大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

豆刈り 終了!!

2013-11-28 | 日記
11月21日木曜日、豆を刈り終えた。
「豆、いつ終わるんだ。早くしろよ。雪降るぞ」チョンスとユーキちゃんの顔さえ見れば、夫が
挑発とも嫌味ともとれる言葉を投げつけ、そのつど二人はムッとしながらも淡々と
豆を刈る。集める。積む を繰り返した。 ひわが抜けた日はチョンスとユーキちゃん。
ユーキちゃんがいない日はチョンスとひわ。時にはチョンスが朝早くから一人で。
近所のななちゃんも大健闘で、ほくほく庵のバイトの前に来てくれ
バイトが終わって夕方に1-2時間入ってくれ、卵屋さんのバイトを午前中やって
午後から夕方までびっしり、札幌の実家の帰りにまで畑に来てくれた。
雨が続くと作業ができず、内心(ほんとうに終わるのだろうか・・・・)と思うこともあった。
しかし、やれるとき、やれる分だけやった。だだひたすら刈って集めて積んだ。
強風の土曜の午後に風邪気味でマスクの赤峰さんが「仕事中にすまんなあ」といいながら空港から畑に来てくれて恐縮。
翌日の講演会は快晴で絶好の豆刈り日和となり、急きょ豆刈り優先と決断し会場で売る芋の袋詰めを放棄した。
午前中3人で作業に集中し、畑のビニールハウスでおにぎりを食べてから作業着と泥長靴を脱いで 会場に駆けつけると
100k近い里芋と薩摩芋は袋詰めされ山積みになっていた。
”やることがあり” そこにだれかが ”就いていく” その場その場がすべて循環なんだな。。。。。
そんなこんなで、大きな機械が半日もかからずやり遂げてしまう仕事が 人の手ではひと月かかった。
大きな機械であっという間に終わってもみんなニコニコだろうが、小さなひとの手でひと月かけて成し遂げた各々の
ニコニコ顔は何物にも代えがたい。 ひとも、草も豆も、大地も空も、白鳥も夕焼けもみな愛おしく感じる自分もいとおしい。
「ここでは人と関わらなければ暮らせない。だから相手を知ろうとする。それが面白い」とチョンス。
都会のオフィスで仕事の顔だけそこそこ整え与えられた給料で生きてきた。相手を知りたい欲求も来ない。
しかし、ここは自分の丸ごとが剥き出しにされる。シテイボーイのボデイもハートも大改造中か。。。。。

ちなみにボデイは完全に15k減達成。タイムリーに恋もしてそのエネルギーをフルに使って豆刈り達成。



豆刈り日和

2013-11-26 | 日記
土曜日快晴、絶好の豆刈り日和。
豆を隠すようにピンとそびえていたひえが、夜の冷え込みで心なしかうなだれてきて
その下の大豆が茶色の姿を現わした。
ひえだらけの大かぶ豆畑を国道を通る知り合いや隣近所の人が、
(だいじょうぶか?あの草の中に豆はあるのか?雪が降る前に終わるのか?)などと
ナニゲに気にかけてくれているらしい、、、と小耳にはさみ、苦笑い。
みんなよく見てくれてるんだなー、、、、と。
自分は夢中で目の前にあることやっているだけだから気付かなかったが
 青い帽子をかぶった豆の山が23個になった。
半分過ぎた辺りから 突然進み方が一気に早まった。。。様な気がする。。。
そして、刈払機で一列づつ豆を刈っているチョンスの後ろ姿がまるで別人に変化している。
8月に来た時、ほっぺたも体も丸丸とした100kの巨漢で、ドシンドシンと関取歩きだったチョンス。
淡々と豆を刈り続けていつの間にか頬の肉が削げ落ち、89kの面長男と化した。 飯は遠慮なしに食っている。
豆畑がチョンスの体と心の余計なものを少しづつ取り除いているのかな・・・・・・



秋の大忙し

2013-11-26 | 
大豆刈りがまだ半分残っているが『午後から雨』の予報で急きょ白菜収獲に変更。
朝、夫とチョンスがはるか農園で大根200本抜いてきたのを軽トラの荷台から下し、
まずは腹ごしらえ、という時「こんにちは~!」と森の妖精みたいなEちゃんが
ターシャ婆さんのような長いスカートにグリーンのスカーフをなびかせて入ってきた。
「Eちゃん!いいとこ来たよ、ご飯食べて白菜収獲行こう!」 と誘い込む。ひひひ
「スカート汚れるからモンペ貸す?」「大丈夫、これで行く」「じゅあ、この長靴はいて」
伊藤さんの広ーーーい白菜畑に女4人が鎌や包丁を持って分け入り、固く巻いた
丸々と美味しそうな白菜の根元を土から切り離す。
チョンスが淡々と一輪車でそれを集めて軽トラに並べていく。
その横では伊藤さんが大量のごぼう収穫に精を出している。
毎年毎年こうして育ててもらった野菜を仕入れて大きなかぶが生きている。
とても自分で何もかもは出来ない。ほんとうに、心の底からありがたやありがたや。
150個収穫させてもらって、スタコラ家に戻り、前日に夫がこしらえた3段の棚に並べる。
そのあと、200本の大根を保存するために、葉を切り離してから米袋に入れて積んでいく。
やり切ったころ、ちょうど日が落ち真っ暗となり、皆の顔はほころぶ。
とたん、雷が轟き大雨となる。 絶妙だな。


 大根はジアスターゼという消化酵素を含み、いくら食べてもあたりません。
それで、あたらない、ヒットしない役者のことを大根役者と言うのだそうです。知らなかった。。。。
白菜はほとんどが水分で栄養価が高いとはいえず、胃の守り神のような顔をしているキャベツほど
目だちません。しかし、良質の植物性たんぱく質を持ち、さらに特徴的なのは低カロリー。
鍋もの、漬物で山ほど食べても太らない手近なダイエット食品と言えます。
飽食の時代の健康野菜として、肥満防止にもってこい。


豆と草

2013-11-04 | 日記
毎日豆刈り。
約100m×100mの畑に田植えの直前に機械で蒔いてもらった大豆をせっせと刈る。
春先、草が伸び始めたころ、「今取っとけよ~大変だぞ~」と前田さんに言われていたが
畝間を一度機械除草しただけ。田の草取りでへとへとで株間まで手が回らず、、、、
結果、ひえが大豆の3倍は伸びてくれた。適期をのがすと後の手間がかかる。
チョンスが几帳面な面持ちで、草に埋もれた大豆を地面すれすれに刈払機で刈り、
女たちが集めて山に積んで「ぼっち」と呼ぶ雨よけ帽子をかぶせる。
あとは風頼み。風が豆を乾かしてくれる。
草の中から大豆の枝だけ取り出すのは素手だ。時々とがった鞘が刺さって血が出る。
いたたた。。。ぺろぺろなめる。それでも手袋するより素手の方が面白い。
枝の重さ、鞘の中で乾いてカラカラと音立てる豆の状態、、、それやこれや様々な情報が指先に伝わってくる。
指先はスーパーコンピューターだな。面白くて可笑しくて歌いたくなる。
一枝一枝、右手で拾って左手でさっと撫でて付いてくる草を落とす。
この草の中でよく成長したものだ。 草は草で豆と共に生きてくれた。この山のような草は土にお礼としてお返しだ。
この星からいつまでも草が絶えませんように・・・・・草があれば土が生きる、土があればひとが生きる。
夕暮れると白鳥が西から東に向かってぐぁあぐぁあ飛んでくる。 皆で腰を伸ばしながら白鳥の群れを眺める。
白鳥もきょう一日おもいきり餌を探して生きたんだな・・・・・・じんわりと豊かさをかみしめる。
  


大豆の畑に 稗(ひえ)がたくさん生えていて 豆刈りは 稗の中から大豆を探し出す作業で 時間が掛かる


でも 手間の掛かる困難な作業を いつも明るく淡々とこなすこの精神力が農家には 必要
(こんな作業をやっている農家は今はいないのでは?)




刈り取った大豆は 天日乾燥させるため仁王積みにする。
 今年は雨が多いので 気温が下がり空気が乾燥すると一層乾燥するのを待つ。