大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

62歳の誕生日 さァこれから 人生充実期!!

2011-02-24 | 日記
「おれ、誕生日だから登別温泉一泊で予約したぞ」 突然夫がそんなことを言う。
結婚して18年、お互いの誕生日に贈り物の交換などはしたことが無い。
(物は欲してないだろう)と暗黙に互いの心中を踏まえてのことだが、改めて振り返って
本当に何ももらった覚えが無い。だれかの誕生日を口実にすし屋に行く程度。
二人で温泉に一泊なんて、猫のまつげ程も考えたこと無かった。
ちょっとなんだか、いよいよ年寄り臭くなったなあ。。。が、特に拒否する理由も無く。
しかし、なんとなく、このトシでまだそんな贅沢は恥ずかしい。落ち着かない。
それも、じゃらんの『メオトプラン』だって。ああもう老夫婦って感じだ。
なんで、素直に喜べないんだろ。。夫もずっと頑張ってきた。自分も然り。ご褒美だ。
でもやっぱり落ち着かなくて、静さんも誘う。ついでに遂にヨメが来たミウラ君も誘った。
ゆっくり温泉に浸かり、夕食の膳の前に浴衣で五人が揃う。誕生日の夫の為に刺身の船盛が用意されている。
「おめでとう。オメデトウ。OMEDETOU」と皆に祝われて夫はニコニコと嬉しそうだ。
そして 「わたしが62まで生きてこれたのは、母さんがわたしを産んでくれたおかげです。ありがとう」と照れずに言った。
母一人子一人の夫が、ここ10年、静さんに対して素っ気なく、ゾンザイな口ばかりきくので呆れることが多々あった。
ほんとうは大好きなのに、なんで優しくないんだろう・・・と思っていたが、なんとなく分かるようになった。
美人で聡明で 自慢の母が年々明らかに老いてゆく・・・・たぶん夫はその現実の前で50過ぎてもすねていた。
結婚するとき40過ぎた息子のことを、静さんは 「目の中に入れても痛くない」 と 嫁になる私に言ったっけ。
「あ、今陣痛来た!もうすぐ! あ、産まれた!!」宴もたけなわ午後8時すぎ、静さん62年前にタイムスリップ。
人間だけなんだろうか、死ぬまで親子の縁にこだわり続ける生き物は・・・・・
           60を二つ越して、夫は少し親離れしたか。。。

ネズミさん どこ行った!

2011-02-13 | 日記
「なんだかサビシイな・・」 夫がつぶやいた。
いつの間にかピタリとネズミの気配が立ち消えて静かな倉庫内なのだ。
秋から冬にかけてはドタバタ・チューチュー・キイキイとやかましく活動していたネズミ族。
収獲して貯蔵したばかりの芋や南瓜や大根をチョコチョコ齧るので、あちこちにネズミ捕り
を仕掛けるのが秋口の日々の仕事の一つだった。
そして毎年、ネズミに宛てて新しい貼紙を書き変えてきた。
最初は「倉庫を立ち退くように」というタカピシャな態度で相手を威圧していたが
「売り物を齧らないで・・」になり「食べる分は此処におきます・・」とか「静かにしてくれる
だけでいいから・・」としだいにその貼紙の効果を実感して、共存姿勢となってきた。
犬猫と暮している人が言葉を持たない彼らと目やしぐさなどで当たり前に会話しているが、それと同じだ。きっと。
もちろん植物もそうだから、メンドリにしてもやっぱりそうなのだ。どんな生命体も各々意思表示し合っている。
ヒト族が聞く耳を持ちさえすれば、すべての生命との対話が実現すると確信する。きっと。
で、なぜか、今年はネズミの気配が消えた。 去年の春、食べ過ぎて太って動けない一匹を発見し
「食べ過ぎに注意しましょう」と書いた貼紙をしたが、それがすすけたまま壁に貼ってある。
大雪と寒さで絶滅したのか。。はたまた倉庫下にシェルターが完成し、そこに運んだ備蓄芋で快適生活か。。。
「ネズミ戻って来いって貼り紙出すかい?」 寂しそうな夫をニヤニヤとからかった。
「いや、それは止めよう」 夫は自分自身に言い聞かせるように言った。
ねずみの動向にこれだけ敏感に反応する割りに、妻の発する言葉にはとんと無頓着だ。耳にドアがあるのか。


ひわのおベンキョ!

2011-02-10 | 日記
1月半ば「ひわさん聖書の勉強会するんだけど来ない?」とT婦人に誘われ「はーい」と
何の抵抗も無く参加を決め、一週間に一日2時間6回の初心者コースを真面目に通って
3回目となる。54にして生まれて初めて「聖書」なるものを自分の手で開いた。
60代のT婦人、知り合って10年、毎週必ず北広島から札幌の教会に通っていた。
いつも神と共に在ることを喜びとして生きているように見えた彼女が、1-2年前
「わたし、教会に行くのが嫌になったの」と言い、ぷっつり行かなくなった。
「賛美歌がご詠歌みたいに聞こえてくる」ともいっていた。
それが、去年の暮れ頃「散歩の途中で近所にすごい教会見つけた!!」と報告が来て、
「建物ボロボロなのよ。でも牧師さんが弾くピアノの賛美歌で元気になるの」ということで
彼女がその教会に通い始めたのを、(いったい牧師さんはどんな人なのだろう?)と興味が湧いてきていた。
そんな折、彼女が自宅で「聖書のお話」を聴く機会を用意してくれたのだ。
エバンズ牧師は45歳。オーストラリア・シドニーで生まれ、地元の大学と神学校を卒業してすぐに北海道に来た。
北広島で布教をはじめて20年になるという。背が高くて、ハンサムで、冗談が通じて、5人の子持ち。
「その5人の子どもがまた良く出来ていて・・」とT婦人が盛んに褒めるので、次の日曜は子供見たさに、おもわず
北広島すずらん教会に足を運んだ。20そこそこの長男ベンジャミン君が父の片腕として、日曜礼拝の会をしっかりと
取り仕切っていて、初めての私にも大切に親しみを込めて接してくれ(さすがカミの使いだ)と感心する。
1時間くらいの時間を、聖書のあっちこっちを大きな声で読みつづけ、その間に皆は賛美歌を何曲も歌った。
私は何の意味もわかるひまもなく聖書を読み続け、皆が歌う讃美歌を聞き続けて、そして帰った。
取り急ぎ教会体験をした。 今のところ、イエスの人柄にはまだ納得いってはいない。。。。

生まれた時の”ターマ”と今は亡き”ネーギ”


オーストラリアの友人の”サケ”




2006年オーストラリアで


大きなかぶの牧草の中で遊ぶ






家族の一員 

2011-02-04 | 日記
あれ以来、メンドリは毎日たまごを産み続けている。
メンドリを愛せるようになった妻に気を好くした夫は、このごろ、ハウスの中のみならず
土間のマキストーブのそばにまでメンドリを招き入れ「今日は寒いからな・・」と
ストーブの前で玄米を食べさせる。
メンドリはメンドリで無防備に土間にごろんと横になり足を伸ばして寝転ぶではないか!
(それは犬の寝転び方だ。あんたはニワトリでしょ。。)
「鶏は寒いのが気持ちいいの!トリは外、トリは外、、」と 妻はややしらけて追い出す。
  メンドリはときどき歌を歌う。♪くう~くく くくく  こーここ こー♪♪楽しげだ。
犬たちは自分の小屋を持たない。薪小屋の通路や、あちこちの程よいネグラをみつけて、
その日を暮らす。3匹かたまって同じ場所にいることもあれば、喧嘩して一匹だけで居ることもある。
冬の初めは3匹揃って、もみがらの敷き詰められたメンドリの小屋に居候していた。
メンドリは騒いだりせず、止まり木から母のように3匹の犬を見ていた。

「明日あんたも健康診断でバリウム飲むからそのつもりでいろよ」と夫がメールしてきた。
毎年何度も定期健診の案内が町から来るが、ピンと来ないので反応しないでいたら、町民の何割が受診しないと
国からのナントカがカントカになるのでなんとしても受けて貰えまいか・・と町の担当者に言われたらしい。
検診の結果「この数値は○○病です」と言われてもたぶん病院には行かないだろう。
その原因はじぶんの生活の結果だから、じぶんがその習慣を見直して改善するだけ、と考える。
そして、なにより、「あーやってたらこーなったのなら、こんどはこうやってみようか・・・・」とやってみたいのだ。
どこまでも自分勝手でワガママなので、じぶんの身体さえ他人に任せられない性分なんだな・・・
夫は全種類の検診に挑戦したみたいだったが、妻は血液検査と身長体重と腹回り測定のみで逃げ切る。


我家の我が儘”ターマ”




冬の夕暮れ


皆既月食


マオイ丘陵から札幌のもいわスキー場(ナイター)



札幌 大倉山ジャンプ場