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安来市立病院と市広瀬庁舎 老朽化で建て替えへ

2018年03月12日 03時27分17秒 | 行政
安来市立病院と市広瀬庁舎 老朽化で建て替えへ
2018年3月9日 (金)配信山陰中央新報

 老朽化に伴い、耐震強度が不足している安来市立病院(安来市広瀬町)と市広瀬庁舎(同)について、近藤宏樹市長が7日、建て替える方針を示した。市は財政状況をにらみながら、建て替えの時期や場所、規模などを検討する考えだ。
 7日の市議会一般質問で永田巳好議員(信正の会)の質問に答えた。
 市は2016年度、市有245施設の統廃合や民間譲渡、建て替えなどに関する公共施設等総合管理計画を策定。両施設は、早急な対応が必要として3年以内に対応方針を決めるとしていた。
 市立病院は一般病棟と療養病棟計148棟があり、年間約11万人の患者が利用。本館は1970年完成の鉄筋コンクリート3階建てで、耐震補強の場合は大規模修繕が必要とされる。広瀬庁舎は旧広瀬町役場として66年に完成し、鉄筋コンクリート3階建て。
 市はまちづくりや地域医療の拠点と位置付ける一方、コストよりも、市立病院は診療を続けたまま耐震工事をするのは困難とし、広瀬庁舎は古く、利便性が悪いとして、ともに建て替える方針を決めた。
 近藤市長は「給食センターと市総合文化ホール、市本庁舎の建設という三大事業が終わったばかりで、(借金)返済がしばらく続く。今すぐにはできない」と述べ、財政的な見通しをつけた後、事業に着手する考えを示した。
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三重大病院のゲノム解析 一人一人に適したがん治療選択

2018年03月12日 03時18分58秒 | ガン
三重大病院のゲノム解析 一人一人に適したがん治療選択
2018年3月6日 (火)配信中日新聞

 三重大病院(津市)は、遺伝子の情報を網羅的に調べることで効果的ながん治療を選択したり、将来的ながん発症の可能性を調べたりする検査を、2017年8月から開始した。保険が利用できないため自由診療だが、標準的ながん治療を尽くした後に再発した人や、近親者にがん患者が多く不安に感じている人らを幅広く受け入れていく考えだ。
 最近は、個々の患者の遺伝子を解析する「次世代シークエンサー」という装置が使われるようになり、がんを引き起こす遺伝子の変異のタイプを調べて、それぞれの患者に効果的な抗がん剤を選ぶことができるようになってきた。国も、遺伝子の情報に基づき治療方針を決める「がんゲノム医療」を推進している。
 がん細胞などの検体を米国の検査会社に送る大学病院もあるが、三重大病院は院内の設備で解析ができるのが強みだ。「ミライ―S」と名付けた検査は、がん発症後に標準的な治療を受けたものの再発や病状が進行した患者が対象。がん発症にかかわる一般的な遺伝子約50種類の中から、該当する変異がないかを探す。
 三重県の80代女性は、大腸がんを手術で切除後、抗がん剤治療を受けたが、再発した。総合病院の主治医は積極的な治療は終了する旨を伝えたが、この検査を知った女性が三重大病院を受診した。費用は29万7000円(税別)。再発部分の組織から遺伝子を抽出して解析。遺伝子疾患や抗がん剤治療に詳しい医師らでつくる会議で遺伝子のデータを検討したところ、特定の抗がん剤が効きそうなパターンだと分かり、新たな治療に入ることになった。同病院中央検査部の中谷中(かなめ)部長は「候補の抗がん剤が出てきたことで、治療を続けていこうという意欲も出てきた」と話す。
 親族にがん患者が多く「がん家系では」と心配な人向けには「ミライ―G」検査=54万円(同)=を用意した。血液を調べ、遺伝性の腫瘍の原因となる約400の遺伝子に変異がないかを解析する。「遺伝子変異があると分かれば、精密な検査を継続的に続けて早期発見を目指すこともできる」と意義を説明する。
 難しいのは、親から受け継いだ遺伝子の異常が見つかった場合、本人だけでなく子や孫も関係する話となることだ。
 卵巣がんの手術を受け、抗がん剤治療中の40代女性は、遺伝子検査の結果、「BRCA」と呼ばれる遺伝子に生まれつき変異があり「遺伝性乳がん・卵巣がん症候群」だったと分かった。生涯で乳がんや卵巣がんを患う可能性が一般の人より高くなる。米俳優のアンジェリーナ・ジョリーさんが、がんを予防するために乳房と卵巣を切除したことで知られる病気だ。女性には、10~20代の男女3人の子どもがおり、同じ遺伝子変異を持つ確率は50%。男性も、乳がんや前立腺がんを患う可能性が高くなるとされる。
 将来的にがんにかかる可能性があると分かることで就職や結婚などに不利に働くのではないかとの不安に駆られるケースもある。
 三重大病院では、遺伝子検査の際に臨床遺伝専門医と遺伝カウンセラー(臨床心理士)らが患者に「遺伝カウンセリング」を実施。病気や治療について正しく理解してもらい、家族にも影響が及んだり、別の遺伝病も見つかったりする可能性を説明し、納得の上で実施するようにしている。
 がんゲノム医療に制度が追いついていないことも課題だ。女性の子どもたちのように、遺伝子の変異を受け継いでいる可能性が高いことが分かっても、がんが発症していなければ保険適用がされず、遺伝子検査や予防的な治療を希望する場合は、自己負担となる。保険適用については今後、議論されていく予定だ。
 中谷部長は「地方でも最新の医療を提供したいと思い、自由診療で始めた。将来は、がんを患う危険性が高い人を発症前から診ることで、早期の治療につなげていきたい」と話す。
 ◇がんゲノム医療 がんは、親から受け継いだり、何らかの原因でできたりした遺伝子の変異が引き起こすため、遺伝子の塩基配列を読み取り、特定の抗がん剤が効きやすいパターンがないかなどを調べる。どんな変異が起きているかは1人1人異なり、同じ部位のがんでも遺伝子変異のタイプが違うものがある。国は2月、名古屋大や東京大、京都大などの大学病院や国立がん研究センター中央病院など11施設を「がんゲノム医療中核拠点病院」に指定した。
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身代わりじゃない…もう一度、母になりたい 夫婦の7年

2018年03月12日 02時59分27秒 | 事故事件訴訟
身代わりじゃない…もう一度、母になりたい 夫婦の7年
矢田文
2018年3月10日19時16分朝日新聞
夕食後にくつろぐ今野ひとみさんと浩行さん夫婦=8日夕、宮城県石巻市、福留庸友撮影
小学生だった麻里さん(右)と理加さん(左)、3歳くらいの大輔君。家族の写真の多くは津波でなくなったが、流された自宅の屋根と一緒にわずかに見つかった=今野ひとみさん提供

 次女の元彼が今年も命日が近づくと来てくれる。申し訳なくて夫が「もう来なくてもいいんだよ」って言ったら、「来ます、でも最後にします」って。娘にとって本当に大事な人で、今まで来てくれてありがとうって思う。でも娘が忘れられるんじゃないかって不安になって。やっぱり亡くなった子を思うのは、夫婦2人しかいない。

 宮城県石巻市の北上川のほとり。山と海に囲まれた間垣という小さな集落で、今野ひとみさん(47)は、夫の浩行さん(56)と夫の両親、そして3人の子どもたちと暮らしていた。
 長女の麻里(当時18)は明るくて、いつも笑ってる子。次女の理加(同16)は夫に似てきちょうめんなしっかり者。大輔(同12)はとにかく甘えん坊。夕食の準備をしていると、「おっかあ、晩ご飯なに?」ってよく背中に抱きついてきた。夕方になると姉妹がピアノを奏でる。何げない、いつもの光景でした。
 2011年3月11日。大きな揺れが襲った。ひとみさんは勤め先の病院に、浩行さんも職場にいて、家では娘2人と夫の両親が小学校にいた大輔君の帰りを待っていた。
 家の電話や娘の携帯にかけ続けたけどつながらない。次の日の朝5時過ぎ、避難していた峠を歩いて下りる途中で「えぇっ」ってなった。田んぼや家、道路すらない。急いで自宅の方向を見ても、冷たい水面だけ。大輔の同級生が「大ちゃんは浮いてた」と話してくれました。そのとき初めて、事の大きさがわかったんです。
 3人の子どもと夫の両親は遺体で見つかった。約150人が住む間垣では、住民68人と居合わせた6人が犠牲になった。
 職場から戻って家族を捜していた夫には4日目に避難所で会えた。その翌日、大輔の遺体があがった。安置所で口をぽかんと開けて、寝ているようでした。「大輔起きろ、大輔」。いくら揺すっても目を開けませんでした。顔の泥を拭くと、大輔の目から血の涙がこぼれた。ピンク色のがすーって。
 次に理加が見つかりました。富士沼近くの水につかって。自宅の部屋にいたのかなぁ。麻里は4月に入ってから。地震の時、麻里から「大丈夫だよ」ってメールがきて安心してしまって。あれが最後のやりとりでした。
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