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がん転移ペプチド:久留米大など研究グループが発見 検査試薬や抑制剤開発へ /福岡

2018年01月28日 18時06分14秒 | 医療情報
がん転移ペプチド:久留米大など研究グループが発見 検査試薬や抑制剤開発へ /福岡
2018年1月26日 (金)配信毎日新聞社

 久留米市の久留米大と久留米総合病院の研究グループが、がんの転移に関係するペプチド(たんぱく質を構成するアミノ酸の結合体)を発見した。がん転移を早期発見し、転移の不安をなくすことが期待されるという。オランダの医学系雑誌「トランスレーショナル オンコロジー」(オンライン版)に発表した。【高芝菜穂子】
 研究グループは、肝臓がんが完治した47人を追跡調査した。骨組織に転移した集団(30人)と、転移しなかった集団(17人)に分けて、血液中のたんぱく質を解析すると、転移した患者のみに特有のペプチド(転移ペプチド)が見つかった。乳がん、肺がん、大腸がん、前立腺がんなど主ながんが転移した患者にも現れ、欧米人も同じ結果だった。
 さらに、試験管や動物を使った実験で、転移ペプチドががん細胞の転移を誘導することなどを確認。転移ペプチドから作製した抗体をマウスに投与すると、がん転移が抑制される結果も得られた。
 今後の治験では血液検査で転移ペプチドの有無を調べる検査試薬や、その後の画像診断で早期に転移の場所が確定できる検査試薬、ペプチドの抗体を基にしたがん転移抑制剤の開発に取り組む予定。研究グループ代表で久留米大の津留美智代講師は「術後の転移の抑制や転移の早期発見をし、転移で亡くなる人をなくしたい」と話す。
 医薬品開発に詳しい京都大産官学連携本部の宮田俊男客員教授は「最近は簡易な血液検査により、がんや転移を早期に捉えることが求められており、注目される。治療薬も早期の治験実施が求められるが、開発コストがかかるため国の支援も必要だろう」と述べた。

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