
T子さん手作りのお守り
母は約1カ月ぶりにお風呂に入れてもらうほどの奇跡の回復を遂げた。夕方のぞいた折には良く寝入っており、懸念されていた熱も出ず、携帯している体温計で計ると37.3度と落ち着いていた。
ここ1カ月間はエネルギーゼリーだけで命をつないており、ここまでの回復ぶりだから驚かされる。園から出されるエネルギーゼリーだけでなく、市販の各種エネルギーゼリーを毎日持参し、一日平均ほぼ1,300kcalを摂取している。
園の職員の手厚い看護、周囲の温かい見舞い、お寺さんの平癒祈祷御札のことは前にも触れたが、もう一つお陰を頂いていた。ご町内のT子さんも同じ園に入居し、車椅子での不自由な生活を送っておられる。そのT子さんが、かつて母の平癒を願いを込めて手作りして下さったお守り(冒頭の写真)のことである。
先日雛祭りに先駆けて、お守りのお礼に代えて心ばかしのプレゼントをしたところ、翌日には私ども夫婦が訪問するのを廊下で待ち構え、重ねて丁重な御礼の言葉を賜った。
T子さんの子息M義さんは小生の1つ年下だが、4年前に急逝された。告別式に参列した際、悲しみに打ちひしがれた、車椅子で最期を見送るT子さんのお姿が脳裏に焼きついている。先日プレゼントを渡す際には、「M義さんの分も長生きしてくださいよ」と声を掛けるのが精一杯だった。
今日は母親の回復ぶりがあんまりにも嬉しく、少しばかり心にゆとりができたので、かみさんが腕に縒りを掛けてちらし寿司を作った。2日遅れの雛祭りを祝った。
岳父には夕食に間に合うようにと届けたのだが、案の定昼食もとらず、長く遅めの昼寝中であった。