2型糖尿病の仕組み解明 熊本大、特定遺伝子が変異
2011年8月17日 提供:共同通信社
熊本大大学院の富沢一仁(とみざわ・かずひと)教授(分子生理学)の研究グループは、日本人に多くみられる肥満を伴わない2型糖尿病について、特定の遺伝子が変異し、血糖値を下げるインスリンの分泌が悪くなっているのが原因の一つであることを解明、16日付の米医学誌電子版に発表した。
グループは「変異した遺伝子の働きを補えるような治療薬の開発につながる」と期待している。
特定の遺伝子は「CDKAL1」。アジア人の約4人に1人で変異が確認されているが、欧米人は1割程度にとどまる。
グループは、変異させた遺伝子によるマウス実験で、肥満でなくても糖尿病にかかることを確認。遺伝子が変異すると、異常なインスリンができやすくなり、正常なインスリン分泌を妨げることも判明した。
2型は、膵臓(すいぞう)の細胞が破壊されインスリンの分泌ができなくなる1型とは違い、インスリンの分泌量が十分でないため発症する。
日本人は糖尿病患者の約9割が2型。肥満でないのに糖尿病になるメカニズムはこれまで解明できていなかったという。
2011年8月17日 提供:共同通信社
熊本大大学院の富沢一仁(とみざわ・かずひと)教授(分子生理学)の研究グループは、日本人に多くみられる肥満を伴わない2型糖尿病について、特定の遺伝子が変異し、血糖値を下げるインスリンの分泌が悪くなっているのが原因の一つであることを解明、16日付の米医学誌電子版に発表した。
グループは「変異した遺伝子の働きを補えるような治療薬の開発につながる」と期待している。
特定の遺伝子は「CDKAL1」。アジア人の約4人に1人で変異が確認されているが、欧米人は1割程度にとどまる。
グループは、変異させた遺伝子によるマウス実験で、肥満でなくても糖尿病にかかることを確認。遺伝子が変異すると、異常なインスリンができやすくなり、正常なインスリン分泌を妨げることも判明した。
2型は、膵臓(すいぞう)の細胞が破壊されインスリンの分泌ができなくなる1型とは違い、インスリンの分泌量が十分でないため発症する。
日本人は糖尿病患者の約9割が2型。肥満でないのに糖尿病になるメカニズムはこれまで解明できていなかったという。