子ども連れて出勤OK 仕事と子育て両立狙う ベンチャーなど女性支援 〈けいざいトレンド〉
2018年3月7日 (水)配信共同通信社
ベンチャーを中心に「子連れ出勤」を認める企業が現れている。子どもが遊ぶスペースを作るなどオフィス環境を工夫。女性の仕事と子育ての両立を支援し、経験を積んだ女性社員を戦力として生かす狙いがある。
▽一戸建て
東京都目黒区の一戸建て住宅にオフィスを置き、企業のインターネット広告支援を手掛ける「ライフルファム」は、社員20人全員が近くに住む母親だ。1週間の勤務日数は正社員、パートなど勤務形態によって異なるが、出勤は必ず子連れだ。
家の中に子どもの遊び部屋を設け、子どもは自由に職場に出入りできる。パソコンに向かって仕事をする母親の膝に子どもがよじ登り、「ママ、だっこ」とせがむのは日常の光景だ。
秋庭麻衣(あきば・まい)社長は不動産情報サイトを運営する「ライフル」(東京)で育休後に復職。働く母親をサポートしようと、2014年に社内ベンチャーとして設立した。「子どもが普段通り遊べるように、周囲に音の迷惑を掛ける心配が少ない一戸建てを選んだ」と話す。
社員の山本静奈(やまもと・しずな)さん(33)は2歳の女の子を連れて週3~4日出勤する。出産を機に以前勤めていた会社を辞めたが将来、本格的に復職するために経験を積んでいる。「娘は友だちができて楽しそう。忙しいときはほかのママが相手をしてくれるから安心」と話す。
▽投資ゼロ
旅行など体験型ギフトを販売するソウ・エクスペリエンス(東京)は約50人の社員のうち十数人が子連れで出勤する。オフィス内はカーペットを敷いて土足禁止。子どもは机の間を動き回り、玩具などで遊ぶ。
子どもがけがをしないように、机の角を緩衝材で包んだほかは、設備などを設けていない。「お金をかけずに、社員が少しずつ協力すればできる。独身の社員にとっても日々、子どもに接することはいい経験になる」と西村琢(にしむら・たく)社長は話す。
サプリメントを扱うゲンナイ製薬(東京)は社員8人中4人が子どもを連れて出社する。約3年前、育休明けの女性社員が子どもの保育園が見つからない状況になったことから始めた。上山永生(うえやま・ひさお)社長は「創業以来のメンバーに仕事を続けてもらおうと考えた。にぎやかで明るい職場は業務にもプラスになる」と話す。
× ×
子連れ出勤 特別に託児施設を設けることなく職場で仕事をしながら子どもと接することができるようにする取り組みで、ベンチャー企業などで目につく。
2018年3月7日 (水)配信共同通信社
ベンチャーを中心に「子連れ出勤」を認める企業が現れている。子どもが遊ぶスペースを作るなどオフィス環境を工夫。女性の仕事と子育ての両立を支援し、経験を積んだ女性社員を戦力として生かす狙いがある。
▽一戸建て
東京都目黒区の一戸建て住宅にオフィスを置き、企業のインターネット広告支援を手掛ける「ライフルファム」は、社員20人全員が近くに住む母親だ。1週間の勤務日数は正社員、パートなど勤務形態によって異なるが、出勤は必ず子連れだ。
家の中に子どもの遊び部屋を設け、子どもは自由に職場に出入りできる。パソコンに向かって仕事をする母親の膝に子どもがよじ登り、「ママ、だっこ」とせがむのは日常の光景だ。
秋庭麻衣(あきば・まい)社長は不動産情報サイトを運営する「ライフル」(東京)で育休後に復職。働く母親をサポートしようと、2014年に社内ベンチャーとして設立した。「子どもが普段通り遊べるように、周囲に音の迷惑を掛ける心配が少ない一戸建てを選んだ」と話す。
社員の山本静奈(やまもと・しずな)さん(33)は2歳の女の子を連れて週3~4日出勤する。出産を機に以前勤めていた会社を辞めたが将来、本格的に復職するために経験を積んでいる。「娘は友だちができて楽しそう。忙しいときはほかのママが相手をしてくれるから安心」と話す。
▽投資ゼロ
旅行など体験型ギフトを販売するソウ・エクスペリエンス(東京)は約50人の社員のうち十数人が子連れで出勤する。オフィス内はカーペットを敷いて土足禁止。子どもは机の間を動き回り、玩具などで遊ぶ。
子どもがけがをしないように、机の角を緩衝材で包んだほかは、設備などを設けていない。「お金をかけずに、社員が少しずつ協力すればできる。独身の社員にとっても日々、子どもに接することはいい経験になる」と西村琢(にしむら・たく)社長は話す。
サプリメントを扱うゲンナイ製薬(東京)は社員8人中4人が子どもを連れて出社する。約3年前、育休明けの女性社員が子どもの保育園が見つからない状況になったことから始めた。上山永生(うえやま・ひさお)社長は「創業以来のメンバーに仕事を続けてもらおうと考えた。にぎやかで明るい職場は業務にもプラスになる」と話す。
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子連れ出勤 特別に託児施設を設けることなく職場で仕事をしながら子どもと接することができるようにする取り組みで、ベンチャー企業などで目につく。