市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

顧客の線量計購入費を払わず電柱敷地料も見直さずコスト削減の自助努力無しに電気代を上げる東京電力

2012-06-21 21:58:00 | 前橋Biomass発電問題・東電福一事故・東日本大震災
■平成24年6月7日に突然7月1日から平均10.28%値上げをするという東電のチラシが、電気料金通知と一緒に届いた為、6月11日に電気料金値上げ中止要請書及び公開質問をFAXで東電に送っておきました。すると、6月20日午後6時54分に、東電お客さま相談室からメールで返事が来ました。
==========
差出人: echo echo@tepco.co.jp
宛先: ogawakenpg ogawakenpg@aol.com
送信日時: 2012/6/20, 水, 18:54
件名: 【東京電力】電気料金値上げ中止要請及び公開質問に対するご回答

小川 賢 様

 昨年の弊社原子力発電所の事故により、大変なご迷惑とご心配を長期間に亘りおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。また、平素は当社事業にご理解とご協力をいただき誠にありがとうございます。

 この度、電気料金値上げ申請要請書および公開質問をFAXにて承りましたので、以下のとおり、ご質問内容に回答させていただきます。

(1)弊社は、現在、安定供給に努めるとともに、福島第一原子力発電所の安定状態の維持や、被害者のみなさまへの迅速・適切な損害賠償の実施に全力で取り組んでおり大変恐縮ではございますが、線量計の購入費用の負担につきましては、個別のご要望にはお応えしかねる状況でございます。

(2)ご指摘の電柱敷地料につきましては、NTTと当社の電柱の形状,土地に与える影響が同様であることから、電気通信事業法(施行令第5条)に基づく全国一律の政令単価を準用しており、社会通念上、公平妥当な価格であると考えております。

 弊社は、引き続き原子力事故の早期収束、電気の安定供給の確保などの重要課題に、全社一丸となって取り組んで参ります。これからもご理解を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

**********
 東京電力株式会社
 お客さま相談室
  050-3066-3033
**********

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■呆れました。線量計購入費用は、個別対応しないというのです。また、電柱敷地料については、NTTの電話線用の電柱の法令タリフを準用して、見直しをするつもりはないというのです。そもそも、畑に設置された電柱は草刈りや農作業の邪魔になり、電柱敷地料なるものは迷惑料だと思っている方は多いと思います。

 一見、丁寧な文体で書いてある東電のお客さま相談室からの返事レターですが、よく読むと上からの目線を感じます。東電は、放射能を撒き散らしておきながら、顧客がやむなく購入した線量計の購入費用の弁済をせずにコスト削減をはかり、電柱敷地料も値上げせずにコスト削減をはかるくせに、電気料金だけ値上げというのはどうしても合点がいきません。

■折から、6月20日に東京電力が福島第1原発事故に関する社内事故調査の最終報告書を公表しました。来週の株主総会の前に、駆け込みで原発事故対応のとりあえずの幕引きを図ろうという魂胆です。

 報告書は、昨年6月に発足した東電の社内調査委員会(委員長・山崎雅男副社長が約1年間をかけて、延べ約600人の社員への聞き取り調査や、炉心溶融のコンピューター解析などをもとにまとめたとされています。

 A4判352ページの本文をはじめ添付資料を含め計約1200ページに及ぶ大作ですが、報告書の中で、東電は事故原因に関して「津波への想定が甘く、過酷事故対策の備えも不十分だった」ことを渋々認めたものの、冷却注水の対応ミスについては「事故拡大を招くような対応の誤りはなかった」と、人災との見方を否定しました。1、3号機の非常用冷却装置の操作について、実際には、政府の事故調査・検証委員会から「運転員に適切な経験がなく、訓練も受けていなかった」と指摘されているのに、東電は「教育訓練や実務で習得した知識を活用し、適切に操作した」と報告書で反論しています。

 実際には、津波襲来以前に地震で、緊急用電源供給の為の鉄塔が倒れたり、配管が耐えられず破壊していたことがわかっているのに、東電は「安全上重要な機能を有する主要な設備は、地震時および地震直後において安全機能を保持できる状態にあり、地震による損傷は確認されていない」と言いのけています。

 つまり、絶対に安全などと根拠もなく言い続けていながら、津波の襲来で非常用電源を失い、想定していた設備や操作手順が使えず、迅速な原子炉減圧や冷却を行うことは困難だったとして、天災が主原因だと、東電はこの期に及んでも言い逃れをしているのです。

 2号機からの放射性物質の大量放出の経緯については、3号機の水素爆発によってがれきが飛散した状態でベントに必要な空気作動弁が閉じてしまい、ベント作業に失敗したため、3月15日午前6時14分ごろ、大きな衝撃音が発生し、ほぼ同時期に圧力容器の圧力が低下したことを認めていますが、それらはみな天災のせいにしており、勝俣恒久会長ら経営トップの責任問題には、ほとんど踏み込みませんでした。

 さらには、事故直後の菅直人前首相の現場視察や、吉田昌郎前所長への問い合わせが相次いだ、などとして、官邸の介入を「現場実態からかけ離れた要求で、所長を(現場と官邸対応で)板挟みにするばかり。事故収束の結果を改善するものではなかった。結果的に無用の混乱を助長させた」と指摘し、「事故対応における大きな課題で、当社を含め関係者は大いに反省すべきだ」と連帯責任を強調しました。

■我が国史上に残る悲惨な事故を起こしながら、早くもこうした無責任な報告書を出して、幕引きを図ろうとする東電の対応には憤りを覚えます。そこで、再度、次の公開再質問を東電に送っておきました。

**********
                  平成24年6月21日
東京電力株式会社
 お客さま相談室 御中
 TEL 050-3066-3033 E-mail echo@tepco.co.jp
                  〒379-0114
                  群馬県安中市野殿980番地
                  小川 賢
電気料金値上げにかかる公開再質問について
前略 東京電力福島第一原発事故で、ここ安中市の私の農地もセシウム汚染に悩まされており、収穫する農作物に含まれる放射線レベルに不安を抱いています。
 さて、平成24年6月7日の電力料金通知といっしょに、「電気料金値上げのお願い」と題するチラシが配布されてきましたので、6月11日付で電気料金値上げ中止の要請と航海質問をFAXで貴社に提出していたところ、6月20日の夜、貴社お客さま相談室から返事をいただきました。迅速な回答に深謝申し上げます。
 つきましては、再度、公開質問を差し上げますので、大変恐縮ですが平成24年6月30日(土)までに必着で書面にてご回答を賜りたくよろしくお願い申し上げます。
          記
(1)線量計の購入費用負担について
 線量計は本来、東電福島第一原発事故が発生しなければ、必要のない機材でした。貴社の「原発は絶対安全」という説明を信じていたのに、このような事態に遭遇してしまいました。この責任は貴社に存すると思います。線量計の購入費用分約15万円を今後、分割でかまいませんので、また、金利は含めなくてかまいませんので、電力料金から割り引いていただけるでしょうか?
(2)公的組織の原発による放射能汚染対策の費用補償について
 我が家のある安中市では、東電福島第一原発事故発生以降、簡易型線量計等による市内各地の保育園や小中学校等、公的施設を中心とした場所の放射線レベルの定期的な定点測定、市内浄水場の水道水や浄水発生土の放射性物質の定期的な測定を実施しています。6月から、簡易型線量計の市民への貸し出しサービスも開始しました。こうした原発事故由来の対策費用について、安中市はまだ貴社に請求していないようですが、安中市が貴社にこうした費用負担を求めた場合も、個別の要望として拒否するのでしょうか。それとも、公的機関からの要望だから、拒否しないのでしょうか。
(3)電柱敷地料について
 電力料金値上げの動きに対して、我が家も支出面でいろいろ努力をして、家計の合理化努力を行なっております。そのひとつとして、電柱敷地料については、値下げにも応じる覚悟です。お願いしたかったのは、一律に電気通信事業法(施行令第5条)を硬直的に準用するのではなく、たとえば、我が家の畑にある電柱等の敷地料も値下げしてかまいませんから、電力料金値上げを思いとどまっていただけるでしょうか?
 貴社が引き続き原子力事故の早期収束、電気の安定供給の確保などの重要課題に取り組むには、顧客との信頼関係が重要だとおもいます。ぜひ、上記について貴社の見解をお聞かせください。
以上
**********

■返事がきたら、ご報告します。

【ひらく会情報部】

※参考資料
【電気通信事業法施行令】(昭和六十年四月一日政令第七十五号)
最終改正:平成二〇年七月二日政令第二一四号
(土地等の使用の対価の額の基準)
第五条  法第百三十二条第二項第五号 の対価の額の基準は、別表第一のとおりとする。
<別表第一 (第五条関係)>
一 山林
 種類/単位/金額(年額)
●裸線又は被覆線/本柱一本ごとに/1,210円
●ケーブル/本柱一本ごとに/870円
二 山林以外の土地
 種類/単位/金額(年額):田・畑・塩田・宅地・その他
●本柱/木柱(H柱又は人形柱を除く。)、コンクリート柱若しくは鉄柱一本又は鉄塔の使用面積1.7平方メートルまでごとに/田1,870円 ・ 畑1,730円 ・ 塩田360円 ・ 宅地1,500円 ・ その他180円
●本柱/H柱又は人形柱一本ごとに/田3,740円 ・ 畑3,460円 ・ 塩田720円 ・ 宅地3,000円 ・ その他360円
●支柱又は支柱/一本ごとに/田1,870円 ・ 畑1,730円 ・ 塩田360円 ・ 宅地1,500円 ・ その他180円
●附属設備/線路保護用柱、水底線標示柱、支線柱、標柱又は標石一本ごとに/田1,870円 ・ 畑1,730円 ・ 塩田360円 ・ 宅地1,500円 ・ その他180円
●附属設備/ハンドホール又はマンホール一個ごとに/田3,740円 ・ 畑3,460円 ・ 塩田720円 ・ 宅地3,000円 ・ その他360円
●その他の設備/使用面積1.7平方メートルまでごとに/田1,870円 ・ 畑1,730円 ・ 塩田360円 ・ 宅地1,500円 ・ その他180円
三 土地に定着する建物その他の工作物線路を支持する場所一箇所ごとに 年額 1,500円

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内部被曝のリスクをアピールし続ける桐生市議に対する除名動議の陰で見失われる放射線被害の現実

2012-06-20 14:31:00 | 前橋Biomass発電問題・東電福一事故・東日本大震災
■桐生市の市議会議員の「放射能汚染地域に住む人の血って、ほしいですか」というツイッターでの呟きが物議をかもしています。どうやら6月20日の桐生市議会6月定例会の本会議で、市議17人が連名で提出した除名動議が可決される見通しだということです。

**********スポニチ2012年6月20日 07:07
女性市議除名へ ツイッターで「放射能汚染地域に住む人の血、ほしいですか」
 群馬県桐生市議会(定数22)は20日の本会議で、インターネットの短文投稿サイト「ツイッター」に市役所前の献血車の写真とともに「放射能汚染地域に住む人の血って、ほしいですか」などと投稿した庭山由紀市議(43)の除名動議を採決する。
 市議17人が連名で提出しており、可決の見通し。
 市議会事務局によると、庭山市議は2期目の無所属。5月25日の投稿後、多数の抗議や苦情が議会などに寄せられ、6月10日に除名を求める懲罰動議が提出された。
 庭山市議は各派代表者会議で「桐生市は汚染地域で、住民は内部被ばくしている。訂正も謝罪もしない」などと話した。
 桐生市は、自然界からの被ばくを除く追加線量が年間1ミリシーベルト以上の地域がある「汚染状況重点調査地域」に指定されている。
**********

■住民の意見を代表する桐生市議会としては、圧倒的多数決で庭山市議を村八分にする動きがどうにも止まらないという状況のようです。筆者は庭山市議とは面識がありませんが、念のため、同市議のツイッターhttp://twitter.com/#!/niwayamayukiと問題とされる記事http://yfrog.com/nx41iyfjを確認してみました。また、同市議のブログhttp://niwayamayuki.cocolog-nifty.com/も拝見しました。

 筆者が同市議の記事を拝見したところ、なぜ、こんなにも反発を受けるのかが理解できました。日本の、それも保守色の強い群馬県の地方都市で、このような発言をすると、必ず抑圧しようという力がかかるからです。おそらく、大都市圏であれば、これほど問題にされないはずです。

 とくに同市議のブログで平成24年6月19日付の群馬県の大澤正明知事あての「がれき受け入れ中止要請書及び公開質問状」などは、よくまとまっており、ぜひ知事からの回答を知りたいところです。

■今回は、「放射能汚染地域に住む人の血って、ほしいですか」というツイッター記事が波紋を呼んでいますが、問題なのは、内部被曝をした人たちの献血について、ガイドラインが全く示されていないことです。

 献血といえば、筆者はかつて社会貢献の一環として献血協力を自分自身に課して、50回以上献血に勤しみ、日本赤十字群馬支部から表彰してもらったことがあります。ところが、筆者は1998年8月から2000年4月までサウジアラビアで暮らし、2000年5月から2002年7月までスペインで暮らしていた為、それ以降、献血をしたくても出来ない身体とされてしまいました。生涯100回の献血を目指していた筆者にとって、極めて残念でなりません。

 ときどき、駅前で献血車を見かけ、「輸血用血液が足りませーん。献血をお願いしまーす」と呼びかけられると、大変さびしく感じます。あるとき、もしかしたら献血ができるようになったかもしれない、と、テントの下の献血窓口で献血希望を口にしたところ、アンケート用紙を渡されました。もしかして、もう、あの質問項目はなくなったかもしれない、と思いつつ、アンケート項目をよく見ると「1980年以降のヨーロッパの国々の海外滞在(渡航)歴・海外居住歴」というのがあり、断念しました。

 日赤によると、「アイルランド、イタリア、オランダ、サウジアラビア、スペイン、ドイツ、フランス、ベルギー、ポルトガルに、昭和55年(1980年)から平成16年(2004年)までに通算6ヵ月以上の滞在(居住)歴のある方」は献血できないことになっているからです。

 この理由については、日赤のホームページhttp://www.jrc.or.jp/donation/refrain/detail/detail09.htmlに次のとおり詳しく述べられています。

**********
■変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)について 近年、英国を中心に発生している変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)については、輸血による伝播に関して未知の部分が多い一方、牛海綿状脳症(BSE)との関連も強く指摘されていることから、安全が確認されるまでの間、BSEが発生している下記の欧州諸国に滞在(居住)された方の献血をご遠慮いただいています。
(1) 英国に昭和55年(1980年)から平成8年(1996年)までに通算1ヵ月(31日)以上の滞在歴のある方。
(2)英国に平成9年(1997年)から平成16年(2004年)までに通算6ヵ月以上の滞在(居住)歴のある方。(通算6ヵ月の計算には(1)(3)(4)の滞在(居住)歴も含みます。)
(3)アイルランド、イタリア、オランダ、サウジアラビア、スペイン、ドイツ、フランス、ベルギー、ポルトガルに、昭和55年(1980年)から平成16年(2004年)までに通算6ヵ月以上の滞在(居住)歴のある方。(通算6ヵ月の計算には(1)(2)(4)の滞在(居住)歴も含みます。)
(4)スイスに、昭和55年(1980年)から今日までに通算6ヵ月以上の滞在(居住)歴がある方。(通算6ヵ月の計算には(1)(2)(3)の滞在(居住)歴も含みます。)
(5)オーストリア、ギリシャ、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ルクセンブルグに、昭和55年(1980年)から平成16年(2004年)までに通算5年以上の滞在(居住)歴のある方。(通算5年の計算には(1)(2)(3)(4)(6)の滞在(居住)歴も含みます。)
(6) アイスランド、アルバニア、アンドラ、クロアチア、サンマリノ、スロバキア、スロベニア、セルビア、チェコ、ノルウェー、バチカン、ハンガリー、ブルガリア、ポーランド、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニア、マルタ、モナコ、モンテネグロ、リヒテンシュタイン、ルーマニアに昭和55年(1980年)から今日までに通算5年以上の滞在(居住)歴がある方。(通算5年の計算には(1)(2)(3)(4)(5)の滞在(居住)歴も含みます。)
**********

■新潟県赤十字血液センターによれば、「狂牛病(変異型クロイツフェルト・ヤコブ病=vCJD)に関する献血の基準は、“1980(昭和55)年以降、英国、アイルランド、スイス、スペイン、ドイツ、フランス、ポルトガルに通算6ヶ月以上の滞在歴を有する人からは採血しない”となっており、現時点では、輸血でvCJDが感染したという事実はないが、動物実験等からは、血液によるvCJD伝播の危険性も完全には否定できないので、vCJD伝播の機序が明らかとなり輸血の安全性が確認されるまで、予防的措置としてこの基準が使用されている。従って、将来研究が進み、安全性が確認された場合には、再び献血できるようになる可能性はあると思う」ということです。
http://www.asyura.com/sora/bd14/msg/840.html

 この論理によれば、「直ちに危険はないものの、狂牛病に係った牛を食する環境にあった人たちは、輸血による感染の危険性も完全には否定できないので、献血は遠慮戴く。あるいは献血禁止」ということになります。献血という善意の行為であれ、他者への影響を及ぼすリスクが完全に否定できない限り、その善意は否定されるべきである、というひじょうに明解な論理であり、これまで誰もそれに異論を唱えていないところをみると、全員がこの論理を納得して受け入れていることになります。

 筆者も、献血を通じて社会貢献の一助を担いたいと考えていましたが、他者への影響を慮り、最近では献血車の前を通りすぎても、「もうしわけない」という気持ちは薄れてきました。

■今回の桐生市の庭山市議の発信した、内部被曝が否定できない人たちの善意の献血について、警告を発したことは、特段問題とすべきことではないと筆者は考えています。

 むしろ、この警告を真摯に受け止めて、政府や自治体、そして日本赤十字は、医療研究機関等の協力を得て、国民の放射線の内部被曝の実態をきちんと調査し、福島原発事故由来の体外被曝はもとより、その後問題となっているセシウム等の放射性物質を含んだ食材を体内に摂取した場合の体内被曝と、それによる血液への影響についても、真剣に検討する必要があると思います。

 広島、長崎の原爆投下による被爆の影響を調べている放射能影響研究所でも、放射線による被爆者の子どもたちへの遺伝子的な影響について調べる為に、被爆者の子どもたちの血液細胞の保存を行い、今後、数十年間を見据えた調査が必要であるという見解をとっています(本件記事のあとの放射能影響研究所のQ&A参照)。

■1980年代に英国で大発生した狂牛病(BSE)は、当初英国特有の牛の病気だと思われていましたが、やがて、その原因がBSEに感染した牛由来の肉骨粉を飼料として牛が食べたことによるものであることがわかってきました。

 海を隔てたスペインでも、最初はまさか自国で狂牛病が出るとは思っていませんでしたが、2000年に最初の狂牛病の発症が見られると、次々に各地で感染牛が報告され、社会的な大問題となりました。当時の現地報道では、英国での感染状況と肉骨粉使用禁止措置後の感染牛の頭数の変遷を参考に、スペインにおける狂牛病感染牛は今後10年に亘り、トータル500頭以上に上るだろうと報じていました。実際に、その後のスペインでの感染牛の状況はそれを上回る状況になっているようです(本件記事のあとの横浜市衛生研究所のデータ参照)。

 日本でも2001年9月22日にアジアで初めて、感染牛が1頭発見されて以来、現在までに36頭の感染牛が確認されています(厚労省のホームページhttp://www.mhlw.go.jp/topics/0103/tp0308-1.html#22q2参照)。

 3頭の感染牛が摂取した当該代用乳には、原料として肉骨粉は使用されていませんでしたが、BSE発生国であるオランダから輸入された粉末油脂(動物性油脂をカゼイン等の乳たん白と混合し粉状にしたもの)が使用されていたため、代用乳を作っていた高崎市の科飼研に立入り検査が入ったことを記憶しているかたもいると思います。

■このように、海外からの狂牛病の伝播により人間の狂牛病といわれる「異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)」の蔓延というバイオハザードのリスクに対して、今もなお、日赤が献血制限を課しているのに、なぜ、自国の東電福島第一原発事故による国民の外部被曝、そして飲食物の汚染等による内部被曝がもたらしている放射能ハザードに対して、狂牛病と同様なリスク評価をして、献血の基準を設定し、対象者への献血規制を行なおうとしないのか、まことに不思議でなりません。

 その観点からすれば、桐生市議のツイッターでの警告は、傾聴に値すると考えられます。「善意の献血者に対する冒涜だ」などという、テンパーな批判さえたくさん見受けられますが、まず批判すべきは、政府であり自治体であり、そして原因者の東電であり、献血基準を設定しようとしない厚労省や日赤なのではないでしょうか。

■こうした感情的な村八分的バッシングは、きちんと主張できる議員を排除し、議会からまともな討論の機会を排除して、シャンシャンシャンで行政の執行部のいうことを鵜呑みにする議会をますます助長することになります。

 それを食い止めるのは有権者次第ですが、今回、同市議を除名することについて、桐生市電気設備工事会社、新田みどり農協、桐生市農業委員会、みどり市農業委員会、群馬県農協中央会、桐生市区長連絡協議会などからいろいろと要請書や要望書が出されていますが、批判の矛先を取り違えており、これでは、食の安全や医療の安全は確保されません。要請書や要望書は、政府や自治体、東電や日赤宛に提出されるべきものです。

【ひらく会事務局】

※参考資料
【横浜市衛生研究所のHPから抜粋】
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/eiken/idsc/disease/madcow1.html
牛海綿状脳症(BSE)と(新)変異型クロイツフェルト-ヤコブ病について
 いわゆる狂牛病 ( Mad - Cow Disease ) は俗称で、正式な名称は、牛海綿状脳症( bovine spongiform encephalopathy : BSE )と言います。牛海綿状脳症は、牛の進行性の神経系統の疾患で、伝達因子によって感染します。この伝達因子は、細菌でもウイルスでもない、異常なプリオン蛋白であるとされています。
 2004年末までで、牛海綿状脳症の報告の累計数は、英国環境・食品・農事省 ( defra ) の統計によれば、全世界で189,158頭、その内、英国が184109頭(97.3%)、その他の国の合計が5049頭(2.7%)となっています。その他の国の中では、アイルランド1455頭、フランス945頭、ポルトガル916頭、スペイン502頭、スイス455頭、ドイツ363頭などが多いです。日本は14頭でした。これまでの累計報告の大部分は英国からのものでしたが、年間報告については英国からの報告の占める割合は近年低下して来ていて、英国環境・食品・農事省(defra)の統計によれば、2004年には、全世界で792頭に対して英国321頭(40.5%)でした。2004年については、OIE ( the Office International Des Epizooties : world organization for animal health : 国際獣疫事務局 )の統計によれば、英国に次いで、スペイン131頭、アイルランド126頭、ポルトガル92頭、ドイツ59頭、フランス54頭などが多く、日本は5頭でした。
 英国における牛海綿状脳症の流行のピークは、1993年の1月で一週間に約1000頭の牛海綿状脳症の発生が見られました。英国では、当初、牛海綿状脳症に汚染した牛がエサの一部として子牛に与えられた結果、ますます多くの牛が牛海綿状脳症に感染していったと考えられています。
 2001年9月22日には、アジアで初めて、日本の牛が1頭、牛海綿状脳症と確認されています。OIE(国際獣疫事務局)によれば、日本における牛海綿状脳症(BSE)の報告は、2001年3頭、2002年2頭、2003年4頭、2004年5頭であり、2004年末までの累計で14頭となっています。

【公益財団法人 放射能影響研究所のホームページから抜粋】
Q7:
被爆者から生まれた子供(被爆二世)にも放射線の影響があるのでしょうか?
A7:
放射線が被爆者の子供にどのような影響をもたらすかは、被爆後早くから懸念された問題の一つでした。遺伝的影響を検出するための膨大な努力が1940年代後半から開始され、現在も続けられていますが、これまでに調べられた限りでは遺伝的な影響は見いだされていません。しかし、これまでの調査の中には放射線の遺伝的影響を検出するのに適していないものもあったので、このことは必ずしも影響がないことを意味しているわけではありません。
分子生物学における最近の進歩により、遺伝子(DNA)レベルでの遺伝的影響の検出が可能となってきました。そこで放影研では、遺伝的影響の調査のために血液細胞の保存を行っています。
被爆者の子供の死亡およびがん発生に関する追跡調査も継続して行われています。また、成人になって発症する生活習慣病について、親の放射線被曝の影響が見られるかどうかを明らかにするために、2002年から2006年にかけて被爆者の子供の臨床健康診断調査が初めて行われました。これまでのところ、成人期における疾患に放射線に関係する過剰例数は見られていませんが、この調査集団はまだ比較的若いので、結論を出すには更に数十年間の調査が必要であると思われます。


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不祥事をものともせず31年ぶりのセンバツ出場に向けて1億円以上集めた高崎高校同窓生の心意気

2012-06-19 12:53:00 | 国内外からのトピックス
■6月15日に、群馬県立高崎高等学校野球部甲子園出場後援会から、封筒が届きました。中には、第84回選抜高等学校野球大会出場協賛御礼のレターと決算報告書、そして高崎高校新聞部が発行したスポタカ特集号、そして出場記念品としてTAKASAKIのロゴ入りのタオルが同封されていました。報告書には、協賛金として106,978,508円の数字がありました。

 31年前、高高野球部我1981年の選抜大会初出場を決めた際に集まった寄付金約1億円の残額の一部約2000万円が野球部後援会に配分されましたが、その殆どが使途不明になったため、群馬県立高崎高等学校野球部甲子園出場後援会としては、今回の寄付金目標を6000万円に設定していました。これには使途不明金の処理を巡る当時の後援会幹部を相手取った調停の結果による和解金550万円が含まれてはいませんでしたが、今年1月28日の同窓会総会でスタートし、2カ月足らずの間に慌しく行なわれた募金活動でしたが、和解金充当分550万円を差し引いても1億円を超える浄財が集まったことは、高高同窓生の心意気を如実に表しています。

**********
第84回選抜高等学校野球大会出場協賛御礼
 先般、本校野球部の甲子園出場のための募金に際し、大変厳しい経済情勢の中にもかかわらず、皆様から物心両面にわたり絶大なるご協力をいただき、誠に有り難く衷心より御礼申し上げます。
 残念ながら初戦を飾れませんでしたが、高高らしく爽やかで溌刺とした戦いぶりは多くの人たちに感動を与えたことと思います。また、二日間の順延にもかかわらず多くの方々のご参集と盛大なご声援をいただき、この度は応援団「優秀賞」に輝くことができました。重ねて御礼申し上げます。
 皆様の温かいご支援を肝に銘じながら、生徒たちは今回の貴重な経験を活かして更なるステップアップを図り、春夏連続出場するとともに、甲子園での雪辱を果たすことを心から願っております。
 さて、皆様方からいただきました貴重な協賛金の右記のとおり会計報告をさせていただきました。残金につきましては、野球部を中心に、本校部活動振興のため役立てていきたいと存じます。
 今後とも高崎高校並びに野球部に対しまして、変わらぬご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
 平成24年6月吉日
           群馬県立高崎高等学校野球部甲子園出場後援会
                会長  前同窓会長   原   浩一郎
                顧問  元同窓会長   横 田 英 一
                副会長 同窓会長    佐 藤 和 徳
                同  PTA会長    児 玉 太郎彦
                同  野球部保護者会長 島 田 雅 典
                同  野球部後援会長  若 山   享
                同  野球部OB会長  川 手 義 昭
                同  教育後援会長   清 水 英 徳
                同  校長       羽 鳥 進 一

**********
【第84回選抜高等学校野球大会決算報告書】
<収入の部>
 科目       金額(円)    備考
①補助金      5,889,040   群馬県/高崎市/毎日新聞社/高野連
②協賛金     106,978,508   同窓会/野球部OB会/野球部後援会/野球部保護者会/PTA/保護者会OB会/教育後援会/翠巒体育会/一般協賛者
③雑収入         108   利息
  計      112,867,656
<支出の部>
 科目       金額(円)    備  考
①選手団派遣費   10,638,685  旅費交通費、宿泊費、現地滞在費他
②応援団経費    33,646,659  応援生徒経費、メガホン、入場券他
③選手用具費    3,251,094  ヘルメット、バット、ボール、用具他
④総務費      1,547,549  事務局人件費、事務処理費、振込手数料他
⑤印刷費      4,892,095  趣意書、封筒代、礼状等印刷費、記念誌他
⑥通信費      2,224,300  郵送料、切手、はがき、記念誌郵送料他
⑦諸経費      2,376,402  広告費、会議費他
⑧施設整備費    4,199,710  ピッチングマシン、物置、バッティングケージ代他
⑨記念品代     6,278,860  協賛者記念品
⑩雑費        391,820  協賛者振込手数料
  計       69,447,174
<収支決算>
  収入総額      支出総額    差引残額
  112,867,656円 - 69,447,174円 = 43,420,482円
<残余金処理>
①同窓会へ寄付     31,420,482 屋内練習場建設、母校援助
②教育後援会へ寄付   12,000,000 野球部等部活動、その他生徒活動支援
 処理合計       43,420,482
上記のとおり収支決算を報告いたします。
         群馬県立高崎高等学校野球部甲子園出場後援会
                  会 長  原  浩一郎
監査の結果、上記の報告に誤りのないことを認めます。
平成24年5月10日
                  監 査  浅 沼 孝 章
                  監 査  松 岡 光 弘

**********

■春のセンバツでは、残念ながら初戦を突破できませんでしたが、いよいよ夏の甲子園大会も7月7日から始まります。高高同窓生に決算報告が届いた日と同じ6月15日に、第94回全国高校野球選手権大会の群馬大会の組み合わせ抽選会が前橋市のベイシア文化ホールで県内68チームが集って行なわれました。http://www2.asahi.com/koshien/94/gunma/

 高崎高校はAブロックに所属し、7月9日(月)14:00から、前橋市民球場で伊勢崎清明高校と対戦することに決まりました。高校球児の皆さんの溌剌としたプレーを期待したいと思います。


高崎高校新聞部の突撃取材で貴重な情報満載の「スポタカ」センバツ出場記念号。

【ひらく会情報部】

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恣意的に除染の必要な区域を無視した?安中市の放射性物質対策

2012-06-13 23:32:00 | 前橋Biomass発電問題・東電福一事故・東日本大震災
■安中市では5月21日の広報あんなか「おしらせ版」と一緒に「安中市における放射性物質対策について」と題する資料を市内全戸に配布しました。それをみると、安中市には「局所的に放射線量の高い場所が認められるものの、現在のところ国の定める除染が必要な毎時0.23マイクロシーベルト以上の面的区域は存在しない」と一方的に断定しており、初めから除染対象区域はない、という結論を導くために、このような「面的」という表現を都合よく解釈して、除染対策をさぼろうという魂胆で、このような資料を市民に配布したのではないか、というふうにも考えられます。
 安中市はこの資料を5月29日にホームページ上でもアップしました。
http://www.city.annaka.gunma.jp/news/taisaku.pdf

 それでは、安中市の放射性物質対策の全文を吟味してみましょう。

**********
■安中市における放射性物質対策について
 平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)に伴い、福島第一原子力発電所が事故を起こしました。これにより放出された大量の放射性物質は、主に東北地方と関東地方に飛散し、ここ群馬県の一部においても環境の汚染が生じました。
 国は、長期的な目標として、追加被ばく線量が年間1ミリシーベルト(※注1)以下、面的に(※注2)毎時0.23マイクロシーベルト未満(高さ1m)になるよう目標を掲げ、この目標を達成するために「時間や自然現象による減衰」、「除染」を手段としています。この水準を超える区域については、国と協議のうえ除染実施計画を策定し、自然減衰の監視あるいは面的な除染を行うこととなっています。
 安中市では、「平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法」に基づく汚染状況重点調査地域(※注3)の指定を受け、市内各地の面的な測定調査を行ってきましたが、局所的に放射線量の高い場所が認められたものの、現在のところ市内には国の定める除染が必要な面的区域は存在しません
 本紙では、事故以後の経緯と調査結果についてお知らせします。
 なお、今後の安中市における放射性物質対策については、広報等で随時お知らせしていきます。

■平成23年
 3月 ○福島第一原子力発電所事故
    ○水道水の検査を実施(不検出)
    ○群馬県による県産農産物の検査
 6月 ○小中学校、保育園等を中心に47地点で空間放射量の定点測定を開始
    ○小中学校のプール水の検査を実施(不検出)
    ○市内浄水場の浄水発生土の放射性物質の測定を実施(基準値以下)
 7月 ○一般廃棄物焼却施設・し尿処理施設の焼却灰の放射性濃度測定(基準値以下)
 8月 ○放射性物質汚染対処特別措置法公布(平成24年1月1日全面施行)
    ○小中学校、保育園等子どもに関係する市有施設は、側溝や雨樋など周辺より比較的放射線量が高い場所の除染を実施
    ○文部科学者による航空機モニタリング調査(※注4)
10月 ○環境省から長期的な目標が示される。
     ・長期的に追加被ばく線量が年間1ミリシーベルト以下とする
     ※1日のうち屋外8時間一木造家屋内16時間滞在の生活を仮定して、毎時0.23マイクロシーベルト未満(高さ1m)
11月 ○市内77地点において空間放射線量を測定
    ○群馬県による県有施設・県管理道路の空間放射線量測定
12月 ○汚染状況重点調査地域の指定を受ける、
    ○群馬県学校給食会による学校給食の検査を実施(不検出)
    ○群馬県による河川、湖の調査
■平成24年
 1月 ○学校給食の自主簡易検査を問始
    ○定点測定の地点を47地点から113地点に拡大
    ○汚染状況重点調査地域に基づく市内の汚染状況の測定調査(※注5)を実施
 2月 ○群馬県による農耕地の放射性物質に係る土壌調査結果公表
    ○文部科学省が松井田支所にモニタリングポスト(※注6)を設置
 3月 ○農地の空間放射線量の測定(※注7)を実施
    ○文部科学省の走行サーベイ(※注8)を借り受けて測定を実施
※注1)シーベルト:放射線の人体に対する影響を表す単位
    1ミリシーベルト(mSv)=1000マイクロシーベルト(μSv)
※注2)面的に:ある一定の広がりをもった範囲で
※注3)汚染状況重点調査地域:県内では、安中市、桐生、沼田市、渋川市、みどり市、下仁田町、中之条町、高山村、東吾妻町、片品村、川場村、みなかみ町の12市町村がこの指定を受けました。
※注4)航空機モニタリング調査:文部科学省と群馬県により、8月23日から9月8日にかけて、高感度の放射線検出器を搭載したヘリコプターで上空からの放射線量の計測が行われ、9月27日には地表1mの高さの値に換算した数値が公表され、
 県内は比較的線量が低いことが判明しました。安中市では一部で毎時0.23マイクロシーベルトを超えている区域があったため、汚染状況重点調査地域の指定を受けて詳細に調査を行いました。
※注5)汚染状況の測定調査:安中市域を1km四方のメッシュ(網の目)に区切り、山林を除いた171メッシュについて測定を行いました。測定は、1メッシュ内1地点を選定し3回の測定(1月19日、2月2日、2月14日)を行い(一斉測定)、この結果をもって比較的高い値が検出された41メッシュについては、さらにメッシュ内で5地点程度を選定して詳細に測定しました(詳細測定)。これらの調査の結果、国が定める面的に除染が必要な区域(面的に毎時0.23マイクロシーベルト(高さ1m)以下)は市内には存在しませんでした。
 なお、市内公立小中学校の校庭について、1月の測定では平均で0.23マイクロシーベルトを超えた学校が4校ありましたが、2月の測定では平均で0.23マイクロシーベルトを超えた学校はありませんでした
※注6)モニタリングポスト:空気中の放射線量を24時間常時監視し続ける測定器。結果については文部科学省が公表しています。
※注7)農地の空間放射線量の測定:メッシュ内複数の地点で農地における放射線値測定を行いましたが、国が定める面的に除染が必要な区域は市内には存在しませんでした。
※注8)走行サーベイ:自動車に設置し、走行しながら放射線の測定が行える測定器。結果については文部科学省から公表されます。
 6月1日から放射線測定器を貸し出します。詳しくは6ページをご覧下さい。

■一斉測定結果一覧
平成24年1月19日、2月2日、2月14日に、同一地点で3回測定した結果の平均値です
測定器:堀場製作所PA-1000 Radi
本測定結果は簡易測定器による測定のため、実際よりも高い数値となる場合があります
測定結果は地表より1mの高さでの値です
単位は毎時マイクロシーベルト(μSv/h)です
○安中地区
測定場所/測定結果/地表の状懲
小俣薬師堂 西/0.091/アスファルト
湯沢橋/0.104/アスファルト
西毛運動公園 少年野球場付近/0.105/芝
小俣公会堂/0.136/アスファルト
高別当公会堂駐車場/0.092/土
米山公園/0.098/砂利
下の尻公会堂/0.097/土
安中駅ロータリー内/0.081/芝
上野尻第二公会堂/0.092/砂利
谷津児童公園/0.103/土
安中字下川原地内/0.077/コンクリート
○原市地区
測定場所/測定結果/地表の状態
嶺公会堂/0.122/コンクリート
久昌寺入口付近/0.124/アスフアルト
馬場児童公園/0.100/土
名山住民センター/0.181/土
郷原宇ニメ田地内/0.133/アスファルト
原市第4区公会堂/0.115/コンクリート
原市市営団地 広場/0.107/土
さとのはら公園/0.232/土
郷原緑地公園/0.190/芝
○磯部地区
測定場所/測定結果/地表の状態
下磯部さざんか団地内公園/0.155/土
念仏橋/0.109/土
ふれあいの家/0.104/コンクリート
恵みの湯/0.142/アスファルト
磯部公民館/0.109/アスファルト
金谷戸公会堂/0.117/土
新寺稚蚕共同飼育所/0.125/コンクリート
磯部駅南口 ロータリー/0.142/コンクリート
○東横野地区
測定場所/測定結果/地表の状態
後小峰公会堂/0.089/コンクリート
咲前神社/0.100/砂利
県道安中富岡線上 字蔵畑地内/0.130/アスファルト
下間仁田新田橋/0.090/土
野殿字中井地内/0.108/アスファルト
蚕絲館/0.130/砂利
文新公会堂/0.116/砂利
東横野グラウンド/0.100/土
鰻橋地区 転作研修施設/0.098/土
久保川橋東 上間仁田字中地内/0.090/土
県道宇田磯部停車場線/県道松井田中宿線 交差点/0.086/アスファルト
下宿住民センター/0.090/砂利
久保公園/0.111/砂利
すみれケ丘公園/0.100/コンクリート
学習の森南側Y字路付近/0.113/アスファルト
新董橋/0.114/アスファルト
南田橋/0.106/アスファルト
○岩野谷地区
測定場所/測定結果/地表の状態
野殿踏切南側交差点/0.084/土
東岩井公会堂/0.075/土
のどの荘北東/0.086/土
大谷 忠霊塔西側/0.076/土
大谷坂組公会堂/0.078/アスファルト
安中市上下水道部雨乞配水池付近/0.082/アスファルト
水境公会堂/0.078/土
福泉寺前/0.116/アスファルト
長坂児童遊園地/0.090/土
野殿字高橋地内/0.076/土
県道吉井安中線 堤池付近/0.080/土
○板鼻地区
測定場所/測定結果/地表の状態
県道箕郷板鼻線 市境付近/0.086/土
古城団地 調整池付近/0.085/土
第九中仙道踏切付近/0.080/砂利
国道18号板鼻東交差点付近/0.088/アスファルト
○秋間地区
測定場所/測定結果/地表の状態
県道一本木平小井戸安中線/宮掛林道交差点/0.212/砂利
県道一本木平小井戸安中線 市境南東/0.204/アスファルト
県道一本木平小井戸安中線上/0.183/アスファルト
県道一本木平小井戸安中線 秋間簡易水道沈砂池/0.209/砂利
風戸峠付近 T字路/0.164/アスファルト
西上秋間字恵宝沢地内/0.132/アスファルト
西上秋間字森熊地内/0.176/アスファルト
長岩集会所/0.152/コンクリート
岩戸山トンネル北西/0.163/土
中秋間 新幹線高架下/0.166/土
旧第1区公会堂/0.173/アスファルト
南般若沢橋付近/0.148/アスファルト
みのりが丘パノラマパーク駐車場/0.123/アスファルト
上苅稲橋南東/0.110/アスフアルト
蛇喰橋/0.164/アスファルト
旧第20区公民館/0.153/土
県道下里見安中線市境付近/0.121/土
農協選果場/0.170/アスファルト
旧第7区集会所南東 鉄塔付近/0.146/アスファルト
秋間公民館/0.142/アスファルト
岩下橋/0.115/土
後平橋/0.137/アスファルト
相水谷津地区児童遊園地/0.129/アスファルト
県道下里見安中線上 下秋間字広町地内/0.121/アスファルト
中秋間字蔵人地内/0.118/芝
秋間農村公園/0.112/アスファルト
自性寺橋北東/0.107/土
○後閑地区
測定場所/測定結果/地表の状態
長源寺 柿平4号橋付近/0.130/アスファルト
西碓氷広域芸道上T字路/0.155/アスファルト
西碓氷広域農道 ゲートボール場付近/0.145/アスファルト
上後閑 小名沢2号橋付近/0.189/アスファルト
上後閑公民館/0.172/アスファルト
県道一本木小井戸安中線上 上後閑字平六地内/0.146/アスファルト
旧第14区公会堂/0.151/コンクリート
旧第15区公民館北側十字路/0.158/アスファルト
三反田橋~伊豆村橋間T字路/0.143/アスファルト
下後閑字牛ノ入地内/0.125/アスファルト
中後閑 市民農園/0.155/土
中後閑如来堂公園/0.163/アスファルト
下後閑字山王地内/0.155/アスファルト
花ノ木橋付近ゲートボール場/0.168/土
○松井田地区
測定場所/測定結果/地表の状態
本町公民館/0.120/アスファルト
西田の池/0.143/砂利
高速バス停留所/0.126/アスファルト
勤労者会館/0.134/アスファルト
いこいの家/0.296/アスファルト塚越団地集会所/0.133/アスファルト
国土交通省前県道/0.185/アスファルト
○臼井地区
測定場所/測定結果/地表の状態
小根山森林公園内/0.190/砂利
川久保団地/0.162/芝
消防第10分団第1部(中横川)詰所/0.159/土
上ノ平橋東(高速道路側道)/0.159/アスファルト
西尾大橋北/0.121/芝
西尾公会堂/0.153/コンクリート
高墓住民センター/0.157/アスファルト
梨ノ木公民館/0.176/砂利
中木公会堂/0.149/砂利
小竹公民館/0.123/コンクリート
平地区多目的集会施設/0.131/コンクリート
国民宿舎裏妙義/0.145/砂利
○坂本地区
測定場所/測定結果/地表の状態
松井田町坂本小字赤芝/0.135/砂利
水谷2号橋北/0.156/アスファルト
碓氷湖駐車場/0.151/アスファルト
坂本浄水場/0.122/アスファルト
坂本公民館/0.117/アスファルト
消防第11分団第1部(原)詰所/0.131/アスファルト
遠入会館/0.113/アスファルト
中区公民館/0.133/土
入牧浄水場/0.112/アスファルト
赤浜橋北/0.108/アスファルト
生活改善センター/0.128/アスファルト
明賀橋東/0.101/土
八風平キャンプ場/0.126/コンクリート
恩賀住民センター/0.133/土
下平生活改善センター/0.118/コンクリート
○西横野地区
測定場所/測定結果/地表の状態
県道磯部停車場妙義山線 T字路(行田)/0.149/アスファルト
越泉集会所/0.133/コンクリート
八城西住民センター/0.129/アスファルト
三日市団地公園/0.194/土
西横野定住センター/0.158/アスファルト
別所公会堂/0.167/アスファルト
高野谷戸堤/0.159/土
人見公園/0.181/土
松義台地土地改良区境T宇路/0.095/アスファルト
上人見公会堂/0.126/砂利
○九十九地区
測定場所/測定結果/地表の状態
高梨子地区転作促進研修施設/0.147/土
消防団第13分団第1部(下増田)詰所/0.152/コンクリート
下高梨子公民館/0.161/アスファルト
国衙交差点/0.136/アスファルト
小日向ふれあいセンター/0.132/アスファルト
県進一本木平安中線/九十九川橋/0.120/アスファルト
○細野地区
測定場所/測定結果/地表の状態
一ノ瀬浄水場/0.152/アスファルト
地蔵峠(市境)/0.114/アスファルト
県道渋川松井田線/箕輪久保(1)/0.144/アスファルト
県道渋川松井田線/箕輪久保(2)/0.144/アスファルト
細野11区多目的集会所/0.135/コンクリート
県道渋川松井田線/増田川橋/0.137/アスファルト
滝ノ口林道/小根山橋/0.156/アスファルト
仙ケ滝駐車場/0.160/アスファルト
大規模農道/大捷橋/0.124/アスファルト
大規模農道/朴の木塚/0.158/アスファルト
市道/宮沢橋/0.134/アスファルト
県道渋川松井田線/堂坂橋北/忠霊塔/0.112/アスファルト
消防団第14分団第1部(上増田)詰所/0.131/コンクリート
市道/雲門禅寺付近/0.175/アスファルト
消防団第14分団第2部(土塩)詰所/0.131/アスファルト
細野4区多目的集会施設/0.134/コンクリート
細野スポーツ広場/0.174/土
市道/名雲大橋/0.146/アスファルト
林道高坪線/乾窓寺南約800m付近/0.168/アスファルト
新井ゲートボール公園/0.171/土
  【問合せ先】
群馬県(代表:027-223-1111)
 放射性物質全般について 環境保全課放射線対策係(直通:027-897-2841)
安中市役所(代表:027-382-1111)
 空間放射線量について  環境推進課環境衛生係(内線1882、1883)
             地域振興課管理係  (内線2112、2113)
 農畜産物や農地について 農林課農政係    (内線3211)
 学校施設について    教育委員会学校教育課指導係(内線2231)

■詳細測定結果一覧
1、平成24年2月24日から3月8日の間で、
  各測定場所周辺の5ヵ所程度で測定した結果の平均値です
2、測定器:堀場製作所PA-1000 Radi
3、本測定結果は簡易測定器による測定のため、実際よりも高い数値となる場合があります
4、測定結果は地表より1mの高さでの値です
5、単位は毎時マイクロシーベルト(μSv/h)です
6、これらの調査の結果、国が定める面的に除染が必要な区域は安中市内にはありませんでした

地区名/測定場所/測定結果/地表の状態
原市地区/名山住民センター/0.152/土
原市地区/郷原字ニメ田地内/0.126/アスファルト
原市地区/さとのはら公園/0.156/土
原市地区/郷原緑地公園/0.114/芝
磯部地区/新寺稚蚕共同飼育所/0.127/コンクリート
秋間地区/県道一本木平小井戸安中線/宮掛林道交差点/0.187/砂利
秋間地区/県道一本木平小井戸安中線 市境南東/0.194/アスファルト
秋間地区/県道一本木平小井戸安中線 秋間簡易水道沈砂池/0.181/砂利
秋間地区/風戸峠付近T字路/0.215/アスファルト
秋間地区/西上秋間字恵宝沢地内/0.189/アスフアルト
秋間地区/岩戸山トンネル北西/0.112/土
秋間地区/中秋間新幹線高架下/0.118/土
秋間地区/南般若沢櫓付近/0.160/アスファルト
秋間地区/上苅稲橋 南東/0.141/アスファルト
秋間地区/蛇喰橋/0.107/アスファルト
秋間地区/農協選果場/0.160/アスファルト
後閑地区/下後閑字山王地内/0.128/アスファルト
松井田地区/いこいの家/0.157/アスファルト
松井田地区/塚越団地集会所/0.167/アスファルト
松井田地区/国土交通省前県道/0.172/アスファルト
臼井地区/川久保団地/0.149/芝
臼井地区/高墓住民センター/0.161/アスファルト
臼井地区/梨ノ木公民館/0.180/砂利
西横野地区/県道磯部停車場妙義山線T字路(行田)/0.183/アスファルト
西横野地区/三日市団地公園/0.163/土
西横野地区/西横野定住センター/0.158/アスファルト
西横野地区/別所公会堂/0.207/アスファルト
西横野地区/高野谷戸堤/0.190/土
西横野地区/人見公園/0.172/土
九十九地区/高梨子地区転作促進研修施設/0.175/土
九十九地区/国衙交差点/0.179/アスファルト
九十九地区/小日向ふれあいセンター/0.152/アスファルト
九十九地区/細野11区多目的集会所/0.158/コンクリート
細野地区/大規模農道/大捷橋/0.161/アスファルト
細野地区/県道渋川松井田線/堂坂橋北/忠霊塔/0.166/アスファルト
細野地区/消防団第14分団第1部(上増田)詰所/0.195/コンクリート
細野地区/細野4区多目的集会施設/0.147/コンクリート
細野地区/細野スポーツ広場/0.167/土
細野地区/市道/名雲大橋/0.174/アスファルト
細野地区/新井ゲートボール公園/0.177/土

■6月1日から放射線測定器を貸し出しまず
 市では、5月28日から放射線測定器の貸し出し予約を開始します。身近な生活空間の放射線量を把握することで、日常生活における不安を払拭するための貸し出しです。
【予約】予約開始日:5月28日(月)
    予約時間:平日の午前8時30分~午後5時
    予約方法:環境推進課(碓氷川クリーンセンター内)又は地域振興課(松井田支所)へ電話予約
    対象者:市内に住所または事業所を有する成人または法人
【貸出】貸し出しは平日の午前(午前9時~正午)または午後(午後1時~午後4時)の半日
     機種:株式会社堀場製作所PA-1000 Radi
     台数:環境推進課5台、地域振興課5台(合計10台)
     貸出開始日:6月1日(金)
【注意点】測定器の借り受け時には、印鑑及び運転免許証などの本人確認ができるものが必要です。
     この測定器は空間線量の測定用です。土壌や食物の測定はできません。
【その他】測定器の返却時に、測定結果の提出をお願いします。
     測定の結果、地表から1メートルの地点で、周辺の放射線量と比べて毎時1マイクロシーベルト以上高い数値が検出された場合は、市で再度測定を行います
【問合せ】環境推進課環境衛生係(内線1882、1883)(碓氷川クリーンセンター内)
     地域振興課管理係 (内線2112、2113)(松井田支所)
**********

■どうやら、安中市のいう「面的」の定義は、毎時0.23マイクロシーベルトを超える放射線量を計測した地点があったとしても、その周辺1キロ四方の適当な場所を選択して計測して、それらの平均値が0.23以下であれば、「面的」に0.23マイクロシーベルトを超えないから、除染対策は不要だということになります。これでは住民として安心できません。

 環境省では除染実施関係について「質問と回答」を発表しています。http://www.env.go.jp/jishin/rmp/fiscal/subsidy01/04_qa.pdf

 この中で、「質問と回答(ガイドライン関係)」のNo.6には次のような記載があります。

Q 詳細測定の結果が毎時0.23 マイクロシーベルトを下回っていた施設については除染
を行う必要があるのか。
A 除染実施区域であっても、詳細測定の結果が毎時0.23 マイクロシーベルトを下回って
いる場合は、基本的には除染を実施する必要はありません。ただし、こうした場合であっても、側溝や雨樋下等の局所的な地点の線量が周辺と比べて有意に高く、毎時0.23 マイクロシーベルトを超える地点に対し除染を行う場合には、その費用は財政措置の対象となります。

 また、環境省は平成23年12月14日に、「除染関係ガイドライン」を公表しています。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14582

 このガイドラインは次の4編から構成されています。
第1編 汚染状況重点調査地域内における環境の汚染の状況の調査測定方法のガイドライン[PDF 8058KB]
第2編 除染等の措置に係るガイドライン[PDF 17664KB]
第3編 除去土壌の収集・運搬に係るガイドライン[PDF 2758KB]
第4編 除去土壌の保管に係るガイドライン[PDF 5847KB]

 これらを見ても、安中市のいう「面的」という定義がどこから引用されているのかよくわかりません。

■さらに驚かされるのは、安中市は6月1日から市民にサーベイメーターを貸し出すと言っておきながら、サーベイメーターを借りた市民に、サーベイメーターの返却時に測定結果の提出を求めており、市民による測定の結果、「地表から1メートルの地点で、周辺の放射線量と比べて毎時1マイクロシーベルト以上高い数値が検出された場合」に限り、安中市が「再度測定を行う」というのです。これでは、「初めから再度測定を行うつもりはない」と宣言したも同然です。

 高レベルの放射線量を示す地域が安中市内のどこにあるのか、まだはっきりとしていない状況下で、市民の力を借りて、高レベルの放射線に汚染されている地域を浮き彫りにさせるのが今回のサーベイメーターの市民貸し出し制度のスタートだと思っていましたが、「周辺の放射線量と比べて0.1μSv/h以上高い数値が検出されたら再測定をする」のであればともかく、「1μSv/h以上高い数値が検出されたら、再度安中市として再測定してやる」という不遜な態度で果たして市民の安全が守れるのでしょうか。

【ひらく会情報部】

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東電の一方的な値上げ通告に対して、値上げ中止の要請書と質問書を提出

2012-06-12 01:28:00 | 前橋Biomass発電問題・東電福一事故・東日本大震災
■読者の皆さんのお宅にも届いたかと思いますが、当会事務局長宅にも6月7日、電気料金通知と一緒に、東電から「電気料金値上げのお願い」と題するチラシが配られてきました。


**********
電気料金値上げのお願い
 日頃より東京電力の電気をお使いいただき、誠にありがとうこざいます。
 弊社原子力発電所の事故から一年以上経過しておりますが、今なお、お客さま、地域の皆さま、そして広く社会の皆さまに、大変なご迷惑とご心配をおかけしております。改めて心よりお詫び申し上げます。
 弊社は、「事故により被害にあわれた方々への賠償」、「福島第一原子力発電所の安定状態の維持と廃止措置に向けた取り組み」、「電気の安定供給の確保」などの重要課題に全社―丸となって取り組むとともに、徹底した経営合理化を進めております。
 こうした状況の中、火力発電の燃料費等の大幅な増加により、この度やむを得ず、電気料金の値上げをお願いさせていただくことといたしました。誠に申し訳ございません。
 弊社は、皆さまに多大なご迷惑とご負担をおかけしていることを常に目覚し、さらなる経営合理化を徹底してまいります。
 今後も、電気の安定供給に全力で努めてまいりますので、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
        東京電力株式会社

電気料金の値上げQ&A
Q暮らしへの影響を考えているのですか?
A主なご家庭向け料金には、ご使用量の増加にともない料金単価が上がる3段階料金制度を採用値上げ幅をしており、節電による節約効果が反映されやすくなっています。
毎日の暮らしに必要不可欠な照明や冷蔵庫などの電気ご使用量に相当する1段料金については、値上げ幅を小さくしています。
Q燃料費の増加は燃料費調整制度で吸収できないのですか?
A燃料費調整制度は、火力発電の燃料である原油・LNG・石炭の価格変動に応じて、電気料金を調整する制度です。
この制度では、燃料価格の変動は料金に反映されますが、燃料消費量の増減は反映されません。そのため、原子力発電の停止にともなう火力発電量の増加による燃料費の増分は吸収できず、やむを得ず値上げをお願いさせていただきました。
Q今後、どのようにして電気料金は決まるのですか?
A弊社が申請した料金は、国の審査を受けるとともに、お客さまから意見を聴く公聴会、物価問題に関する関係閣僚会議を経て、経済産業大臣の認可を受けて決定されます。

<電気料金の改定プロセス>
電力会社<申請>→経済産業大臣<受理>→経済産業大臣<審査>→経済産業大臣<公聴会>→お客様<意見陳述>→経済産業大臣<審査>→関係機関<関係閣僚会議>→経済産業大臣<認可>→電力会社<実施>
※申請した料金は、国が設置した「電気料金制度・運用の見直しに係る有識者会議議」の報告を踏まえ、省令に定められた規則にもとづき算定しています。   ◎東京電力(平成24年5月)
**********



■このまま黙っていると、東電の電気料金値上げの理屈をそのまま容認してしまうため、この機会にきちんと反対意見を述べておく必要があると考えて、次の値上げ中止要請書と公開質問書を東電にFAXしておきました。もし、何らかの返事があれば、その時点で報告します。

**********
                       平成24年6月11日
東京電力 御中  FAX 0120-12-8589
                       〒379-0114
                       群馬県安中市野殿980番地
                       小川 賢
電気料金値上げ中止要請書及び公開質問
前略 東京電力福島第一原発事故で、ここ安中市の農地もセシウム汚染に悩まされています。
 さて、平成24年6月7日の電力料金通知といっしょに、「電気料金値上げのお願い」と題するチラシが配布されてきました。
 このことについて、次の理由で電気料金を値上げしないように特段のご配慮をお願い申し上げます。また、このことに関連して、貴社に対して公開質問をしたいので、平成24年6月30日(土)必着で書面にてご回答を賜りたくよろしくお願い申し上げます。
1.電気料金値上げ中止の要請
(1) 貴社においてまず徹底的な経費削減の取り組みがなされていないうちに、7月1日から平均10.28%の値上げを一方的に宣言するのは困ります。
(2) とりわけ、人件費については、貴社は、削減後に大企業の平均年収とされる543万円を下回るのは2012年度だけで、2013年以降は約570万円とするのは貴社のコスト軽視の体質のあらわれであり、値上げは容認できません。
(3) 貴社の西沢俊夫社長のいう「社員20%、管理職25%の給与カットの継続」はあてになりません。公的企業として支援を受けるのであれば、もっともっとカットが必要です。それをせずに、安易に値上げを利用者に押し付けるのは間違いです。
(4) 我々電力使用者は、電力会社を選択できません。外国では、発電、送電、配電がそれぞれ別々の電力会社で運営されているところが多いと聞きます。貴社のような既得権にあぐらを書いている電力会社からしか電力を供給してもらえないと言うのは不合理です。
(5) 料金の原価計算の前提に、2013年4月からの柏崎刈羽原発の再稼働を絡めていますが、原発の安全神話を国民に押し付けてきた責任と反省もなく、原発の再稼働を前提として値上げすることは絶対に容認できません。
(6) 火力発電の燃料費等の高騰を値上げの理由にあげていますが、天然ガスなどこれまで国際価格より数倍高いものを購入してきた背景には、原価積み上げ方式というコスト削減努力を放棄した価格決定方法を長年とってきたことがあげられます。コスト意識をもち、燃料費の高騰分を企業努力で吸収するのが本来のまともな公益企業のあるべき姿です。それを惰っていながら、安易に値上げに頼るのは本末転倒です。
2.公開質問
(1) 私の家では、福島第一原発事故による放射線レベルの増加による健康不安等にそなえて、事故の後、ロシア製の線量計を複数購入して、自宅及び地域周辺の放射線レベルを計測して、すこしでも安全な生活を目指しています。このロシア製の線量計の購入にかかる経費等は貴社に請求できますか。窓口と申請方法について教えてください。
(2) 貴社は、電気料金値上げについて一方的に利用者に通知していますが、貴社の電力の配電用の電柱等施設設置のため、民有地を利用する場合の土地使用料についても、コストの見直しを行う予定でしょうか。そうであれば、どのような改訂を現在想定されていますか。その実施時期についても教えてください。ちなみに私の所有地にもいくつか貴社の当該施設が設置されています。
 以上宜しくお願い申し上げます。        草々
**********

【ひらく会事務局】



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