女性医師働きやすい職場づくりを 倉敷で関係者らが現状を学ぶ
2023年2月3日 (金)配信山陽新聞
新型コロナウイルス禍で多忙さを増し、患者のニーズも細分化している医療現場。そんな中、出産や育児で復職の壁にぶつかりやすいとされる女性医師らへの支援を通して、働きやすい職場づくりを考える会合(倉敷医師会主催)が岡山県倉敷市内で開かれ、関係者が事例や現状を学んだ。
倉敷成人病センター(同市白楽町)の梅川康弘病院長は、現在自施設で取り入れている制度を紹介した。通常より短い勤務時間でも賞与や福利厚生の対象となる「短時間正職員制度」や、院内保育園の設置などを説明。「ワークライフバランス(WLB)に合わせた勤務体系が選べ、より弾力的な運用もできる」と利点を述べた。
倉敷中央病院(同市美和)の西川真那・腎臓内科医長は、倉敷医師会が2021年に女性医師会員を対象に行ったアンケートから浮かんだ課題などを伝えた。「WLBで困っていることがある」との回答は43%(開業医42%、勤務医46%)に上り、半数近くが働き方に悩みを抱えていることが報告された。
西川医長は、最近理解が進んできたという子連れでの学会参加にも言及。「子どもに楽しいことを作ってあげると良い。『一緒に楽しんでおいで』という職場の雰囲気があると長続きする」と提案した。女性医師には「完璧主義を捨て、一つでも学ぼうと思えば何とかなる」と呼びかけた。
会合は「第5回倉敷女性医師の会」として1月19日に開催。医師約30人が聴き、オンラインでも配信された。
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