週刊文春の名誉毀損認める 聖路加病院めぐる記事
2011年8月30日 提供:共同通信社
病院内でパワーハラスメントがあったとの週刊文春の記事をめぐり、聖路加国際病院(東京)が文芸春秋側に1億1千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁の堀内明(ほりうち・あきら)裁判長は29日、パワハラを否定して名誉毀損(きそん)の成立を認め、165万円の支払いを命じた。
一方、認容額の算定理由の中で、医師間の対立が医療体制に及び、手術のボイコットなど危険な事態を招いていたと指摘。「記事が患者軽視とも言える姿勢に警鐘を鳴らしたのは否定できず、反省を求められてしかるべき面がある」と述べた。
判決によると、記事は2008年10月16日号と同23日号、09年3月26日号に掲載。女性総合診療部の部長が、部下の男性医師が手術を執刀する際に助手の医師にボイコットを指示するなどし、男性医師は体調不良を理由に異動させられ、担当の患者が抗議して自殺を図ったという内容だった。
堀内裁判長は、医師間の対立や手術ボイコット、患者の自殺未遂は真実と認めたが、部長によるボイコット指示などパワハラについては真実性を否定。真実と認める相当な理由があったとも言えないと判断した。
文芸春秋社長室は「一部で主張が認められなかったので控訴する」とのコメントを出した。
2011年8月30日 提供:共同通信社
病院内でパワーハラスメントがあったとの週刊文春の記事をめぐり、聖路加国際病院(東京)が文芸春秋側に1億1千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁の堀内明(ほりうち・あきら)裁判長は29日、パワハラを否定して名誉毀損(きそん)の成立を認め、165万円の支払いを命じた。
一方、認容額の算定理由の中で、医師間の対立が医療体制に及び、手術のボイコットなど危険な事態を招いていたと指摘。「記事が患者軽視とも言える姿勢に警鐘を鳴らしたのは否定できず、反省を求められてしかるべき面がある」と述べた。
判決によると、記事は2008年10月16日号と同23日号、09年3月26日号に掲載。女性総合診療部の部長が、部下の男性医師が手術を執刀する際に助手の医師にボイコットを指示するなどし、男性医師は体調不良を理由に異動させられ、担当の患者が抗議して自殺を図ったという内容だった。
堀内裁判長は、医師間の対立や手術ボイコット、患者の自殺未遂は真実と認めたが、部長によるボイコット指示などパワハラについては真実性を否定。真実と認める相当な理由があったとも言えないと判断した。
文芸春秋社長室は「一部で主張が認められなかったので控訴する」とのコメントを出した。