■地元住民の強い不安と懸念による反対意見が出されているにもかかわらず、朝日新聞グループの日刊スポーツの所有するゴルフ場計画跡地だった137ヘクタールもの広大な水源地帯が、いよいよ中国資本が絡む外資系のペーパー会社に売り渡されるようです。先週9月12日の週に、地元安中市岩野谷地区に、次のチラシが回覧されました。
*****回覧*****
安中市大谷・野殿地区での太陽光発電所建設工事の説明会
≪ご案内≫
東芝プラントシステム株式会社
謹啓
時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。大谷・野殿地区にお住いの皆様には平素より格別のご理解・ご協力をいただき厚くお礼申し上げます。
さて、このたび安中ソーラー合同会社にて計画する太陽光発電事業の建設工事を東芝プラントシステム株式会社にて施工をする運びとなりました。
つきましては、工事開始に先立ち、下記の通り説明会を開催させて頂きたくご案内申し上げます。
ご多用の折、誠に恐縮でございますが、何卒ご参加賜りますようお願い申し上げます。
なお、説明会の後には質疑応答の時間も設けておりますので、ご意見ご質問を賜りますれば幸いに存じます。
また、工事着工に先立ち、敷地境界の確認及び工事測量をするため現地に作業員が立ち入ります。立ち入った際に一部草刈等を実施させて頂きますのでご了承願います。
謹白
記
日 時 : 平成28年9月28日(水)午後6時30分~午後8時
※開場 午後6時~
場 所 : 水境公会堂
お問合わせ : 東芝プラントシステム株式会社
TEL044-542-7165 担当:阿部・田島
以上
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■メガソーラー施設設置による再生エネルギー推進を標榜しつつ、中国資本による我が国水源地帯の買い占めになりかねないこの重大な事業計画は、国家安全保障上のリスクのほかにも、次の問題を包含しています。
(1) 大規模な自然環境破壊事業
(2) 出水パターンの変化による洪水等被害や害獣放逐による作物等被害など、地元住民の生活・営農環境への重大なリスク
(3) 既に国土利用計画法違反を犯すなどコンプライアンス無視の無法な外資系開発事業者
(4) 手続や工事をすべて外部業者任せで地元と対話をしようとしない外資系開発事業者
このため、現在、この事業の資金がどこから出ているのかなどを確認すべく、群馬県に2016年8月10日付で審査請求を行っています。詳しくは次のブログを参照ください。
○2016年8月23日:安中市の0.5%が中国資本に渡る日刊ゴルフ場跡地メガソーラー計画の融資元確認のため県知事に審査請求↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2107.html#readmore
■一方、行政サイドは我が国の国家安全保障よりも、行政手続法の遵守を優先しているらしく、これまで群馬県や安中市に、中国資本の絡む外資による事業計画を白紙に戻すよう再三要請してきましたが、いずれも徒労に帰しました。このため安倍首相を議長とする国家安全保障会議(NSC)にも直訴状を出したり、中谷防衛大臣にも直訴状を提出しましたが、いまのところ何の動きもありません。
そこで、この計画地に隣接して操業中の㈱IHIエアロスペース富岡事業所を運営するIHIエアロスペース社のトップと富岡事業所長あてに、彼らの見解を質すべく直訴状を2016年8月29日付で提出しました。これまでは地元の市民団体の立場で直訴状を関係先に提出してきましたが、事が重大だけに、市民オンブズマン群馬の立場として出状しました。
日本の防衛産業の一翼を担う民間企業であれば、その事業遂行に対するリスクについて、さらに身近に捉えてくれるかもしれないと考えたからです。
*****IHIエアロスペース社への直訴状*****PDF ⇒ o20160829hghgaxyxhghiij1.pdf
平成28年8月29日
〒135-0061
東京都江東区豊洲三丁目1番1号 豊洲IHI ビル
株式会社IHIエアロスペース
代表取締役 木内 重基 殿
TEL 03-6204-8000 / FAX 03-6204-8810
〒370-2398
群馬県富岡市藤木900番地
株式会社IHIエアロスペース
富岡事業所長 殿
TEL 0274-62-4123 / FAX 0274-62-7711
〒379-0114
群馬県安中市野殿980番地
市民オンブズマン群馬
代表 小川 賢
中国資本に拠る、安中市野殿・大谷地区日刊ゴルフ場跡地メガソーラー計画について
突然の書状をお許し下さい。
早速ですが、御社の事業は、我が国の先端重要産業である、宇宙機器、防衛機器等の設計、製造、販売及び航空部品の製造、販売等と認識しております。
それは取りも直さず、我が国の根幹に関わる最重要部門と考えています。
さて、既にご存知かと推察致しますが、標題の如く、現在、御社富岡事業所の直ぐ目と鼻の先である、すなわち群馬県安中市の野殿、大谷両地区に跨ってある日刊ゴルフ場跡地 に於いて、中国資本に拠るメガソーラー事業計画が、正に行われようとしております。
私は、当該地の山林を有する者であり、このメガソーラーの事業計画により影響を受ける近隣住民の方々のご意向を受けて、またこの事業計画地に囲まれた場所に山林を所有する地権者として、現在反対運動をしている者です。
つまり、この事業により水害や有害獣による田畑の農業被害など、生活・営農・自然環境への悪影響を心配している地域住民の皆様のご意向を受けて活動をしている次第です。
今回、この事業を行わんとする中国資本については、信用性も含めて、総合的に調査・勘案しているところですが、どうにも信用に足るものでは無いという結論に達している次 第です。
その事業計画に反対する根拠は多々ありますが、住民最大の懸念は、メガソーラー事業 は言うに及ばず、それを実行しようとする会社組織としても信用に足るものでは無く、 所謂「ダミー会社」では無いのか、と疑う次第です。
その主な根拠を列挙すれば、次のとおりです。
1.事業主体が、資本金1円の安中ソーラー合同会社というものであり、その代表社員であるグレート・ディスカバリー・ホールディング・エルエルシー(GDH)社はタックスヘイブンで知られる米国デラウェア州ウィルミントン市で設立登記をしているペーパーカンパニーであり、開発事業者の正体は非常に怪しいことです。
私が調べた限り、その関係する会社役員全員は、全て「香港在住」の様です。
またこの事業者は、「不動産取引」を主に展開しており、良い値がつけば、直ぐにでも第三者に売却している事業形態でした。
その為、責任を持って、適正に事業が遂行され、また、約20年後のその事業の節目 に対して、きちんとした処理が行われるのかどうかという疑念もあります。
きちんと設備一式を処分するのか、若しくは事業継続するのであれば、設備等を入れ替えられるのかどうか、これらについては現在もなお、この開発事業者から地元住民や自治体に対して説明がありません。
2.このように非常に信用出来ない事業者であることを強く疑われますので、もしダミー会社であるとすれば、他の企業体や団体(宗教団体等も考えられます)に売却する事も 十二分に有り得ると考えられます。
3.この事業者は中国資本とつながりがあることが強く疑われるペーパー会社であること に加えて、その取得予定の土地は、御社の富岡事業所に隣接しているため、所謂スパイ活動も想定外の事と決めつけることができない状況にあると考えます。
近年、我が国の自衛隊施設や、米軍施設に隣接する土地を、中国資本により購入されている事実はご承知の事と思います。
我が国の、宇宙・防衛産業に携わる御社としては、企業機密を初めとして、様々なる備えはなさっておられると推察致しますが、近隣にこの様な「怪しい事業所」が隣接する以上、しかも、中国資本との関係が疑われることからリスクとして様々な事態の発生が考えられます。その内の一つとして御社従業員に対する、所謂「ハニートラップ」に よる仕掛けも無いとは言い切れません。
一度重要機密が漏れてしまえば、我が国の安全保障に多大なる損害が発生する事は必定であり、これ程の高いリスクはありません。
また、メガソーラー事業を隠れ蓑にして、強力な磁場などを発生させて、御社事業に対する「妨害工作」も有り得ます。
以上、近隣住民としては、その他環境問題として、メガソーラーのパネル設置により、周辺温度が異常上昇したり、山林が枯れてしまい悪影響を及ぼしたりと、また事業転換と称して、墓地に変更されたり(以前より「墓地開発」という話は燻っています)、と危惧の種は尽きる事がありません。
それらはひとえに、この事業体、及び背後に存在する杳と知れない外国企業と日本人ではない正体の知れない外国人によるものであり、とても信用に足るものではありません。
義理人情や仁義など到底通用するものでは無く、儲かると見るや否や、直ぐに誰彼構わずに(中国人に対しても)売却すると思われます。
以上の如く、近隣住民は非常に危惧しており、住民説明会も形ばかりの事であり、近隣住民は反対しているにも拘わらず、この事業体企業は平気で虚偽・ウソの報告を、許認可権を持つ、安中市長や群馬県知事に行う極めて悪質なものです。
それ故、幾ら近隣住民として意見を述べても、現況では「握りつぶされる状態」であり、安全保障上のリスクを訴えても、安中市や群馬県は理解出来ない様子なので、こうして 御社に対して直接ご連絡申し上げるものです。
我が国の、宇宙・防衛産業に直接携わっておられる御社としても、リスクを無視できるとは考えられません。
どうぞ深く思慮され、ご意見を賜りたく存じます。
尚、許認可権を持つ、安中市長や群馬県知事は、形式的な手続きのみを重視して、その開発企業体のウソ報告も真に受けて、その内容を何ら吟味・理解せず、その結果がもたらす最悪の事態についても想像することすらしようとせず、その発生リスクも何ら考慮しておりません。
只々、外形的・手続き的に問題無ければ、許可を下してしまう人たちと言う事が、はっきりしている以上、御社の迅速なる対応を期待する次第です。
つきましては、御社として、私たち近隣住民一同と意見を等しくされるかどうかはわかりませんが、何らかのご助言を頂きたく存じます。
ご多忙中とは存じますが、何卒貴職のご見解について、上記住所宛まで賜りたくお願い申し上げる次第です。
以上
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■現時点ではまだ同社から回答は寄せられていませんが、9月28日に中国資本が関与する資本金1年のペーパー会社である安中ソーラー合同会社から、メガソーラー施設の造成工事と設備工事を請け負った東芝プラントシステム㈱が工事着工に先立ち地元説明会を開催するようですので、いよいよ地元住民への生活・営農そして自然環境への重大な脅威にもならず、我が国の国家安全保障上への深刻なダメージのリスクが現実のものとなるわけです。
当会は、中国資本の絡むこの事業計画がどのように企てられたのか、資金面で誰がどのような目的で支援をしているのか、なぜ地元住民の反対を無視して行政は開発手続の過程でどんどんゴーサインを出し続けたのか、などを引き続き追及してゆく所存です。
【ひらく会情報部・市民オンブズマン群馬事務局からの報告】