■当会が手掛けているハラスメント問題のうち、セクハラについては現在前橋市役所における元管理職による嘱託職員へのセクハラ(強制わいせつ)行為がありますが、みなかみ町では町長が団体職員に対してセクハラ(強制わいせつ)行為を行ったとして問題になっています。みなかみ町の場合、6月5日の定例会で町長不信任案が提出されましたが、全部で18議員による採決の結果、賛成12人、反対6人となり、賛成票が可決に必要な14人を下回ったため、否決されました。この際、2人の共産党町議が反対に回り、党の方針に反したとして、党町議団長だった1人が辞職しました。そのため、再度7月27日の町議会臨時会に、町長不信任決議案の再提出の動きが取りざたされていましたが、本日の臨時町議会で、久保秀雄議員から前田町長に対する不信任決議案が提出され、可決されました。
町議17人が全員出席し、13人の賛成、4人(鈴木章二、桑原一郎、田村かつ子、戸田宣男)が反対。出席議員の4分の3以上が賛成し、可決しました。
前回6月5日の定例会における町長不信任案の模様は次のブログを参照ください。
○2018年7月17日:みなかみ町長セクハラ事件で露呈した“造反”共産町議らの事後処理から見えてくる表と裏の使い分け↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2699.html
■それでは7月27日時点でのマスコミ各社の記事を見てみましょう。
**********毎日新聞2018年7月27日 地方版
前田・みなかみ町長セクハラ問題 不信任案きょう再提出 可否は不透明 臨時議会 /
みなかみ町の前田善成町長(50)が町内の女性にセクハラ行為をしたとして被害届を出された問題で、27日に開かれるみなかみ町の臨時議会で、町長の不信任決議案が提出される見通しになった。提出は6月定例会に次いで2回目。前回は、可決に必要な「4分の3」に届かず否決されたが、今回は可決の公算が大きい。ただ、可決された場合、町長が議会を解散できるため、4月に続き町議選となることに慎重な議員もおり、情勢は不透明だ。【鈴木敦子】
「町長と議会との関係はもはや修復不可能」。前回不信任案に賛成した議員は今回も賛成する意向を強調する。別の議員も「自ら引き起こした問題の重大性を認識していない。町長としての資質に欠ける」と厳しい目を向ける。
一方、前回反対した議員は「警察の捜査の結果を待つべきだ。議会として先に判断するのは適切ではない」と話し、今回も反対する予定だという。別の議員は「結局のところ、まだ何も分かっていない」として不信任案自体に疑問を呈する。
前回、反対した6人のうち2人が共産党議員だった。このうち1人は、セクハラなどの人権侵害を追及してきた「党の方針に背いた」責任を取り、採決の3日後の6月7日に議員辞職した(←当会注:ただし、共産党の利根沼田委員会は、同議員の党籍は保留中らしい)。もう1人は「認識が甘かった」と反省を口にしており、今回は賛成する見込み。
可決された場合、町長は議会を解散することができる。町議選は4月にあったばかりのため、再び選挙となることに慎重な議員もいる。
★地元学校組合も苦言
26日に開かれた利根商業高校(みなかみ町)を運営する「利根沼田学校組合」の理事会で、理事長の前田善成・みなかみ町長(50)を巡るセクハラ疑惑に対し、他の理事が「生徒への影響を考え、自ら身を引くべきではないか」と苦言を呈する一幕があった。
組合の理事は、沼田市長▽片品村長▽川場村長▽昭和村長▽みなかみ町長の5人で構成され、代々、理事長は高校が設置されているみなかみ町長が務めてきた。
理事会は非公開だが、出席者によると、理事の一人が「来春の入学者が減ったらどうするのか。高校存続のためにも(前田町長は)いったん理事長を辞めた方がいいのでは」と提案した。それに対し、前田町長は「理事長を全うしたい。来春の入学者が減ったらその時点で考える」と答えたという。前田町長は理事会後、毎日新聞の取材に「事務局に聞いてほしい」と述べるにとどめた。
理事らによると、利根商の生徒や保護者からも批判的な意見が出ているという。【鈴木敦子】
★13人賛成で可決 全員出席なら
町長に対する不信任決議案は、議員の3分の2以上が出席した状態で4分の3以上が賛成すると可決される。みなかみ町の場合、現在の議員は17人。11人以上の出席が必要。17人全員が出席した場合は13人以上の賛成で可決される。
可決した場合、町長は10日以内に失職するか、議会を解散できる。解散すると40日以内に町議選が行われる。選挙後初招集の議会で再び不信任案が可決されれば、町長は失職する。この時の議決は4分の3以上の賛成ではなく、過半数で成立する。
解散せずに失職した場合は50日以内に町長選が行われる。前町長は再出馬できる。
**********産経ニュース2018年7月27日10:42
【みなかみ町長セクハラ問題】前田町長への不信任決議案、可決される
↑群馬県みなかみ町の前田善成町長↑
群馬県みなかみ町の前田善成町長(50)が女性にセクハラ行為をしたとされる問題をめぐり、27日に開かれた臨時町議会で前田町長に対する不信任決議案が提出され、可決された。
町議17人が全員出席し、13人の賛成、4人が反対。出席議員の4分の3以上が賛成し、可決に必要な票が集まった。
**********毎日新聞2018年7月27日 11時02分(最終更新 7月27日 16時55分)
みなかみ町 セクハラ行為町長 不信任、異例2回目で可決
↑前田善成町長=群馬県みなかみ町役場議場で2018年6月5日、畑広志撮影↑
群馬県みなかみ町の前田善成町長(50)が町内の団体の女性職員にキスなどのセクハラ行為をしたとして強制わいせつ容疑で被害届を出された問題を巡り、みなかみ町議会は27日の臨時議会で町長の不信任決議案を可決した。賛成は議員17人のうち、可決に必要な4分の3(13人)以上の13人で、前田町長は10日以内に議会を解散しなければ失職する。
不信任案は6月定例会でも提出されたが小差で否決。2回目で可決という異例の事態となった。
不信任決議案は、セクハラ問題で町の観光地としてのイメージが失墜し、町長と町職員との信頼関係も失われているなどとして「町政の一日も早い正常化、町政に対する信頼を取り戻すことが急務」としている。
前田町長を巡っては、4月18日夜、町内の飲食店で開かれた団体の送別会の2次会に飛び入りで参加し、女性職員に抱き付き、キスをしたとされる。女性は5月2日に県警に被害届を出した。町長は自身のブログなどでキス自体は認めたが「女性から好意があったと思い込んだ」「セクハラ的、犯罪的なものではない」と主張してきた。
議会は5月に辞職勧告決議案を全会一致で可決したが、6月の不信任決議案は18人中6人が反対に回り否決された。その後、反対した共産党議員2人のうちの1人が「セクハラ問題の根絶を目指す党の立場に反する行為だった」として議員を辞職した。【鈴木敦子】
**********NHK News Web 2018年07月27日12時29分
みなかみ町長の不信任決議案可決
群馬県みなかみ町の前田町長が町内の団体の女性職員にセクハラ行為をしたと指摘されている問題で、町議会は27日、町長に対する不信任決議案を可決しました。
この問題は、ことし4月群馬県みなかみ町の前田善成町長(50)が、町内の団体の送別会の二次会で、団体の女性職員に無理やり抱きついてキスをしたと指摘されているものです。
町議会は先月、町長に対する不信任決議案を否決していましたが、議員の1人が27日開かれた臨時議会に改めて不信任決議案を提出し、「多くの町民から町長の退陣を望む意見が寄せられ、町政も停滞している」と述べました。
これに対し議案に反対する議員たちは、「真相はわかっていない」などと述べました。
このあと、議長を含む17人で採決が行われ、賛成13、反対4で、賛成が可決に必要な出席議員の4分の3を上回り、前田町長に対する不信任決議案は可決されました。
これにより町長はみずから辞職するか、地方自治法に基づいて10日以内に町議会を解散するか、解散せずに失職するか、選択を迫られることになります。
町議会を傍聴した男性は、「不信任決議案が可決されたのだから、町長はみずから辞職して、混乱を収めるべきだ」と話していました。
群馬県みなかみ町の前田町長は27日記者会見し、今後の対応について後援会と相談して決める考えを示しました。
この中で前田町長は、「職責を全うすることで責任を果たしたいという気持ちに変わりはない」と述べる一方で、みずからが辞職するか、町議会を解散するかは、後援会と相談して判断する考えを示しました。
また、27日の不信任決議で町政や観光に影響が出ているという指摘については、「多少の影響は出たと思うが、それほど大きな影響が出ていることを示す数字はない」と述べました。
一方、みなかみ町議会の小野章一議長は記者団に対し、「町長を続けたい気持ちがあるにしても、不信任決議を受けた以上は、改めて信を問うため早期の辞職をお願いしたい」と述べました。
**********朝日新聞デジタル2018年7月27日12時58分
町長のセクハラ問題、不信任案を可決 群馬・みなかみ
群馬県みなかみ町の前田善成町長(50)が4月、町内の団体職員の女性に酔ってキスをした問題で、町議会は27日に臨時会を開き、町長の不信任決議案を可決した。前田町長は議長から通知を受けた日から10日以内に町議会の解散か、失職かを迫られることになった。
セクハラ問題発覚後の5月の臨時会では辞職勧告決議案が可決されたが、前田町長は「町のために一生懸命仕事をさせてほしい」などと辞職を否定。6月の定例会で提出された不信任決議案は否決されていた。再提出された不信任決議案は、「役場職員との信頼関係が失われ、入札の延期など行政が滞っている。観光地としてのイメージも失墜し、夏の観光、秋の紅葉シーズンを控えて観光に携わる人たちから不安の声が聞かれる」「町政の一日も早い正常化と、町政への信頼を取り戻すことが急務である」などと理由を挙げた。
この問題では、セクハラ被害を受けた女性側からの被害届を受け、県警が強制わいせつ容疑で捜査を続けている。(泉野尚彦)
**********
■セクハラ(セクシャルハラスメント)は、パワハラ(パワーハラスメント)、モラハラ(モラルハラスメント)、アカハラ(アカデミックハラスメント)などと比べると、かなり以前から問題提起されており、最近の男女雇用機会均等法の施行に伴い、その法的な定義が指針として明示されており、かなり確立されていると言えます。
とりわけ男女が共に業務に従事する職場では、異性が嫌がる言動を避けるのはエチケットというより、もはや行動規範の基本として認識すべきです。
か? 働く人の気持ちに反する「性的な言動」がなくても、仕事ができるのは明らかです。ですから、人が嫌がる言動は避ける、というのが基本です。
にもかかわらず、群馬県内の自治体という職場で、未だにこうしたセクハラ事件が発生するのは、まだまだセクハラの認識面において後進性が根強く残っている証拠です。
男女雇用機会均等法に基づく厚労省のセクハラ防止のための指針では次の措置を義務付けています。
①事業主の方針の明確化及びその周知・啓発
②相談体制の整備
③事後(問題が起きてから)の迅速かつ適切な対応
④相談者・行為者等のプライバシーを保護、相談者の不利益取り扱いの禁止の周知・啓発
■そして、セクハラの中でも、抱き付き、キス、スカートめくりなどの身体的接触は、違法性が認定されるケースが圧倒的多数です。これはセクハラの次元を超えて「強制わいせつ罪」という犯罪行為になります。
今年5月にも、辞任した財務事務次官のセクハラ問題について「セクハラ罪という罪はない」「殺人とか強制わいせつとは違う」などと言い放ち、いまだに財務大臣の席に居座っている御仁がおりますが、セクハラ問題の本質が理解できないこうした常識外れの発言がまだまだ我が国には、それも国の行政組織内で罷り通っていることに改めて呆れてしまいます。
みなかみ町長のセクハラ事件の場合では、「4月18日夜、町内の団体の飲み会(送別会の2次会)に飛び入りで参加した際、女性に抱き付いてキスをするなどの行為をした」と報じられており、本当に町長が、嫌がる被害女性に無理やりこうした一連の仕打ちをしたのが事実であれば、警察が「強制わいせつ」を視野に入れて捜査をするのは当然のなりゆきと言えます。
当会が追及しているセクハラ問題では、前橋市役所の男性の管理職員が女性嘱託職員の胸を宴席でもんだことで、被害を受けた女性職員は警察に被害届を出しました。この場合は周囲いた他の職員らも目撃しており身体的接触は明らかですから「強制わいせつ」に該当することになります。
学校や職場等におけるセクハラ問題の撲滅に向けて、当会は今後とも尽力していく所存です。
【7月28日追記】
みなかみ町議会が町長不信任案を可決したことを報じる7月28日の新聞各紙の群馬版記事です。
【市民オンブズマン事務局からの報告】
※参考資料「みなかみ町議会議員名簿」(平成30年6月8日~)
**********
<議員名簿>
議席 氏 名
01 星野 宗央
02 田村 かつ子
03 鈴木 章二
04 吉澤 幸男
05 本多 公保
06 桑原 一郎
07 �供ゝ徃�
町議17人が全員出席し、13人の賛成、4人(鈴木章二、桑原一郎、田村かつ子、戸田宣男)が反対。出席議員の4分の3以上が賛成し、可決しました。
前回6月5日の定例会における町長不信任案の模様は次のブログを参照ください。
○2018年7月17日:みなかみ町長セクハラ事件で露呈した“造反”共産町議らの事後処理から見えてくる表と裏の使い分け↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2699.html
■それでは7月27日時点でのマスコミ各社の記事を見てみましょう。
**********毎日新聞2018年7月27日 地方版
前田・みなかみ町長セクハラ問題 不信任案きょう再提出 可否は不透明 臨時議会 /
みなかみ町の前田善成町長(50)が町内の女性にセクハラ行為をしたとして被害届を出された問題で、27日に開かれるみなかみ町の臨時議会で、町長の不信任決議案が提出される見通しになった。提出は6月定例会に次いで2回目。前回は、可決に必要な「4分の3」に届かず否決されたが、今回は可決の公算が大きい。ただ、可決された場合、町長が議会を解散できるため、4月に続き町議選となることに慎重な議員もおり、情勢は不透明だ。【鈴木敦子】
「町長と議会との関係はもはや修復不可能」。前回不信任案に賛成した議員は今回も賛成する意向を強調する。別の議員も「自ら引き起こした問題の重大性を認識していない。町長としての資質に欠ける」と厳しい目を向ける。
一方、前回反対した議員は「警察の捜査の結果を待つべきだ。議会として先に判断するのは適切ではない」と話し、今回も反対する予定だという。別の議員は「結局のところ、まだ何も分かっていない」として不信任案自体に疑問を呈する。
前回、反対した6人のうち2人が共産党議員だった。このうち1人は、セクハラなどの人権侵害を追及してきた「党の方針に背いた」責任を取り、採決の3日後の6月7日に議員辞職した(←当会注:ただし、共産党の利根沼田委員会は、同議員の党籍は保留中らしい)。もう1人は「認識が甘かった」と反省を口にしており、今回は賛成する見込み。
可決された場合、町長は議会を解散することができる。町議選は4月にあったばかりのため、再び選挙となることに慎重な議員もいる。
★地元学校組合も苦言
26日に開かれた利根商業高校(みなかみ町)を運営する「利根沼田学校組合」の理事会で、理事長の前田善成・みなかみ町長(50)を巡るセクハラ疑惑に対し、他の理事が「生徒への影響を考え、自ら身を引くべきではないか」と苦言を呈する一幕があった。
組合の理事は、沼田市長▽片品村長▽川場村長▽昭和村長▽みなかみ町長の5人で構成され、代々、理事長は高校が設置されているみなかみ町長が務めてきた。
理事会は非公開だが、出席者によると、理事の一人が「来春の入学者が減ったらどうするのか。高校存続のためにも(前田町長は)いったん理事長を辞めた方がいいのでは」と提案した。それに対し、前田町長は「理事長を全うしたい。来春の入学者が減ったらその時点で考える」と答えたという。前田町長は理事会後、毎日新聞の取材に「事務局に聞いてほしい」と述べるにとどめた。
理事らによると、利根商の生徒や保護者からも批判的な意見が出ているという。【鈴木敦子】
★13人賛成で可決 全員出席なら
町長に対する不信任決議案は、議員の3分の2以上が出席した状態で4分の3以上が賛成すると可決される。みなかみ町の場合、現在の議員は17人。11人以上の出席が必要。17人全員が出席した場合は13人以上の賛成で可決される。
可決した場合、町長は10日以内に失職するか、議会を解散できる。解散すると40日以内に町議選が行われる。選挙後初招集の議会で再び不信任案が可決されれば、町長は失職する。この時の議決は4分の3以上の賛成ではなく、過半数で成立する。
解散せずに失職した場合は50日以内に町長選が行われる。前町長は再出馬できる。
**********産経ニュース2018年7月27日10:42
【みなかみ町長セクハラ問題】前田町長への不信任決議案、可決される
↑群馬県みなかみ町の前田善成町長↑
群馬県みなかみ町の前田善成町長(50)が女性にセクハラ行為をしたとされる問題をめぐり、27日に開かれた臨時町議会で前田町長に対する不信任決議案が提出され、可決された。
町議17人が全員出席し、13人の賛成、4人が反対。出席議員の4分の3以上が賛成し、可決に必要な票が集まった。
**********毎日新聞2018年7月27日 11時02分(最終更新 7月27日 16時55分)
みなかみ町 セクハラ行為町長 不信任、異例2回目で可決
↑前田善成町長=群馬県みなかみ町役場議場で2018年6月5日、畑広志撮影↑
群馬県みなかみ町の前田善成町長(50)が町内の団体の女性職員にキスなどのセクハラ行為をしたとして強制わいせつ容疑で被害届を出された問題を巡り、みなかみ町議会は27日の臨時議会で町長の不信任決議案を可決した。賛成は議員17人のうち、可決に必要な4分の3(13人)以上の13人で、前田町長は10日以内に議会を解散しなければ失職する。
不信任案は6月定例会でも提出されたが小差で否決。2回目で可決という異例の事態となった。
不信任決議案は、セクハラ問題で町の観光地としてのイメージが失墜し、町長と町職員との信頼関係も失われているなどとして「町政の一日も早い正常化、町政に対する信頼を取り戻すことが急務」としている。
前田町長を巡っては、4月18日夜、町内の飲食店で開かれた団体の送別会の2次会に飛び入りで参加し、女性職員に抱き付き、キスをしたとされる。女性は5月2日に県警に被害届を出した。町長は自身のブログなどでキス自体は認めたが「女性から好意があったと思い込んだ」「セクハラ的、犯罪的なものではない」と主張してきた。
議会は5月に辞職勧告決議案を全会一致で可決したが、6月の不信任決議案は18人中6人が反対に回り否決された。その後、反対した共産党議員2人のうちの1人が「セクハラ問題の根絶を目指す党の立場に反する行為だった」として議員を辞職した。【鈴木敦子】
**********NHK News Web 2018年07月27日12時29分
みなかみ町長の不信任決議案可決
群馬県みなかみ町の前田町長が町内の団体の女性職員にセクハラ行為をしたと指摘されている問題で、町議会は27日、町長に対する不信任決議案を可決しました。
この問題は、ことし4月群馬県みなかみ町の前田善成町長(50)が、町内の団体の送別会の二次会で、団体の女性職員に無理やり抱きついてキスをしたと指摘されているものです。
町議会は先月、町長に対する不信任決議案を否決していましたが、議員の1人が27日開かれた臨時議会に改めて不信任決議案を提出し、「多くの町民から町長の退陣を望む意見が寄せられ、町政も停滞している」と述べました。
これに対し議案に反対する議員たちは、「真相はわかっていない」などと述べました。
このあと、議長を含む17人で採決が行われ、賛成13、反対4で、賛成が可決に必要な出席議員の4分の3を上回り、前田町長に対する不信任決議案は可決されました。
これにより町長はみずから辞職するか、地方自治法に基づいて10日以内に町議会を解散するか、解散せずに失職するか、選択を迫られることになります。
町議会を傍聴した男性は、「不信任決議案が可決されたのだから、町長はみずから辞職して、混乱を収めるべきだ」と話していました。
群馬県みなかみ町の前田町長は27日記者会見し、今後の対応について後援会と相談して決める考えを示しました。
この中で前田町長は、「職責を全うすることで責任を果たしたいという気持ちに変わりはない」と述べる一方で、みずからが辞職するか、町議会を解散するかは、後援会と相談して判断する考えを示しました。
また、27日の不信任決議で町政や観光に影響が出ているという指摘については、「多少の影響は出たと思うが、それほど大きな影響が出ていることを示す数字はない」と述べました。
一方、みなかみ町議会の小野章一議長は記者団に対し、「町長を続けたい気持ちがあるにしても、不信任決議を受けた以上は、改めて信を問うため早期の辞職をお願いしたい」と述べました。
**********朝日新聞デジタル2018年7月27日12時58分
町長のセクハラ問題、不信任案を可決 群馬・みなかみ
群馬県みなかみ町の前田善成町長(50)が4月、町内の団体職員の女性に酔ってキスをした問題で、町議会は27日に臨時会を開き、町長の不信任決議案を可決した。前田町長は議長から通知を受けた日から10日以内に町議会の解散か、失職かを迫られることになった。
セクハラ問題発覚後の5月の臨時会では辞職勧告決議案が可決されたが、前田町長は「町のために一生懸命仕事をさせてほしい」などと辞職を否定。6月の定例会で提出された不信任決議案は否決されていた。再提出された不信任決議案は、「役場職員との信頼関係が失われ、入札の延期など行政が滞っている。観光地としてのイメージも失墜し、夏の観光、秋の紅葉シーズンを控えて観光に携わる人たちから不安の声が聞かれる」「町政の一日も早い正常化と、町政への信頼を取り戻すことが急務である」などと理由を挙げた。
この問題では、セクハラ被害を受けた女性側からの被害届を受け、県警が強制わいせつ容疑で捜査を続けている。(泉野尚彦)
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■セクハラ(セクシャルハラスメント)は、パワハラ(パワーハラスメント)、モラハラ(モラルハラスメント)、アカハラ(アカデミックハラスメント)などと比べると、かなり以前から問題提起されており、最近の男女雇用機会均等法の施行に伴い、その法的な定義が指針として明示されており、かなり確立されていると言えます。
とりわけ男女が共に業務に従事する職場では、異性が嫌がる言動を避けるのはエチケットというより、もはや行動規範の基本として認識すべきです。
か? 働く人の気持ちに反する「性的な言動」がなくても、仕事ができるのは明らかです。ですから、人が嫌がる言動は避ける、というのが基本です。
にもかかわらず、群馬県内の自治体という職場で、未だにこうしたセクハラ事件が発生するのは、まだまだセクハラの認識面において後進性が根強く残っている証拠です。
男女雇用機会均等法に基づく厚労省のセクハラ防止のための指針では次の措置を義務付けています。
①事業主の方針の明確化及びその周知・啓発
②相談体制の整備
③事後(問題が起きてから)の迅速かつ適切な対応
④相談者・行為者等のプライバシーを保護、相談者の不利益取り扱いの禁止の周知・啓発
■そして、セクハラの中でも、抱き付き、キス、スカートめくりなどの身体的接触は、違法性が認定されるケースが圧倒的多数です。これはセクハラの次元を超えて「強制わいせつ罪」という犯罪行為になります。
今年5月にも、辞任した財務事務次官のセクハラ問題について「セクハラ罪という罪はない」「殺人とか強制わいせつとは違う」などと言い放ち、いまだに財務大臣の席に居座っている御仁がおりますが、セクハラ問題の本質が理解できないこうした常識外れの発言がまだまだ我が国には、それも国の行政組織内で罷り通っていることに改めて呆れてしまいます。
みなかみ町長のセクハラ事件の場合では、「4月18日夜、町内の団体の飲み会(送別会の2次会)に飛び入りで参加した際、女性に抱き付いてキスをするなどの行為をした」と報じられており、本当に町長が、嫌がる被害女性に無理やりこうした一連の仕打ちをしたのが事実であれば、警察が「強制わいせつ」を視野に入れて捜査をするのは当然のなりゆきと言えます。
当会が追及しているセクハラ問題では、前橋市役所の男性の管理職員が女性嘱託職員の胸を宴席でもんだことで、被害を受けた女性職員は警察に被害届を出しました。この場合は周囲いた他の職員らも目撃しており身体的接触は明らかですから「強制わいせつ」に該当することになります。
学校や職場等におけるセクハラ問題の撲滅に向けて、当会は今後とも尽力していく所存です。
【7月28日追記】
みなかみ町議会が町長不信任案を可決したことを報じる7月28日の新聞各紙の群馬版記事です。
【市民オンブズマン事務局からの報告】
※参考資料「みなかみ町議会議員名簿」(平成30年6月8日~)
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<議員名簿>
議席 氏 名
01 星野 宗央
02 田村 かつ子
03 鈴木 章二
04 吉澤 幸男
05 本多 公保
06 桑原 一郎
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