大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

マメガリーズ・ハイ

2017-11-27 | 日記
いよいよ本格的な冬っぽくなりつつあります。
豆刈りも急ピッチ!!!
先週の雨で豆刈り機はぬかるんで使えない状態となり、、、、
雪の下に隠れてしまう前に2枚の畑を何とかしなければ。。。。
残る手は「手」だ。
ケータと東出さんとひわ、腰をⅤ字に曲げてひたすら抜く。
すぐそこで工事現場のダンプの誘導しているオジサンが見ている。
オジサンは動かずじっと立ってダンプが来たら旗を振る。
(オジサン大変そうだな。。動かなければ寒かろうな。。。)と余計な心配したりする。
こちらの方こそ2町歩の大豆を手で抜く気が狂った人たちだが、、、もうそれしかない。
東出さんは農場におにぎり持参で泊まり込み、日の出とともに抜き始める。
ケータは毎日江別から、遅くても8時には畑に来ている。江別が大雪の時も晴天の畑に通ってきた。
ひわは昼のご飯の用意をして10時すぎから猫の手隊。
千里の道も一歩から、、淡々、黙々、ひたすら手を動かす。時々Ⅴ字の腰を伸ばしたりよじったりして。
完全防寒だから少し陽が射して来ればたちまち暑くなりどんどん脱ぐ。粘土が長靴にどっしり付く。
東出さんが「気温が低い早朝が一番はかどる」というので、よし!と次の日は6時半に出動。
「ほんとだ!!!」ぐんぐん進む。早朝の空気がバカ旨い!!気づけば三日目の昼に1枚終了。
あと丸々もう一枚100m×250mが残っているが挑戦意欲がむくむく湧く。
午後の3時間で1/4強進んだ。遅蒔きで草まみれで小さいからと言っても抜く本数はそれなりにある。
3人の心は軽くなる。ランナーズ・ハイとか言うが間違いなく「マメガリーズ・ハイだね」顔見合わす。
ぐわーぐわーと白鳥が頭の上を飛んでいくのをゆったり見送る余裕もある。
そしてもう1~2日あれば終わる見通しだ。
「手」の力を信頼していたが、真髄を見せてもらった。手は文句なし今年の大かぶ主演女優賞だな。
足はひたすら動き続ける手を完璧にサポートしあっぱれ助演男優賞だ。
3人の手と足にとびきりの手袋と靴下を編んで贈ろう。
あ、今年も段取り悪く豆まき遅れ、草取り遅れた夫がいなければこの喜びは無いものでした。
特別企画賞、ってところですかね。
どんなに寒い日も少しもつらくなかったのは、防寒手袋の「テムレス君」お尻に貼った「ホッカイロさん」
あなた方の功績は生涯忘れはいたしません。

初雪の日は、、

2017-11-20 | 日記
日曜の朝は一面真っ白。初雪だ。
昨日までは(いつか、いつか・・)とドキドキしていたが、今日だった。
風も強く視界が悪い中、愛媛から高知から荷物が届く。
宅配便各社のお兄さんありがとうございます!!
荷造りしていつもの場所に置いて連絡するのを忘れ、大慌てで
出先から電話すると「さっき寄ってお預かりしました」と言われる。
近くまで集荷に来て、もしやと思い立ち寄ってくれたのだ。
同い年のヤマザキさん、本当にありがとうございます。
こんな悪天候の中、いつもと変わることなく坦々と自分の仕事をする人たち。
その一人一人に支えられて、自分が成り立っていることを実感する。
あらためて、心底感謝が湧き上がるなんて、吹雪さまさまだな。。。
運転を迷っていたが、こんな日も農場に来ているケータに食べさせようと煮込みうどんを仕込む。
蒸かしたサツマイモと冷凍庫の底にあったワカサギのパックを車に積んで、エンジンをかける。
除雪車の来ていない国道をワダチに注意しながら、初めて標識通りの50kで慎重に走る。
農場の台所でワカサギをフライにし、キャベツ忘れた!と言うとケータがハウスのこかぶを抜いてきた。
煮込みうどんを丼で何度もお代りし、「うま!ウマ!」と言いながらフライを頬張るケータを眺めて幸せ。
昼飯作ってと頼まれている訳でなく、じぶんに出来ることして相手が喜べば、それで幸せ。
そのあと、植松努さんが北翔大学で講演した動画を観て感動し、身体も心も芯から温まった。
明日飛行機飛べば、夫帰る。天候如何に。。。。

ねぎのねぎらい

2017-11-13 | 日記
冷たい雨が降る。外の作業はだんだん厚着になる。
「白菜と大根とねぎ、採り切れよ」「小豆落せ」
「豆腐の発注忘れるなよ」言う事だけ言って夫は九州に出掛けた。
(はいはいわかってる、、やれるだけやるから心配ご無用)
天気予報は連日雨マーク。(雨ならそれほどはかどるまい。。。)
この時期、助っ人のケータが一人で黙々と豆を刈る。
ケータの弟アキヒサが「丁度仕事が空いて」と本州から来てくれた。
急だが格安航空機も空いていた。天の計らいだ。
「何かやることあれば。。」と東出さんまで合流してくれた。
久しぶりに、大飯ペロリとたいらげる若者対応飯炊きお婆に変身する。連日炊いて炊いて炊きまくる。
土曜日はケータが用事で抜けたのでアキヒサとひわで白菜とダイコン抜きをする。
白菜は頭を押さえてその力で横に倒し、包丁で根を切っていく。
アキヒサが一輪車に一玉5~6kを4~5個づつ積み 10~20m先の軽トラの荷台に並べて行く。
満載で50個。貯蔵する家の倉庫まで2往復して昼だ。
「今日は一人で軽トラ運転するかもしれないと思い、昨日どこで曲がるのか等予習しました」「えー?!」
兄のケータが弟が一人でも思い切りやれるようあれこれ気を配っているのが感じられて愛おしい。
職業「ドラマー」25歳。自由な音楽家と言えども兄のSOSによく腰軽くきてくれました。
雨がぱらつく午後、大根抜きは無理かと思ったが畑に着くと晴れている。「やるか!」
雨でぬれた畑の大根は両手でよいしょと抜くと、粘土の土を分厚くまとっている。
はめているゴム手袋でこすると手袋がすぐにぼてぼて。草で拭いたり、包丁の柄でこそげたり苦戦。
「ひも無いですか」アキヒサが閃いた方法でやりはじめた。
腰に縛って50センチ位垂らした麻ひもを大根にくるり巻きつけて引くと見事に粘土は剥がれ落ちた。
「おおおおー!!やったね!!」 「はい!!」と満面の笑み。 
いつでもどこでも瞬時にその場の人となり、今を生きることが出来れば退屈を知らず。
大根を運んで今日は終了!鼻が詰まっているというので長ネギを渡すと素直に鼻の穴に2本差す。
「あ!鼻通った!!ネギすごい!!」思い切り働いた後はねぎのねぎらい付♫ おつかれさん。

妹よⅡ

2017-11-05 | 日記
朝、目が覚めて外を見たら雪がちらついている。
川向こうの栗の木の枝から枝をリスがせわしなく走り回る。
今年も一冬分の大根を雪の積もる前にはるか農園で収穫する。
夫と圭太が畑を軽トラで2回往復して400本抜いて運んだ。
葉は切り落として軒下に干す。じっくり茶色になるまで干したものを
煮出した汁で腰湯をすれば新陳代謝を促し、毒素を流し、
身体が軽くなるので慢性病で悩んでいる人を助ける。
健康生活営む上で大根はまさに《千両役者》
消化酵素ジアスターゼを含んでいるため、”いくら食べてもあたらない”  という事で
売れない役者を《大根役者》というようになったとか。。。。

妹どうしてるかな。。
おそるおそる電話してみたら、出た。明るい声だ。元気そうだ。いつもの調子に戻っている。
だから、また、なんだかんだ職場のストレスのあれこれを出してきた。
「うん、うん、、、」神妙に承る。よけいなひとこと言わないように、一応注意深く。10分、20分。。。
妹の悩みの本質がいっこうに改善されていないことが浮き彫りとなるにつれ、そわそわしてくる。
体調の話題になり、検診で判明した何々で〇〇の薬2年飲み続けてようやくこーなりあーなって。。
(え!?そんなクスリ2年も飲んでる!?、、、)うっかり持論を展開しそうになりドウドウドウと自らを制す。
しかし、ふと、自分が妹を心配する以上に妹はこの姉の事が心配の種だったりして、、と思うに至る。
病院勤めの妹から見たら、クスリも買えず検診も受けれないほどの生活に耐える「強がりな姉」だろう。。。
(長年のご心労に今の今まで気付けず、誠に申し訳ございませんでした。。)心の中で再び陳謝。