大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

真夜中の「お供」

2010-07-26 | 日記
先週日曜の夜11時頃・・・札幌で用事を済ませ長沼に向う国道を走っていた。
西の里辺りで小さな女の子が後ろを振り返りながら歩道を早足で歩いている。
後から親が来るのだろうと通りすぎたが、バックミラーで様子を見ていた夫が
「変だ」と車をバックさせた。「ひとりなの?どこまで行くの?」と声をかけるが、
『大丈夫です』と警戒して女の子はスタスタと歩いてゆく。車を降りて並んで歩く。
話をきけば、教室にバスの定期券を忘れたので取りに行くというのだ。
『すぐそこだから歩いていきます』とかたくなだったが、「一緒に行こう」と強くうながすと
張り詰めていた気持ちをふっとゆるめた。助手席で膝に抱き上げて身体を包むと
手足は冷たくて、夜の風に当りながらどのくらい歩いたのか・・・・
学童保育の部屋かも知れないというので行ってみるが、 自動ドアは開かず真っ暗で人の気配はない。
「あした早く起きて歩いて行けばいいよ」 女の子の言う家の住所から学校迄は3キロちょっとありそうだが
一時間はかからないと思うし、自分も大昔、小学校へは山道を4キロ歩いて通った。
しかし、『取りに行かないとお父さんに叱られる』と 女の子はあきらめずに学校に向って急ぎ足で歩き出した。
「元気だねー!強いねー!」『わたしリレーのせんしゅ』「へー!おばちゃんもリレーの選手だった」
「お父さんお酒飲んでた?」『うちはオカアサンもだれもオサケのまない。コーラだけ』
「おとうさん今日疲れてイライラしてた?」『おかあさんのほうがしごとたいへんでいつもイライラしてる』
「そっかーーー、忙しいと心の余裕ないよねー」『へへへ』『きょうはみんなでおたるのうみにおよぎにいったの』
国道から7-800mは入る小学校までの道は人気の無い畑の中だったが、二人なら怖くもなんとも無かった。
インターホンを何度も押しながら、明るい教室に向って大声で10回ほど叫ぶと宿直のひとが来てくれた。
女の子が一年生の自分の教室めがけて走っていく。長い紐のついた定期券を握り締めて帰ってきた。
「やったねーーー!!」『うん』こんな夜更けに大冒険。  ゆっくり伴走してきた夫の車に二人で乗り込む。
『家まで送らなくていいです』きっぱりと言うので家に一番近いバス停で降ろすと、振り向かずに走って行く。
ゆっくり後を追うと、女の子の家の附近に大型のパトカーが止まっていて、懐中電灯を持った大人も道に出ている。
青い制服を着たおまわりさんと手をつないで歩く女の子の後姿を見届けて、夫と私は腹を抱えて大笑い。
(大人っておおげさだな、子供の力も天の力も信じてないなーーー)  自分もこの歳になってこその余裕だ。
女の子が「取りに行く」と決心した瞬間、実現に向け時空が作動し私たちが三蔵法師のお供となった・・・・

穂が出始めた田圃

黒米の穂

ななつぼし の稲穂

やっぱしご飯だね!!

2010-07-19 | 日記
刈っても刈っても、家の周りの草の勢いはすさまじい。
考えて見れば、この草を食べて牛や山羊や羊はあんなに大きな身体になるんだ・・・
「このごろ米食ってないから力出ない」と畑から戻った夫が抗議してきた。
そういえば、朝はパンだし、昼は麺類、夜は遅い時間に食事することが多く、
暑いからビールなど飲んでしまうとご飯に手がつかないことがしばしばだった。
じとじとむしむし・夏の気候に、からだもどう順応しようか戸惑っているかのように
自分も何が食べたいのか、食欲があるような無いような感じでゆれていた。
「そうだ、米だ。ひとは米だ。牛は草だ・・・」 
さっそく、朝食に米を炊き、大根おろしをたっぷり食べたくてダシ巻き卵を焼く。
玉葱とみつばの味噌汁、納豆、梅干し、沢庵。久しぶりの純和風食を食べたら心も体も落ち着きを取り戻した。

「ひわさん聞いて聞いて~~」老人福祉施設で働くまゆちゃんが日々のストレス満載にしてやってきた。
『上司はちっとも利用者の立場に立って考えていない。私の意見を全く無視して経営のことしか頭に無い・・』
『利用者はちっとも言うこと聞いてくれない。トイレに行こうと何度言っても行こうとしない・・・・』
       ふんふん、なるほど、、ははあ~、、ふひひひ・・・・
(まゆちゃんに給料払うために上司必死で経営してるんだな。)(おしっこはひとに言われてしたくない・・・)
『わたしが必死で働いて家に帰ったら亭主が何にもしないで気楽にゴロゴロニヤニヤしてて腹が立つ・・』
(疲れて家に帰ったら亭主が食事作って、洗濯たたんで、片付けしながらぷんぷんしてたらもっと悲しいな・・・・)
まゆちゃんは「わかってよーーーー!!!」と自分の苦しさを訴えてくるけれど、ひわの心のピントはハズレ、
頓珍漢なことをいった挙句、「まゆちゃん、仕事辞めて、自分で理想の施設立ち上げたら?」と言ってしまう。
「ひわさんってナーンにも考えてない!施設のトシヨリと同じだー!」と叫んで、何故かニコニコして帰っていった。

フランス人からもらった”大葉バジル”に穂がつきました。香りも欧羅巴風?

ハウス内に咲くマスタードの花 種を採ろうか

前庭の側溝に”がまの穂”がついた

バッタ、青シソの親戚 エゴマの葉を食べ始めたよ 美食家だね!

大きなかぶで一番若い”きみたち”の”たち”大口開けて あくび中!
 目の周りに太ったダニを付けて 馬鹿丸出し!!


ひとの振り見て・・・・

2010-07-14 | 日記
「胸の影が消えないから調べてもらう」 静さんが半分得意顔で報告してきた。
姉妹親戚、あっちが入院こっちが手術・・自分だけが何事もなくピンピンで
その都度見舞い金を放出するばかりだったが回収の時機到来か・・との胸の内。
長沼の掛かりつけの先生の紹介状を持って札幌の大きな病院に嫁が付き添う。
「冬の間、妹と弟の世話に函館に通ったり、札幌に通ったりしたんだもの、
身体だって音を上げるさ、よく頑張ったよね~」と自分の底力に満足。
だから今度は自分がみんなに心配してもらいたいというのが見え見えだ。
「あーーこの白いとこね、これなんともないですわ。」と若い先生が断言するように言い、
静さんは一瞬ホッとしたが納得のいかない声で「センセ、どうしても原因が知りたいです」
と詰め寄り、「86でこの症状なら様子見たほうがいい」という意見に耳を貸さず
痛いのは平気だからどうしてもカメラを飲んで調べてほしいと言い張る。
「ハハ~、冥土の土産に経験したいんだ、チャレンジャーだもんね」 嫁が目一杯茶化せば余計に得意顔。
根負けしたセンセイが「わかりました」と受け止めて、検査日を予約の後、合併症の説明を長々と受ける。
途中喘息のような症状が起こる事も有り得る、という一項目に喘息持ちの静さん一気に不安な表情となる。
検査といえども危険と背中合わせだ。「センセ、気が変わったら止めてもいいんですか?」と嫁が確認の問い。
「ああいいですよ、いいですよ、家族でじっくり話して決めてください」と言われ姑内心 (ほっ)。。。。
結局、医者とカンゴフサン計2名を30分は拘束して、会計で払ったお金は1000円札出してお釣りが来た。
国の医療費財源を冥土の土産にまで使っていたら底をつくに決まってるな~・・・
この歳まで思いきり生きたもの、あちこちガタピシきてるけど、あとは自分の身体信じて感謝して楽しく暮らす。
                 ひとの振り見てわが振り見直す。

ハウス内の青シソに棲むバッタ

脱皮中のバッタ これを見て私は”バッタ”した!

男は黙って 背中を見せる。

花咲くじゃが芋畑

カミナリ様がお越しになったよ!

2010-07-05 | 日記
いよいよ本格的に暑くなり、すこし動いただけで猫も杓子も汗だくになる。
「いいこと考えた!」 長い長いビニールホースをハウスの一番暑い場所に置き
水を通す。あっという間に40℃はあるお湯となり、ホースの先端に野菜用の
シャワーをつけ、お湯汲み置き用の特大漬物樽、脱衣かご、野菜コンテナを
ひっくり返して腰掛。一応、目隠しとしてヨシズでぐるりと囲むと、薪小屋の片隅に
海の家ならぬ「山の家」の高級シャワー室完成。施工時間20分、諸費用ゼロ円。
必要に迫られればいくらでも知恵が湧いて来るから可笑しい。
「いつでも、何度でも、シャワー使えるね!」とウキウキはしゃいで
暑い暑い!と汗だくで昼ごはんを食べた後に、突然雷が鳴ってどしゃ降りとなる。
道の駅の手前の信号も停電した。最近、決して中に入ってこなかったターマが大慌てで駆け込んで来る。
ヘソはないはずの青大将のおじさん(おばさんかも?)もずる~~~~っと逃げ込んできた。
「だめだめ!!ネズミさんちに行って行って!!」と追い払う。みんなカミナリサマは苦手なんだな。
そのあと、いっこうに雨は止まず、雷はこの時とばかりに西から東、東から南、縦横無尽に駆け回る。
せっかく吹き出していた汗は引き、ホースのお湯は冷め、ちょっとがっかりだ。。。。。

フランスからの種を蒔いて出来た大葉ルッコラ もう花が咲きました!

ズッキーニの雌花 詰め物にして料理に

華麗な花 額アジサイ・・・・

生後5ヶ月になる サトルス 凛々しくなったでしょう?

もうすぐ 収穫 ハスカップ (我家ではありませんが)

有機栽培のブロッコリー もう収穫だよ