核兵器使用時の医療備えを 広島大、放射線災害シンポ
2023年4月17日 (月)配信共同通信社
広島大は16日、放射線災害への備えをテーマに広島市でシンポジウムを開いた。原爆放射線医科学研究所の田代聡(たしろ・さとし)教授は、核兵器が使われた場合に有効な治療や診断法がないとされる放射線の急性症状について「最新の技術を使い、新たな医療開発が必要だ」と訴えた。
田代氏は、被爆後の数週間で発生する急性症状で、脱毛や皮下出血など特徴的な症状が現れ死亡する人も出ると指摘。「(核攻撃は)起きてほしくないが、何も準備しなくてよいということでもない。かつて原爆投下時に治療に当たった医師らが書き残した資料も活用すべきだ」と語った。
田代氏は昨年11月、有志の研究者と核攻撃時を想定した医療開発について議論するワーキンググループをつくった。シンポジウムはオンラインを含め、約120人が参加した。
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