市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

次回12月26日の第4回弁論で結審か・・・大澤知事の公舎愛人宿泊による知事公舎妾宅化事件

2012-11-01 22:22:00 | オンブズマン活動
■長年にわたり不倫相手の女性と付き合ってきた大澤知事が、あろうことか、県民の血税で設えた本来の知事公舎を取り壊しておきながら、台風など有事対応のためにやはり県庁近くに公舎が必要だとして、副知事公舎に目を付け、単身を装って入居届を出しておきながら、実際には、週末に頻繁に不倫相手を引っ張り込んで、人目を忍んで同居していた事件の第3回口頭弁論は、平成24年10月31日(水)、午前10時半から、前橋地裁第21号法廷で開かれました。

群馬会館前で事後相談する県職員ら。柱の陰に隠れていたり、建物の中に居る職員もいるが、写真に写っている限りでも8人が確認できる。オンブズマンの記憶では確かに13名いたはず。しかし県側は否認。7月11日撮影。
 当日、10時10分ごろ、前橋地裁に到着し、2階の壁に張り出されている当日の法廷スケジュール表の前にあるベンチに座っていたところ、県職員らがやってきて、スケジュール表を覗き込みました。

 そこで、市民オンブズマン群馬のメンバーが、「すいません。出欠をとらせていただいてもよろしでしょうか」と職員らに出席者の氏名の確認をお願いしました。「鯉登です」「田村です」と2名の職員に氏名を確認してもらいました。

 ところが、その直後、県職員らは、突然、語気を荒げてオンブズマンのメンバーである市政をひらく安中市民の会の事務局長に予期せぬ言葉を浴びせて来たのでした。

 「ブログにあれでしょ。なんか、これに出ていない人もいたくらいのことも書いたでしょう!」

 そこで、オンブズマンからも反論がなされました。

 「最初(の第1回口頭弁論の時に)は13人いたでしょう?」

■そして、県職員らとの間で、次のやりとりがありました。

県「いないでしょ!あれは何を書いたんですか。おかしいもん」

オ「13人いた。写真も撮ってあります」

県「あれ、新聞記者でしょ!」

オ「新聞記者じゃあないでしょう」

県「いや、(記者は)いない」

県「あなたが資料を配っていた、相手(=記者)でしょう?」

オ「あなたが資料を配っていた?どういうことですか」

県「資料を配っていたじゃないですか。あの日、見てましたけど」

オ「うちの事務局が(配っていました)ね」

県「県職員に配ったと思われたんですか?」

オ「違います。ここで、皆さんがここで作戦会議を終えた後、ゾロゾロと群馬会館にいったじゃないですか」

県「だって、(この裁判の時は)いつも【といってオンブズマンが持っていた指定代理人の名簿を指さして】これと、この6人と、管財課長の中野と・・」

オ「6人?あっ弁護士も入れてね?」

県「そうそう。その6人というのは、それと、弁護士と管財課長の中野と。最大でもそれだけ」

オ「えっ、課長もきているの?」

県「課長も責任者ですから」

オ「(課長は)中野ミチオさんね?」

県「6人プラス弁護士。それ以上は来たことがないですよ」

オ「あれは間違いなく記者なんですか」

県「記者です」

オ「だって、ああいう、その後のミーティングの内容も全然復命してないじゃないですか。わからないですよ。こっちは。まっ黒けじゃないですか。情報がない・・・」

県「だから、それ以上は来ていないし、だから、余計な人数がきてるとか、あれは事実に反する記事です」

オ「(事実に)反するといったって、証拠がないんだから。今、はじめて、そういうふうに証言を得ましたけどね、だって、情報公開したって(開示されるのは)まっ黒けなんですから」

県「これしか(裁判には)来ていないですから。いまだかつて」

オ「誓って間違いありませんね?」

県「ないです。ありえないです」

県「だってそんなに暇じゃないもん」

オ「それにしては、群馬会館にあのときゾロゾロゾロゾロひきつれて・・・」

県「あれはぶら下がっていた新聞記者ですよ」

オ「一緒に(群馬会館で)めしを食ったの?だって(県関係者の会合って)非公開でしょ。なんで記者がゾロゾロ行くんですか。ここで皆さんにインタービューしたんじゃないの?」

県「我々が何も情報出さないから(記者がゾロゾロ)来るんでしょ」

県「何から、情報を入手しているのか知らないけど、大体ここに来るのは警察本部の県警の記者クラブにいるひとたちが来るから。あっちの(県庁の)建物の刀水クラブじゃなくて、こちらの県警の(記者クラブ)のひとたちが来るから。何から情報収集しているから分からないが」

オ「毎朝、(裁判所の公判情報を)チェックしているみたいよ」

県「あれ、新聞記者だから」

オ「間違いないですね?」

県「間違いない」

オ「そういうふうに言ってもらわないと、情報公開してもまっ黒けだし。あとは不存在ででてこない」

県「ビックリした。何をどう数えたのかと」

オ「最初の時には確かに、10数人、13人はいた。最初の時。二回目は忙しいから我々すぐ撤退したけど。最初の時のイメージは13人」

県「二回目、新聞記者いなかったでしょう?そもそも」

オ「最初数えたら13人いたんですよ」

県「それは新聞記者」

オ「いや、ちがうな」

県「絶対新聞記者だ」

オ「それは皆さんの主張はそういうことだ、というふにきちんとテイク・ノート(=留意)しておきます」

■いきなり、県職員らから、裁判に顔を出している管財課の職員人数に関して、ブログの話がでたので、よいウォーミング・アップになった感じですが、オンブズマンが県の管財課職員の出欠をとったところ、次の結果でした(敬称略)。

  指定代理人 総務部管財課 小見 洋 →東京に出張のため欠席
  指定代理人 総務部管財課 木村功一 →出席
  指定代理人 総務部管財課 鯉登 基 →出席
  指定代理人 総務部管財課 杉田琢己 →出席
  指定代理人 総務部管財課 田村高宏 →出席(傍聴席)
  非指定代理人 管財課長 中野三智雄 →出席(傍聴席)

■裁判は、午前10時半からの開廷予定でしたが、実際には10時25分に裁判官らが入廷してきて始まりました。約18分程度で終わりましたが、法廷での第3回弁論のやりとりは概ね次のとおりです。

 最初に、裁判長が、被告らに対して、準備書面(2)と付随する乙33の1から全部の乙号証について陳述を求めました。被告訴訟代理人の新井博弁護士が、「陳述します」と述べたあと、乙号証の原本の確認が行われました。

 続いて、原告側の準備書面(4)と甲5から15までの甲号証について陳述を求められたので、原告らは「陳述します」と言いました。裁判長が甲号証の原本の確認を求めましたが、原告から「持参するのを忘れましたので、次回持ってきます」と答えました。なお、原本は被告が作成したものなので、別の住民訴訟では、裁判長が訴訟指揮で「被告も確認を認めますね」と尋ねて、被告の県側も「はい」と言っただけで、原本確認が済んだケースについて、原告が言及したところ、大野裁判長は「そういうこともあるかもしれないが、そういうわけにもいかない」と言ったので、原告らは「次回持ってきます」と答えました。

 続いて大野裁判長は。被告らが今回提出した乙33号証について、「(公舎の光熱水費に関する支出データが記載した資料の提出の趣旨と内容が)わかりにくい。もともと法律の規定があるのか?もともと規定があって、こうなっているとか、そうなっているのか。こうなっているとか、上位規範から下位規範まで、わかりやすく陳述してもらえないか」とコメントしました。

■被告らがモジモジしていたので、原告側から「条例としてでなく、管理規則かなんかでしょう?でも、コロコロ(光熱水費の徴収基準が)変わっているから、多分(きちんとした規定など)ないんだな」と補足説明をしてさし上げました。

 裁判長は「どういうふうな要件を具備しているのかどうか、が大事。一般論として、高いか安いか、という問題ではない。我々公務員の官舎は安いというのは不当だ、というのは理解できるんで、それはひとつだと。しかし、違法になるためには、当然、不当と違法は違う要件だ。監査請求では不当も監査対象に入るけど、裁判所では、別に不当ならしょうがないのではないか、ということになる。それが、あくまでも、適法であれば、という条件付きではあるが。また、著しく不当であれば、それは違法になる可能性はある。要するに上位の規範から、どういう要件で、下位の規範におろしているのか。こういうふうにみんなクリアしている、というふうに記述してもらうとわかりやすい。この裁判はあくまで住民訴訟であり、監査請求じゃない。だから、多少安いというのはしょうがない、ということになる。ある程度までならば、という話ではあるが・・」と詳細に被告らに訴訟指揮をしました。

 裁判長が最後に「要するに福利厚生部分だから」とおっしゃったのを受けて、原告側から「まあ、(県の職員が大勢)このあいだ平日にソフト大会をやるくらいだから、福利厚生が行き届いていることは、役所ならではの特権で、民間では皆羨ましがっている。問題なのは、(知事・大澤が公舎に)単身で入ったのに、そんなに優遇するのはなぜなのか。(基準値として)世帯の平均費消額とか何とか言っているが、知事は単身で入居届をしている。それなのに実際には二人で入っている。(県側は)それは同居ではないと主張している。そこでも、もうルールが破られている」と補足説明をしました。

 すると、裁判長は「公舎に家具がいっぱいはいっているかもしれない、ということなのかね」というので、原告らは「そうした内部の状況を明らかにしようとしても、管財課がブロックしてしまいます。全身が映る姿見の鏡だとか、いろんなものが内部に有るかもしれないし」とコメントしました。

■続いて裁判長が「原告らとしては、今回、妾宅化というふうにサジェッションしたように事件のタイトルを変えたんだね」と言うので、原告らは思わずうれしくなって「誠に適切な用語だと思います。裁判長のボキャブラリーの豊富さには感服つかまつります」と返事しました。

 裁判長は、最後に「これで、あとは相互の主張は終わりか?もう殆ど終わった?」と言い出したので、原告らは「我々は、立証のためには、証拠を入手する必要があるが、それらは全部向こう(県側)にあるわけですよ。で、今問題にしているのは、あそこの公舎のこと。前回、裁判長は(裁判所として)公舎に踏み込む必要は今のところは、まだないとおっしゃるが、実は(県側は公舎を)売っ払って証拠隠滅を図っているわけです。昨年7月にこの騒ぎが起きてから以降の支出について、実は前回の裁判のあと、すぐ県庁2階の県民センターに行って、開示請求をしたが、11月16日までなんと1ヶ月半も開示が先送りされている。それらの開示請求した情報の中には、公舎の処分について前橋市と打ち合わせた内容などあるはずだが、そういう情報を我々に見せたくないので、時間稼ぎをしている。裁判所からも訴訟指揮で、はやく開示するように圧力をかけてもらいたい。そういう情報を入手して吟味して、事実関係をきちんと検証する必要があると思っている」と強く主張しました。

 裁判長は「あとは、まあ、それくらいなのか。原告の方の主張としては?」と言うので、原告はさらに続けて、「今回乙33号証として、よく訳の分からない、(首都圏や新潟など)他県の知事公舎の例を、幸いにも、これらを提案してきた。そこで、我々もこれらを検証して、本当に、他の県でも知事公舎の妾宅化の事例があるのかどうか、についても含めて調査するつもり。そして、さっきの情報公開とあわせて、中身を吟味して結果を提出したい」と述べました。

 最後に、裁判長は「支出した問題については、まず出訴期間の問題がある。それがOKされると、そこで切れちゃう。とすると、争点として関係なくなる論点がいっぱいある。余り関係が無くなっちゃうと、次回までに終わりにするかもしれない。さて、次回までに・・・」として、被告らにむかって「そのさっき、条例なり法律なりの根拠、要件理由。何に基づいて、光熱水費の徴収をやっているのか、疎明してもらいたい。そう難しいことではないと思う」と述べると、被告訴訟代理人の新井弁護士が「分かってます。すでに述べたことですが、あらためて主張したい」と答えました。

 裁判長は、さらに丁寧に「上位規範が元々あって、その要件であって、ということになるとおもう。例えば秘書課からの指示があって」と説明を付け加えました。やはり、裁判長が思わずおっしゃったように、当然、知事が公舎を公務で利用するのですから、秘書課の役割というのが関与してくるはずです。しかし、今回の事件では、秘書課の存在は全く表に現れずに、群馬県は管財課ばかりを前面に押し立ててくるのです。この異和感に裁判官が気付いてくれて、判決に反映してくれることを期待したいものです。

 裁判長は、「おそらく後者のほうの主張だと思われるが、いずれにしても、今回のは要件が分かり難い。もっと分かりやすくしてもらえばありがたい」と被告らに向かっていうので、原告側は「こっちは分かり易いのをモットーとしております」とコメントしました。

■最後に、裁判長が次回弁論期日について提案しました。原告側は、次回弁論には、11月16日の被告らによる情報開示の時期が円滑に実施されることが前提となる旨、裁判長と被告らに強調しました。裁判長には「被告に対して、早く出せと訴訟指揮をしてください」とお願いしました。

 裁判長もその点はよく理解されていましたが、情報開示は県庁の窓口が行うものだと思っているフシが感じられたので、原告側は「裁判長!情報開示の事務は、実際には実施機関が行うもので、県民センターはあくまで窓口だけ。担当部署は彼ら管財課です。だから、彼らは、こちらの情報開示請求を敢えてそれを先送りして、時間稼ぎをするのです」と、きちっと釘をさしておきました。

 それを踏まえて、裁判長は「では、次回弁論期日は12月19日或は26日か、どちらかにする」と言ったので、原告側は「12月の26日の方がベターなんです。もちろん被告の開示日次第ですけど」と述べました。

■最後に裁判長は「では、次回は12月26日(水)午前10時半か11時10分・・・。では10時半とする。場所はこの法廷で。場合によってはそれで(裁判を)終わるかも」と言いました。

 原告側は「そうですね。早く決着を付けて、県には反省してもらって、損害賠償してもらいましょう」と付け加えました。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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