験、判断が必要で、そうした点に疑問を感ずる車輛が多い。多数で来れば気が大きくなるのだろう。今冬から、オオダオより上は、規制されると思う。それもはっきりとしたら、ここでお伝えしたい。

 雪が少ないせいもあるが、今冬の予約はまだかんとさん1名、2月の第1週(金、土、日)があるだけ。天気次第だが、車で上がれれば受けるつもり。募る、便乗者。後悔はさせない。
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